Hume AI 感情認識音声AIの料金を円換算 カスタマーサポート応用ガイド
「電話サポートの一次対応を自動化したいが、機械的な音声では顧客が余計に苛立つのではないか」 — そんな懸念に応えるのが、話し方の感情まで読み取る音声AI「Hume AI」です。本記事では料金と応用法を編集部が整理します。
Hume AI は声の抑揚から感情を推定し、間合いや相づちまで自然に返す共感音声AIです。中核の EVI(共感音声インターフェース)は通話 1 分あたり約 ¥6〜¥11、月額プランは 無料〜月 ¥75,000 の 6 段階。本記事では、編集部が料金を円換算で試算し、電話・チャットのカスタマーサポートにどう使えるかを中小企業向けに解説します(Hume AI 料金ページ 参照)。
この記事のポイント
- Hume AI の主役は EVI(音声対話)と Octave(音声合成)の 2 つで、いずれも感情を意識した自然な発話が持ち味
- EVI の通話料金は 1 分あたり約 ¥6〜¥11、プランが上がるほど単価が下がる従量課金
- 無料プランで EVI 5 分・音声合成 1 万文字まで試せ、クレジットカード登録なしで検証できる
- 電話サポートの一次対応に載せれば、待ち時間の短縮とオペレーターの負担軽減が見込める
- 表情・声から感情を数値化する Expression Measurement API は 2026 年 6 月で新規受付が終了、現行は音声AIが中心
編集長の見解
Hume AI の価値は「音声を認識する」ことではなく、相手の話し方から感情を推し量り、応答のトーンを合わせる点にあります。無機質な自動音声に不満を持つ顧客は少なくありません。中小企業にとっての現実解は、まず無料枠で自社の問い合わせ音声を試し、一次対応(受付・本人確認・よくある質問)だけを任せること。込み入った案件は人へ引き継ぐ設計にすれば、月数千円規模から始められます。本記事ではその試算と手順を具体的に示します。
Hume AI とは — 3 つの製品を整理する
Hume AI は感情知能(エモーショナル・インテリジェンス)を研究する米国のAIラボで、声や表情から感情を読み取る技術を提供しています。製品は用途ごとに分かれており、混同しやすいので先に整理します。
- EVI(Empathic Voice Interface / 共感音声インターフェース): 相手の話し方の感情を読み取り、自然に会話する音声対話AI。相づちや割り込みへの対応もできる
- Octave(オクターブ)TTS: 文章を感情豊かに読み上げる音声合成。声のデザインや複製にも対応
- Expression Measurement: 表情・声・言葉から感情を数値化する分析API。2026 年 6 月で新規利用の受付を終了
カスタマーサポートで実際に使うのは主に EVI と、通知や自動音声を読み上げる Octave の 2 つです。以下では、まず気になる料金から見ていきます。
💰 料金プランを円換算で整理する
Hume AI の料金は「月額の定額プラン」と「上限を超えた分の従量課金」の組み合わせです。プランごとに EVI の通話時間と 音声合成の文字数の枠が決まっています。円換算は編集部が $1 = ¥150 で計算した概算です。
上記に加え、法人向けの Business(月 $500 / 約 ¥75,000)と、個別見積の Enterprise があります。正確なドル建て料金と最新の枠は Hume AI 料金ページ を確認してください。
枠を超えたときの従量課金
各プランの通話・文字数の枠を使い切った後は、以下の単価で従量課金されます。プランが上位になるほど 1 分あたりの単価が下がる仕組みです。
| 項目 | Free / Starter | Creator / Pro | Scale | 編集部の評価 |
|---|---|---|---|---|
| EVI 通話 (1 分あたり) | $0.07 / 約 ¥11 | $0.06 / 約 ¥9 | $0.05 / 約 ¥8 | 通話量が多いほど上位プランが得 |
| 音声合成 (1,000 文字) | $0.15 / 約 ¥23 | $0.10 / 約 ¥15 | $0.05 / 約 ¥8 | 自動音声の読み上げに使う |
公式の従量単価は Hume AI 料金ページ に一覧があります。次のセクションでは、これがサポート業務で月いくらになるかを試算します。
サポート用途での月額コスト試算
「電話サポートに使うと結局いくらか」 が一番の関心事です。編集部が 1 件あたり平均 5 分の一次対応を EVI で処理する前提で概算しました。実際の単価や枠は契約プランで変わるため、あくまでシミュレーション目的の目安です。
| 月間の対応件数 | 通話時間の目安 | 推奨プラン | 月額の目安 |
|---|---|---|---|
| 8 件 | 約 40 分 | Starter | 約 ¥450 |
| 40 件 | 約 200 分 | Creator | 約 ¥1,050 |
| 240 件 | 約 1,200 分 | Pro | 約 ¥10,500 |
| 1,000 件 | 約 5,000 分 | Scale | 約 ¥30,000 |
💡 枠を少し超える場合の考え方
