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Retell AI 電話応対ボイスエージェント 中小企業の導入コストと使い方

Retell AI のレビュー — AI ツールカテゴリ
評価⭐ 4 / 5
提供元Retell AI
カテゴリAI 電話応対ボイスエージェント

鳴り続ける電話に手が取られ、本来の仕事が進まない。Retell AI は、その一次対応を肩代わりするAIボイスエージェントです。話した分だけの従量課金で、1 分あたり約 ¥11 から。営業時間外の取りこぼしを、月数千円規模から減らせます。

読了目安: 約 6 分 / 対象: 電話対応の負担を減らしたい中小企業・個人事業主

編集長の見解
Retell AI の価値は「電話に出られなかった件数」を減らせる点にあります。重要なのは全自動化ではなく、AIが一次対応と情報整理を担い、人は判断が要る用件だけに集中する分業です。まずは無料クレジットの範囲で、自社のよくある問い合わせ 3 パターンを試すことを編集部は勧めます。

Retell AI とは何か

Retell AI は、電話でかかってきた(あるいはこちらから発信する)通話に、AIが人間のように音声で応対するサービスです。あらかじめ「どんな用件に、どう答えるか」を設定しておくと、AIが会話し、要点を記録してくれます。

一般的な自動音声(「ご予約は 1 を…」というプッシュ操作)と違い、相手は自然な言葉で話しかけられます。予約の受付、営業時間や場所の案内、折り返し希望の聞き取りといった定型的なやり取りを任せられるのが特徴です。

ボイスエージェントの選び方全体を俯瞰したい方は、AI音声ツールの比較記事もあわせてご覧ください。次のセクションでは、多くの人がつまずく「料金の仕組み」を分解します。

💰 料金の仕組み — 3 つの費用が積み上がる

Retell AI の料金でいちばん誤解されやすいのが、「1 分 ¥11 から」という表示だけを見て予算を組んでしまう点です。実際の通話コストは、次の 3 つ(+任意の追加機能)を足し合わせた金額になります。

費用の内訳役割目安(1 分あたり・¥150/$ 換算)
音声エンジン声を合成し会話を成立させる基盤約 ¥11($0.07)〜
LLM(AIの頭脳)応答内容を考える大規模言語モデル約 ¥1(安価モデル)〜 ¥12(高性能)
電話回線公衆電話網への接続約 ¥2($0.015、国により変動)
(任意)品質向上ノイズ除去・知識参照など各 +¥1 前後

つまり、安価なLLMを選んだ最小構成なら 1 分 ¥11〜¥15 程度、高性能な大規模言語モデル(LLM)と高品質音声を組み合わせると 1 分 ¥40 超まで上がります。公式は実運用の目安を 1 分 $0.13〜$0.31(約 ¥20〜¥46)としています。

編集部のヒント
まずは安価なLLM(例: 軽量モデル)と標準音声で始め、聞き取り精度に不満が出た箇所だけ上位モデルへ切り替えるのが費用対効果の高い進め方です。全通話を高性能モデルにする必要はありません。

月額の固定費はほぼ発生せず、代わりに電話番号の維持費(1 番号 約 ¥300/月)などが実費でかかります。次に、実際に月いくらになるのかを編集部の試算で示します。

月額コストの試算 — 通話量別のシミュレーション

以下は、1 分あたりの実効単価を「標準構成の目安 ¥20」として、1 件あたり平均 3 分で計算した編集部のシミュレーションです。実際の金額は構成・通話時間・為替で変動します。

月間コストの目安(1 件平均 3 分・実効 ¥20/分で試算)
月 100 件(300 分)
¥6,300
小規模店舗・個人事業主
月 300 件(900 分)
¥18,300
予約が多い店舗
月 600 件(1,800 分)
¥36,300
問い合わせ量の多い事業所

編集部のシミュレーション。電話番号維持費 約 ¥300/月を含む概算。

月 100 件規模なら、月 ¥6,000 台から一次対応を自動化できる計算です。パート 1 名を数時間ぶん電話番に充てる人件費と比べれば、取りこぼし削減の効果しだいで十分に見合う水準といえます。

次のセクションでは、導入前後で電話まわりの負担がどう変わるかを整理します。

導入前後で何が変わるか

電話の一次対応:導入前後の比較
導入前(すべて人が対応)
  • 営業中は電話のたびに作業が中断
  • 昼休み・営業時間外は取りこぼし
  • 折り返し先のメモが散在
  • 誰が何を聞いたか属人化
導入後(AIが一次受け)
  • 定型の用件はAIが応対・記録
  • 24 時間、用件の聞き取りが可能
  • 通話内容が自動でテキスト化
  • 人は判断が要る件だけに集中

