Make.comでInstagramインサイト→スプレッドシート集計を自動化するレシピ

EC・店舗・サロン・個人事業主 (Instagram で集客する中小事業者) の業務自動化レシピ

業種: EC・店舗・サロン・個人事業主 (Instagram で集客する中小事業者)

使用ツール: Make.com

難易度: ★★☆ 中

所要時間: 約 75 分

「Instagram の数値を毎週スクショして手で表に転記している」── 集客に SNS を使う中小事業者によくある光景です。Make.com を使えば、Instagram インサイト (運用数値) の取得から Google スプレッドシートへの集計までを月¥1,500 規模で自動化できます。本記事は編集部が実装ベースで整理した設計レシピです。

読了時間 約8分 / 設定所要時間 約75分 / 月額固定費 ¥1,500 から

編集長の見解 ── Instagram の数値集計を自動化する目的は「楽をする」ことではなく、毎週同じ指標を同じ形で蓄積し、判断材料を絶やさないことです。手作業の転記は、忙しい週ほど抜けやすく、比較できないデータが溜まります。本レシピは Meta 公式の Instagram Graph API を Make.com から呼び出し、フォロワー数・リーチ・プロフィールアクセスなどを定時取得してスプレッドシートに積み上げる設計です。集計を仕組みに任せ、経営者は「数値を見て次の一手を決める」ことに時間を使えます。

なぜ「月4時間」が削減できるのか

Instagram で集客する中小事業者の数値集計は、次のような工程に分解できます。週1回の集計作業を積み上げると、作業の重さが見えてきます。

工程1回あたり所要月4回で換算
インサイト画面を開いて数値を確認約10分月 約0.7時間
投稿ごとのリーチ・保存数を拾う約20分月 約1.3時間
スプレッドシートへ手入力約20分月 約1.3時間
前週比・グラフの更新約15分月 約1.0時間
合計約65分月 約4.3時間

Make.com を導入すると、最初の3工程 (約50分相当) がほぼ消えます。担当者が行うのは「自動で溜まった表を開いて眺める」だけです。1回あたり実工数が約65分から約15分へ短縮され、月4回で 約4.3時間 → 約1.0時間、つまり 月 約3.3〜4時間の削減 に相当します。

時給¥2,000 換算で月¥8,600 → 月¥2,000 の人件費圧縮、固定費 (月¥1,500) を差し引いても 月 約¥5,000 の手取り改善 が試算できます。これらは編集部のシミュレーションであり、運用件数や時給設定によって変動します。

続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com Instagram インサイト自動集計レシピ
01
定時トリガー
毎週月曜の朝など、決めた時刻に Make.com のスケジュールが起動
📊
02
インサイト取得
Instagram Graph API でフォロワー数・リーチ・プロフィールアクセスを取得
🔧
03
データ整形
取得した数値を日付・指標ごとに1行へ並べ替え
📝
04
スプレッドシート追記
Google スプレッドシートの末尾に1行追記、グラフは自動更新

定時トリガー → Instagram Graph API でインサイト取得 → データ整形 → Google スプレッドシートへ追記、までを自動化する設計図

この4ステップを Make.com 上で1本の「シナリオ」(自動化フローの単位) として組みます。一度作れば、あとは設定した時刻に勝手に動き続けます。

次のセクションでは、稼働前後で運用がどう変わるかを整理します。

Before / After で見る運用の変化

Before
  • 毎週スクショして数値を目視で転記
  • 忙しい週は集計を飛ばして比較できない欠測が発生
  • 投稿ごとのリーチ・保存数の記録が属人化
  • 前週比を電卓やセル計算で毎回手作業
After
  • 決めた時刻に数値が自動でスプレッドシートへ蓄積
  • 欠測なく毎週同じ指標が並び、推移が一目で分かる
  • 投稿パフォーマンスが時系列で残り誰でも見られる
  • 前週比・グラフは数式とグラフ機能で自動更新

重要なのは「分析そのものを AI に任せる」のではなく、判断の材料を絶やさず蓄積する土台を作る点です。何を伸ばすかを決めるのは、あくまで経営者自身です。

続いて、必要なものと費用を表で確認します。

必要なものと費用

このレシピを動かすには、次の3つが必要です。いずれも中小事業者の手の届く範囲で用意できます。

項目内容費用の目安
Instagram プロアカウントビジネス or クリエイターに切替済みであること無料
Facebook ページ連携プロアカウントと Facebook ページの連携無料
Make.com アカウント月1,000オペレーションの無料枠あり、本レシピは Core プランで余裕¥0〜約¥1,500/月

