LegalOnで契約書レビュー時間を最大50%削減、中小企業のための法務AI活用ガイド
「契約書のリスクチェックに毎回時間がかかり、弁護士に頼むほどでもない案件まで手が回らない」。法務専任者がいない中小企業や個人事業主にこそ効くのが、弁護士監修のAIが契約書を審査する「LegalOn」です。旧社名は LegalForce、製品名も LegalOn Cloud から改称されており、混同しやすい部分から編集部が整理しました。
- 提供元は株式会社LegalOn Technologies(旧・株式会社LegalForce)。製品名も「LegalOn Cloud」から2025年7月に「LegalOn」へ統一された
- 弁護士監修のチェックリストをもとに、AIが不利条項・欠落条項を検知し、修正文案や交渉コメントまで下書きする
- 料金は全プラン非公開。無料で使えるのは資料ダウンロードと無料デモ体験までで、本契約は必ず個別見積になる
- 公式の導入事例には、法務専任者がいない中小企業(株式会社サンワード)が月数十時間規模の業務削減につなげた例がある
- AIの指摘は一次チェックにとどまり、最終的な法的判断は弁護士など専門家への相談が前提になる
LegalOn の強みは「弁護士に聞くほどではないが放置もできない」契約書の一次チェックを、経営者や兼任担当者でも回せる形にした点です。ただし料金が完全に非公開である以上、中小企業がまず知るべきは価格ではなく「無料で試せる範囲がどこまでか」と「問い合わせ前に何を決めておくべきか」です。本記事はその判断材料を優先して整理しました。— Mira / AI経営ラボ 編集長
こんな方に効きます
- 契約書のリスクチェックを担当者の経験と勘に頼っており、属人化が気になる経営者
- 顧問弁護士はいるが、すべての契約書を毎回相談するほどの予算も時間もない個人事業主
- 海外取引が増え、英語や中国語の契約書も自社でまず目を通す必要が出てきた企業
- 法務部門を持たず、営業や総務が契約審査を兼務している中小企業の担当者
該当する項目が1つでもあれば、次のセクションから読む価値があります。
LegalOnとは何か — 名称変更の経緯を整理
株式会社LegalOn Technologies は、2017年4月21日に「株式会社LegalForce」として設立された法務AI企業です(公式サイト会社概要)。代表取締役の角田望氏は弁護士資格を持ち、森・濱田松本法律事務所を経て創業しています。
製品名も変遷しています。当初「LegalForce」として提供されていたサービスは、その後「LegalOn Cloud」に改称され、2025年7月15日には「グローバル統一のブランドとしてLegalOnへ改称」と公式に発表されました(公式お知らせ 2025-07-15)。つまり本記事のslugにある「LegalOn Cloud」は現在の正式な製品名ではなく、2025年7月までの旧名称です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現在の商号 | 株式会社LegalOn Technologies |
| 旧商号 | 株式会社LegalForce |
| 現在の製品名 | LegalOn |
| 旧製品名 | LegalOn Cloud(さらに以前は LegalForce) |
| 設立 | 2017年4月21日 |
| 資本金 | 201.5億円(資本準備金等含む) |
| 本社 | 東京都渋谷区(渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー) |
検索や取引先の紹介で「LegalForce」「LegalOn Cloud」という表記に出会っても、現行製品と同じ提供元だと考えて差し支えありません。契約書や見積書に社名が出てきたときは、念のため公式サイトで最新の商号を確認してください。
名称の経緯が整理できたところで、次は肝心の機能面を見ていきます。
主な機能 — レビューから契約締結まで一気通貫
LegalOn は単体のチェックツールではなく、契約業務の各工程をモジュールとして提供するプラットフォームです(公式: LegalOnの機能)。
| モジュール | できること |
|---|---|