たとえば Creator プラン(通話 200 分込み)で月 350 分使った場合、超過 150 分は 1 分約 ¥9 の従量課金です。¥1,050 + 150 分 × ¥9 ≒ 約 ¥2,400 が目安になります。少しの超過なら上位プランに上げるより従量で払うほうが安く済むこともあるため、月末に実績を見てプランを見直す運用が現実的です。
上位プランほど 1 分単価が下がるため、通話量が読めてきたら Pro 以上を検討する価値があります。次に、実際のサポート現場でどう組み込むかを見ていきます。
カスタマーサポートへの応用シナリオ
EVI をサポート業務に載せる典型パターンは「一次対応の自動化」です。すべてをAIに任せるのではなく、定型的な受付と本人確認、よくある質問だけをAIが担当し、複雑な案件は人へ引き継ぐ設計が失敗しにくい形です。
受付から有人引き継ぎまでの流れ(編集部の設計例)
このフローを入れると、サポート現場の負担がどう変わるかを整理します。
- 営業時間外は受付不可
- 定型質問にも人が毎回対応
- 混雑時は待ち時間が発生
- オペレーターが休憩を取りにくい
- 時間外も一次受付が可能
- 定型質問はAIが即答
- 待ち時間を短縮しやすい
- 人は複雑な案件に集中できる
複雑な案件は引き続き有人。AIは一次対応の補助という位置づけ
⚠️ 全自動化を狙わない
感情を読み取れるとはいえ、AIは万能ではありません。クレーム対応や契約変更など、判断や責任が伴う案件を最初からAIだけに任せるのは危険です。顧客の不満が増幅し、かえって解約や炎上につながりかねません。導入初期は「よくある質問」と「受付・取り次ぎ」に限定し、範囲を少しずつ広げるのが安全です。
⚠️ 個人情報と録音の扱いに注意
電話サポートでは顧客の氏名・連絡先など個人情報を扱います。音声データを外部AIに送る以上、プライバシーポリシーへの明記と、録音・利用に関する顧客への告知が必要です。導入前に自社の利用規約と、Hume AI 側のデータ取り扱い方針を必ず確認してください。関連して 文字起こしAPIのコスト試算 も応対記録の保存に役立ちます。
一次対応を任せる範囲を決めたら、次は実際に動かす手順です。
Hume AI を試す 4 ステップ
いきなり本番の電話窓口に載せる必要はありません。まずは無料プランで自社の問い合わせを想定した会話を試し、精度と使い勝手を確かめるのが順序です。
技術的な実装は開発者の手が必要ですが、検証段階は無料で回せるため、投資判断の前に十分な試運転ができます。最後に、他ツールとの使い分けを整理します。
他の音声AIとの使い分け
音声AIは用途によって向き不向きがあります。Hume AI は「感情を読み取る対話」に強みがある一方、単純な文字起こしや議事録なら別のツールが向くこともあります。
| 用途 | 向いているツール | 補足 |
|---|---|---|
| 感情を汲んだ電話一次対応 | Hume AI (EVI) | 抑揚から感情を推定し会話 |
| 会議・通話の文字起こし | 文字起こしAPI等 | AssemblyAI のコスト試算参照 |
| 完成品の議事録サービス | 議事録ツール | Fireflies レビュー参照 |
編集部のまとめ
Hume AI は「顧客の感情に寄り添う一次対応」を、月数百円の検証から段階的に試せる音声AIです。全自動化を狙わず、受付・よくある質問・取り次ぎに絞れば、無理なく現場に馴染ませられます。まずは無料枠で自社の問い合わせを試し、手応えを確かめることから始めてください。より広い比較は AIツール一覧 もあわせてご覧ください。
出典・参考情報
- Hume AI 公式サイト(製品概要)
- Hume AI 料金ページ(プラン・従量単価)
- EVI 公式ドキュメント(共感音声インターフェース)
※本記事の円換算・コスト試算は編集部のシミュレーションであり、$1=¥150 換算の概算です。為替や公式改定により実際の料金は変動します。契約前に必ず公式料金ページで最新情報をご確認ください。
Mira / AI経営ラボ 編集長
料金プラン
| プラン | 料金 (JPY) | 請求 |
|---|---|---|
| Free (無料お試し) | ¥0 | 月額 |
| Starter | ¥450 | 月額 |
| Creator | ¥1,050 | 月額 |
| Pro | ¥10,500 | 月額 |
| Scale | ¥30,000 | 月額 |
| Business | ¥75,000 | 月額 |
👍 メリット
- 話し方の抑揚から感情を読み取り、間合いや相づちまで自然に返す音声AIで、電話サポートの一次対応に向く
- 無料プランで EVI(音声対話)5 分・音声合成 1 万文字まで試せ、クレジットカードなしで検証を始められる
- 月額プランと従量課金が組み合わさっており、通話 40 分の Starter が月 ¥450 程度と小規模でも導入しやすい
- 外部の大規模言語モデル(LLM)と組み合わせられ、既存のチャットボット資産を音声化しやすい
👎 デメリット
- 管理画面付きの完成サービスではなく開発が前提のため、実際の電話窓口に載せるには自前の実装が必要
- 料金はドル建てで、円安方向に振れると円換算コストが上振れする
- 表情や音声から感情を数値化する Expression Measurement API は 2026 年 6 月で新規受付が終了しており、現在の主役は EVI と Octave