Make.comでInstagram投稿分析→スプレッドシート自動記録 SNS運用を可視化
「どの投稿が伸びたのか、毎回スクショして手で記録している」── Instagram で集客する中小事業者によくある悩みです。Make.com を使えば、投稿ごとのリーチ・保存・いいねを Google スプレッドシートへ自動記録し、SNS 運用を「見える化」できます。本記事は編集部が実装ベースで整理した、月¥0-1,500 規模で組める設計レシピです。
- 投稿ごとの成績記録を、編集部試算で 月 約4時間削減 できる Make.com 設計
- 新規投稿を検知 → 投稿インサイト (運用数値) を取得 → スプレッドシートへ1行追記 の全自動フロー
- ✅ 「伸びた投稿の共通点」が時系列で残るため、次の投稿テーマを根拠で決められる
- Meta 公式の Instagram Graph API の枠内で動かすため、規約違反のリスクが低い設計
- Make Free プラン (月1,000オペレーション・¥0) と Google の無料枠で始められる試算
- 失敗パターン (プロアカウント未連携、重複記録、取得指標の選びすぎ) を編集部が事前整理
編集長の見解 ── SNS 運用が「なんとなく」になりやすい最大の理由は、投稿ごとの成績がどこにも残らないことです。アプリ内のインサイト (運用数値) は遡れる期間に限りがあり、忙しい週は記録が抜けます。本レシピは新しい投稿を Make.com が自動で検知し、リーチ・保存・いいねといった投稿単位の数値を Google スプレッドシートに1行ずつ積み上げる設計です。データが時系列で残れば、「保存数が多い投稿の型」を後から検証でき、勘ではなく根拠で次の一手を決められます。
なぜ「月4時間」が削減できるのか
Instagram で集客する中小事業者の投稿記録は、次のような工程に分解できます。投稿のたびに発生する細かな作業を積み上げると、その重さが見えてきます。
| 工程 | 1回あたり所要 | 月12投稿で換算 |
|---|---|---|
| 投稿インサイト画面を開いて確認 | 約5分 | 月 約1.0時間 |
| リーチ・保存・いいねを拾う | 約8分 | 月 約1.6時間 |
| スプレッドシートへ手入力 | 約5分 | 月 約1.0時間 |
| 前回比・伸びた投稿の振り返り | 約4分 | 月 約0.8時間 |
| 合計 | 約22分 | 月 約4.4時間 |
Make.com を導入すると、最初の3工程 (約18分相当) がほぼ消えます。担当者が行うのは「自動で溜まった表を開いて振り返る」だけです。1投稿あたり実工数が約22分から約4分へ短縮され、月12投稿で 約4.4時間 → 約0.8時間、つまり 月 約3.5〜4時間の削減 に相当します。
時給¥2,000 換算で月¥8,800 → 月¥1,600 の人件費圧縮、固定費 (月¥0-1,500) を差し引いても 月 約¥5,700〜7,200 の手取り改善 が試算できます。これらは編集部のシミュレーションであり、投稿頻度や時給設定によって変動します。
続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。
完成形のフロー (ProcessFlow)
新規投稿の検知 → Instagram Graph API で投稿インサイト取得 → データ整形 → Google スプレッドシートへ追記、までを自動化する設計図
この4ステップを Make.com 上で1本の「シナリオ」(自動化フローの単位) として組みます。一度作れば、あとは設定した時刻に勝手に動き、投稿成績が表に積み上がっていきます。
次のセクションでは、稼働前後で運用がどう変わるかを整理します。
Before / After で見る運用の変化
- 投稿成績の記録: 投稿ごとに手入力
- 記録の抜け: 忙しい週は飛ぶ
- 過去の比較: スクショ頼みで困難
- 伸びた投稿の分析: 記憶と勘に依存
- 投稿成績の記録: 自動で1行追記
- 記録の抜け: ほぼ0 (自動検知)
- 過去の比較: 時系列で一覧化
- 伸びた投稿の分析: データで検証可能
記録の自動化で、振り返りが「思い出す」から「並べて見る」に変わる
重要なのは「分析そのものを AI に任せる」ことではなく、判断の材料を絶やさず蓄積する土台を作る点です。どの投稿を伸ばすか、次に何を出すかを決めるのは、あくまで経営者自身です。
続いて、必要なものと費用を表で確認します。
必要なものと費用
このレシピを動かすには、次の4つが必要です。いずれも中小事業者の手の届く範囲で用意できます。
| 項目 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| Instagram プロアカウント | ビジネス or クリエイターに切替済みであること | 無料 |
| Facebook ページ連携 | プロアカウントと Facebook ページの連携 | 無料 |
| Google スプレッドシート | 投稿成績を蓄積する表 (Google アカウント) | 無料 |