| レビュー | 弁護士監修のチェックリストでリスク検知、修正文案・交渉コメントの自動生成、多言語対応 |
| LegalOnアシスタント | 契約書の要約・条文説明・翻訳・修正指示をチャット形式で相談できるAI |
| マターマネジメント | メールやチャットからの依頼を自動集約し、過去案件のレコメンドで初動を速める |
| コントラクトマネジメント | 締結済み契約書の一元管理、更新漏れ・義務違反の可視化 |
| サイン | 審査後の契約締結から締結後の管理まで行う電子契約機能 |
| LegalOnテンプレート | 弁護士監修のひな形をもとに契約書を起案(2,000点超) |
レビュー機能の核は、自社独自の審査基準を「プレイブック」として登録し、担当者の経験に依存しない一貫した審査品質を目指す設計にある点です。Word上でも同じレビュー機能が使えるため、契約書を別ツールにコピー&ペーストする手間がありません。
LegalOn は見落としの発見や論点整理を高速化しますが、最終的な法的判断や重要な契約案件は弁護士など専門家に相談することが前提です。本記事は法的助言を目的としたものではなく、AIレビューの結果をそのまま契約締結の根拠にすることは避けてください。
多言語対応と Word 連携で「どこでも同じ品質のチェックができる」ことが分かったところで、次は最も気になる料金を見ていきます。
料金 — 全プラン非公開、無料で使えるのはここまで
編集部が公式サイトの /price /pricing /plan を含む主要な料金関連パスを確認しましたが、いずれも料金ページは公開されていません(2026年7月確認)。無料プランも存在せず、本契約は必ず個別見積になります。
| 窓口 | 費用 | 内容 |
|---|---|---|
| 資料ダウンロード | ¥0 | 機能・活用イメージがわかる資料を無料で入手できる |
| 無料デモ体験 | ¥0 | 実際のUI画面を操作しながら使用感を確認できる |
| 本契約(LegalOn本体) | 要問い合わせ・非公開 | 個別見積。プラン名・料金体系ともに公式サイトに記載なし |
LegalOn の料金は公式に一切公開されておらず、編集部も金額を推測しません。中小企業が料金非公開サービスと向き合う鉄則は、問い合わせる前に「月または年でいくらまでなら出せるか」を自社で先に決めておくことです。上限を先に伝えれば、提案が予算外だった場合でも短時間で判断でき、双方の時間を無駄にしません。
料金の全体像がつかめないぶん、次は「実際にどんな会社が使って、何が変わったか」の公開情報を見ていきます。
公開されている導入事例 — 大企業だけでなく法務専任者ゼロの企業も
LegalOn は2026年4月時点でグローバルの有償導入社数が8,500社を突破したと発表しています(公式お知らせ 2026-04-02)。公開されている導入事例には、大企業だけでなく法務専任者がいない中小企業も含まれます。
| 企業 | 業種・規模感 | 法務体制 | 公表されている導入効果 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ロッテ | 食料品(大企業) | 法務組織あり | レビュー時間を約50%削減 |
| 株式会社サンワード | キャラクターIP・SP事業(中小企業) | 法務専任者なし、営業企画部が兼務 | 月数十時間規模の業務削減、審査品質の均一化 |
出典: ロッテの導入事例 / サンワードの導入事例(いずれも公式サイト)
とくにサンワードの事例は、本記事の想定読者に近い規模感です。年間約100件の契約審査を法務部を持たずに営業企画部が担い、うち約3割は外部の弁護士・弁理士への確認が必要な高度案件でした。導入の決め手は「コストに対して利用できる機能が充実していた」ことと、幅広い契約類型に対応できる点だったと語られています。
「約50%削減」「月数十時間」はいずれも各社が自社の取材で公表した数値であり、LegalOn を導入すればどの企業でも同じ効果が出ると保証するものではありません。自社の契約件数・審査体制・業種によって効果は変動します。無料デモやトライアルで自社の契約書に近いものを実際に読み込ませ、体感で判断してください。