AIは一次対応と記録、人は判断——という分業が現実的な着地点です。

ここで大切なのは、電話をすべてAIに任せることではありません。クレームや個別事情の相談など、判断が要る用件は必ず人へつなぐ設計にしておくことが、顧客満足を落とさない前提になります。

編集部の警告 ①
日本語の聞き取りには当たり外れがあります。金額・日時・氏名など聞き間違いが致命傷になる情報は、AIに復唱・確認させる、または人へ引き継ぐフローを必ず組み込んでください。「全部AI任せ」は事故のもとです。

編集部の警告 ②
録音・AI応対を行う場合は、通話冒頭での案内など、事業者としての適切な告知を検討してください。個人情報の取り扱いは自社のプライバシーポリシーと整合させる必要があります。導入前に運用ルールを決めておきましょう。

電話の後工程(予約台帳への転記など)まで自動化したい場合は、予約受付の自動化レシピのような連携も検討に値します。次は、実際に使い始めるまでの手順です。

導入ステップ — 無料クレジットで試すまで

いきなり本番の電話番号につなぐ必要はありません。まずは $10 の無料クレジット(約 ¥1,500 相当)の範囲で、自社のよくある問い合わせを試すのが安全です。

Retell AI を試すまでの手順
STEP 1
アカウント登録
公式サイトから登録。$10 分の無料クレジットが付与され、クレジットカード登録なしで試せる範囲がある
STEP 2
応対シナリオを作る
「営業時間を聞かれたら答える」「予約希望なら日時と氏名を聞く」など、よくある用件を 3 つほど設定
STEP 3
音声とLLMを選ぶ
まずは安価な組み合わせで開始。聞き取り精度を確認し、必要な箇所だけ上位モデルへ
STEP 4
テスト通話で確認
自分の携帯からかけて、聞き取り・復唱・記録の精度をチェック。違和感のある応答を調整
STEP 5
番号を割り当てて本番
問題なければ電話番号(約 ¥300/月)を用意し、営業時間外だけ転送するなど段階導入

いきなり全着信を任せず、「営業時間外の一次受けだけ」から始めると、失敗しても影響が小さく済みます。次に、他のボイスエージェントとの違いを整理します。

競合との違い — どんな事業者に向くか

Retell AI は「開発者が細かく作り込める従量課金型」です。すぐ使えるパッケージ性より、柔軟なカスタマイズと低い初期コストを重視する事業者に向きます。

観点Retell AI一般的な予約特化SaaS自動音声(IVR)
料金体系従量課金(月固定ほぼなし)月額固定が多い電話設備に準拠
会話の自然さ自然言語で応対サービスにより差プッシュ操作中心
初期の手間設定にIT知識が要る比較的容易設備側の設定
編集部の評価小さく試したい事業者に◎予約業務が主なら候補定型案内のみなら十分

音声そのものの品質を重視するなら、音声合成に強みを持つElevenLabs の解説や、対話フローを画面上で組み立てるVoiceflow の解説も比較検討の材料になります。

編集部の結論
Retell AI は「電話の取りこぼしを、月数千円規模から減らしたい」中小企業・個人事業主にとって、費用対効果を試しやすい選択肢です。ただし成否は初期設定と、人への引き継ぎ設計にかかっています。まず無料クレジットで、自社の 3 パターンを検証してから判断してください。

よくある質問

Q. 電話番だけのために人を雇うほどではないが、取りこぼしは減らしたい。向いていますか? A. まさに想定される使い方です。営業時間外や取り込み中だけAIに一次受けさせ、用件を記録しておく運用から始められます。

Q. 日本語はどの程度使えますか? A. 定型的な用件は実用的ですが、聞き取りには当たり外れがあります。金額・日時・氏名の確認は復唱させる、重要な相談は人へ回す設計が前提です。

Q. 想定より高くなりませんか? A. 高性能なLLMを多用すると単価が上がります。まず安価な構成で試し、通話量に上限の目安を持っておくと予算管理しやすくなります。

出典・参考情報

本記事の料金は編集時点の公式情報に基づく概算で、¥150/$ で換算しています。実際の金額は構成・通話時間・為替・公式の改定により変動します。導入前に必ず公式の最新料金をご確認ください。試算部分は編集部のシミュレーションです。

Mira / AI経営ラボ 編集長

料金プラン

プラン 料金 (JPY) 請求
初回無料クレジット($10 相当・約 ¥1,500) ¥1,500 買い切り
実効単価(1 分・標準構成の目安) ¥20 買い切り
電話番号 維持費(1 番号) ¥300 月額
追加同時通話(1 回線ぶん) ¥1,200 月額

👍 メリット

👎 デメリット