| Make.com アカウント | 月1,000オペレーションの無料枠あり、本レシピは Free〜Core で十分 | ¥0〜約¥1,500/月 |
💡 編集部のヒント ── Make.com の無料プランは月1,000オペレーション (処理回数) まで使えます。1日1回・投稿数件の記録なら月の処理回数は数百回程度で、無料枠でも始められます。投稿が多いアカウントや複数アカウント運用に広げる段階で、有料の Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) への切替を検討すれば十分です。料金は Make.com 公式の料金ページ で最新を確認してください。
ここから、実際の設定手順を TimelineSteps で順に追います。
設定手順 (TimelineSteps)
初回70分で稼働まで到達する想定。Instagram の連携設定が初めての場合は余裕を見てください。
ここまでで自動記録の土台は完成です。あとは投稿するたびに、勝手に成績が積み上がる表を眺めるだけになります。
次に、つまずきやすい失敗パターンを編集部が先回りで整理します。
編集部が見た失敗パターン
⚠️ 失敗1: プロアカウント未連携のまま組み始める ── 個人アカウントのままだと投稿インサイトも Graph API も使えません。STEP 1 のプロアカウント切替と Facebook ページ連携を先に必ず済ませてください。ここを飛ばすと STEP 5 の認証で必ず詰まります。
⚠️ 失敗2: 同じ投稿が何度も記録される (重複) ── 毎日チェックする設計だと、過去の投稿まで毎回拾って同じ行を増やしてしまう恐れがあります。対策は「投稿 ID をキーにして、まだ記録していない投稿だけ追記する」設計にすること。スプレッドシートに投稿 ID 列を1つ持たせ、既存 ID と照合してから追記すれば重複を防げます。
⚠️ 失敗3: 指標を盛り込みすぎて続かない ── 最初から10指標も並べると表が複雑になり「結局見ない」状態になります。まずはリーチ・保存・いいねの3つに絞り、運用が回ってから増やすのが続けるコツです。
💡 無料枠超過への備え ── 記録の頻度や複数アカウント運用に広げると、Make.com の月間処理回数 (オペレーション) が無料枠の1,000回に近づきます。実行ログで使用量を確認し、足りなくなったら Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) へ切り替えれば問題ありません。
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経営者がこのレシピをどう使うかの具体例を挙げると、たとえばサロン経営者であれば、月末にスプレッドシートを開き「保存数が伸びた投稿の共通点 (ビフォーアフター写真が多い、など)」を10分で振り返り、来月の投稿テーマを決める、という運用に落とし込めます。記録に時間を使わず、振り返りと判断に時間を使う形です。
最後に、よくある質問と関連レシピを案内します。
よくある質問
Q. プログラミングの知識は必要ですか?
A. 不要です。Make.com はモジュールを線でつなぐノーコード操作で、本レシピは公式モジュールの組み合わせだけで完結します。
- Q. アカウント停止 (BAN) のリスクは? 本レシピは Meta 公式の Instagram Graph API を Make.com の正規モジュール経由で使うため、非公式自動化ツールに比べてリスクは低い設計です。ただし規約は更新されるため、Instagram Platform 公式ドキュメントを時々確認してください。
- Q. アカウント全体の数値も別途まとめたいです。 フォロワー数やリーチなどアカウント全体の数値を週次で集計したい場合は、編集部の別レシピ Make.comでInstagramインサイト→スプレッドシート集計を自動化するレシピ が向いています。本記事 (投稿単位) と組み合わせると、運用の全体像と個別の投稿成績の両方が見えます。
- Q. 過去の投稿も遡って記録できますか? Instagram のインサイトは取得できる期間に制限があります。本レシピは「今後の投稿成績を1件ずつ積み上げる」用途に向いており、過去の長期データの一括取得には適しません。
関連する自動化レシピも編集部で公開しています。あわせて運用設計の参考にしてください。
- Make.comでInstagramインサイト→スプレッドシート集計を自動化するレシピ — アカウント全体の数値を週次集計する姉妹レシピ
- Make.comでInstagram DM自動応答 問い合わせ対応を週5時間削減 — DM 対応を自動化する別レシピ
- Make.com で飲食店の SNS 投稿を自動化するレシピ — 投稿側の自動化と組み合わせる参考に
数値の記録を仕組みに任せ、経営者は「次の一手を決める」ことに集中する。SNS 運用を勘から根拠へ変える、地味だが効く自動化です。
Mira / AI経営ラボ 編集長
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