事例の傾向がつかめたところで、次はデータの取り扱いとセキュリティ面を確認します。
データの取り扱いとセキュリティ
契約書という機密性の高い文書を扱う以上、データの扱いは導入判断で重要な項目です。LegalOn は以下を公式に開示しています(公式: セキュリティ、公式お知らせ各回)。
- Data Processing Addendum(DPA)、利用規約、セキュリティポリシー、プライバシーポリシーを公式サイトで公開
- GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社の協力による、生成AI特有のリスクを対象とした「LLMリスク診断」(OWASP Top 10 for LLM Applications 2025 準拠)
- エムオーテックス(MOTEX)社の協力によるWebアプリケーション脆弱性診断・ネットワーク診断の定期実施
- SOC2 Type 2 報告書の受領(2026年4月28日発表)
ただし、アップロードした契約書データがAIの学習に利用されるかどうかや、保存期間の具体的な条件はプランや契約内容によって異なる可能性があります。断定的な記載を避けるため、契約前に必ず公式のデータ取扱いポリシーとDPAを自社の情報システム担当・顧問弁護士と一緒に確認してください。
セキュリティ面を確認したら、次は実際に導入を検討する際の進め方です。
導入までの流れ
公式サイトの導線をもとに、編集部が一般的な検討ステップとして整理したものです。実際の契約フローは企業や案件によって前後します。
この流れのポイントは、料金がわからないまま個別見積の場に臨まないことです。次のセクションでは、用途が近い他のAIツールとの使い分けを整理します。
他の文書・法務系AIとの使い分け
契約書の一次チェックに使えるAIは LegalOn だけではありません。編集部の整理は以下のとおりです。
| 用途 | 適した選択肢 | 理由 |
|---|---|---|
| 弁護士監修の契約リスク検知・修正案作成 | LegalOn | 法務特化の審査基準(プレイブック)とWord連携を持つ |
| 紙の契約書や請求書のデータ化 | AI inside DX Suite | AI-OCRに特化し、手入力からの卒業に強い |
| 手元の資料だけを根拠に質問応答させたい | NotebookLM | 投入した資料の外に出ない設計で調査時間を圧縮できる |
| 汎用的な文章生成・議事録要約も併用したい | ChatGPT Plus | 法務特化ではないが画像生成・Web検索まで幅広くこなす |
つまり LegalOn は「契約書の法的リスクを弁護士に近い視点でチェックする」領域に特化した選択肢であり、汎用AIの置き換えではなく補完的に使うのが実務的です。ここまでの整理を踏まえて、最後に導入判断のポイントをまとめます。
クラウド型の業務ソフトウェア(クラウドサービス、SaaS とも呼ばれます)は、年度・申請枠によって IT導入補助金 の対象になることがあります。LegalOn のようなクラウド型ツールも対象になり得るため、契約前に公募要領(申請ガイドライン)と対象経費の範囲を確認しておくと、初期費用の負担を抑えられる可能性があります。あくまで制度の対象は年度ごとに変わるため、申請前に最新の公募要領を必ず確認してください。
まとめ
LegalOn は、弁護士監修のAIが契約書のリスクを検知し、修正文案まで下書きしてくれる法務プラットフォームです。旧社名は LegalForce、製品名も LegalOn Cloud から2025年7月に統一されており、検索時にはこの経緯を踏まえて情報を読み分ける必要があります。
料金は全プラン非公開で、無料で使えるのは資料ダウンロードと無料デモ体験までです。中小企業が失敗しない進め方は、問い合わせ前に予算上限を決め、無料デモで自社の契約書に近い書式を試し、公開されている中小企業の導入事例(サンワードなど)と自社の状況を照らし合わせることです。
AIの指摘はあくまで一次チェックであり、最終的な法的判断は弁護士など専門家に相談してください。本記事は法的助言を目的としたものではありません。
出典・参考情報
- LegalOn 公式サイト — 本記事執筆時点でLegalOn Technologies公式サイト(www.legalontech.com/jp/)へリダイレクト
- 会社情報(会社概要) — 商号・設立日・資本金・役員・旧社名の記載
- LegalOnの機能(製品一覧) — モジュール構成、標準機能
- レビュー機能 — AIレビューの詳細機能
- セキュリティ — LLMリスク診断、脆弱性診断、DPA等の開示
- お知らせ一覧 — 名称変更(2025-07-15)、有償導入社数8,500社突破(2026-04-02)、SOC2 Type2受領(2026-04-28)等の一次情報
- 導入事例: 株式会社サンワード — 法務専任者がいない中小企業の活用事例
- 導入事例一覧 — 株式会社ロッテほか公開事例
よくある質問
Q: 「LegalOn Cloud」と「LegalOn」は別のサービスですか? A: 同じサービスです。2025年7月15日にグローバル統一ブランドとして「LegalOn Cloud」から「LegalOn」へ名称が変更されました。旧社名の LegalForce も現在は株式会社LegalOn Technologiesに商号変更されています。
Q: 無料で使い続けることはできますか? A: いいえ。無料で利用できるのは資料ダウンロードと無料デモ体験までで、本格的な利用には個別見積による有償契約が必要です。公式サイトに料金は一切掲載されていません。
Q: 法務部門がない中小企業でも導入できますか? A: 公式の導入事例には、法務専任者がおらず営業企画部が契約業務を兼務している中小企業(株式会社サンワード)が含まれ、月数十時間規模の業務削減につながったと公表されています。ただし効果は自社の契約件数や業種によって変動するため、無料デモでの確認を推奨します。
Q: 社内の機密契約書を安全に扱えますか? A: DPA・セキュリティポリシー・プライバシーポリシーが公式に開示され、LLMリスク診断や脆弱性診断も実施されています。ただし学習利用の可否や保存条件はプラン・契約内容によって異なる可能性があるため、契約前に公式ポリシーを個別に確認してください。
Q: AIのレビュー結果をそのまま契約締結の根拠にしてよいですか? A: 推奨しません。AIの指摘はあくまで一次チェックであり、重要な契約案件や最終的な法的判断は弁護士など専門家に相談することが前提です。本記事も法的助言を目的としたものではありません。
Mira / AI経営ラボ 編集長
もっと深く学ぶための関連書籍
契約書のAIレビューを実務に定着させるには、ツールの使い方だけでなく、契約書そのものの読み方やリスクの勘所を自社の型として持つ必要があります。契約実務や企業法務の基本を体系的に解説した書籍を手元に置くと、AIの指摘の意味を正しく判断できるようになり、無料デモやトライアルの期間をより有効に使えます。
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料金プラン
| プラン | 料金 (JPY) | 請求 |
|---|---|---|
| 資料ダウンロード・無料デモ体験 | ¥0 | 月額 |
| LegalOn 本体プラン (要問い合わせ・料金非公開) | ¥0 | 買い切り |
👍 メリット
- 弁護士監修のチェックリストに基づき、AIが契約書の不利条項・欠落条項を自動検知する
- リスクの指摘だけでなく、文脈に応じた修正文案や交渉用コメントの下書きまで生成する
- 使い慣れたMicrosoft Word上でAIレビューがそのまま使え、ツールを行き来する手間がない
- 英語・中国語など多言語の契約書に対応し、海外取引の一次チェックを自社で完結できる
- 法務専任者がいない中小企業が導入し、月数十時間規模の業務削減につなげた公開事例がある
👎 デメリット
- 料金が完全に非公開で無料プランもなく、問い合わせないと予算感がつかめない
- AIの指摘はあくまで一次チェックであり、重要案件の最終判断は弁護士への相談が必須
- 公開されている導入事例は大企業が中心で、中小企業向けの料金・サポート実例は少ない
- データの学習利用可否や保存条件はプラン・契約内容により異なり、契約前の個別確認が要る
- 具体的な使用感をつかむには無料デモやトライアルの利用がほぼ前提で、資料だけでは判断しづらい