💡 編集部のヒント ── Make.com の無料プランは月1,000オペレーション (処理回数) まで使えます。週1回・指標数件の集計なら月の処理回数は数十回程度で、無料枠でも十分に始められます。投稿ごとの細かい集計まで広げる段階で、有料の Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) への切替を検討すれば十分です。料金は Make.com 公式の料金ページ で最新を確認してください。

ここから、実際の設定手順を TimelineSteps で順に追います。

設定手順 (TimelineSteps)

Make.com Instagram インサイト集計 設定手順
STEP 1
Instagram をプロアカウントに切替
Instagram アプリの設定から「プロアカウントに切り替える」を選び、ビジネスまたはクリエイターを選択します。さらに Facebook ページと連携しておきます。インサイトと Graph API はプロアカウントでのみ利用できます。
STEP 2
Make.com に登録しシナリオを新規作成
Make.com に登録し、ダッシュボードから「Create a new scenario」で空のシナリオを作ります。まだモジュールは置きません。
STEP 3
トリガーに Schedule を設定
シナリオの実行スケジュールを「毎週月曜 9:00」など定時に設定します。これが集計の起点 (トリガー) になります。
STEP 4
Instagram for Business モジュールで接続
Make.com の「Instagram for Business」モジュールを追加し、Facebook アカウントで認証します。接続するプロアカウントを選びます。Make 公式の接続ガイドの手順に従うと迷いません。
STEP 5
取得する指標を選ぶ
フォロワー数・リーチ・プロフィールアクセスなど、毎週追いたい指標を選びます。取れる指標は Instagram Graph API のインサイト仕様で確認できます。最初は3〜5指標に絞るのがコツです。
STEP 6
Google Sheets モジュールで追記
「Google Sheets」の Add a Row モジュールを追加し、取得した数値を日付列・各指標列にマッピングします。Google Sheets モジュールのヘルプを参照して列を対応づけます。
STEP 7
テスト実行して ON にする
「Run once」で1回手動実行し、スプレッドシートに正しく1行追記されるか確認します。問題なければシナリオを ON にして自動運用を開始します。

初回75分で稼働まで到達する想定。Instagram の連携設定が初めての場合は余裕を見てください。

ここまでで自動集計の土台は完成です。あとは毎週、勝手に積み上がる数値を眺めるだけになります。

次に、つまずきやすい失敗パターンを編集部が先回りで整理します。

編集部が見た失敗パターン

⚠️ 失敗1: プロアカウント未連携のまま組み始める ── 個人アカウントのままだとインサイトも Graph API も使えません。STEP 1 のプロアカウント切替と Facebook ページ連携を先に必ず済ませてください。ここを飛ばすと STEP 4 の認証で必ず詰まります。

⚠️ 失敗2: 指標を盛り込みすぎて続かない ── 最初から10指標も並べると、表が複雑になり「結局見ない」状態になります。まずはフォロワー数・リーチ・プロフィールアクセスの3つに絞り、運用が回ってから増やすのが続けるコツです。

💡 無料枠超過への備え ── 集計の頻度や投稿単位の取得を増やすと、Make.com の月間処理回数 (オペレーション) が無料枠の1,000回に近づきます。実行ログで使用量を確認し、足りなくなったら Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) へ切り替えれば問題ありません。

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経営者がこのレシピをどう使うかの具体例を挙げると、たとえばサロン経営者であれば、毎週月曜の朝にスプレッドシートを開き「先週リーチが伸びた投稿の傾向」を5分で把握し、今週の投稿テーマを決める、という運用に落とし込めます。集計に時間を使わず、判断に時間を使う形です。

最後に、よくある質問と関連レシピを案内します。

よくある質問

Q. プログラミングの知識は必要ですか?
A. 不要です。Make.com はモジュールを線でつなぐノーコード操作で、本レシピは公式モジュールの組み合わせだけで完結します。

関連する自動化レシピも編集部で公開しています。あわせて運用設計の参考にしてください。

数値の集計を仕組みに任せ、経営者は「次の一手を決める」ことに集中する。Instagram 運用の継続性を支える、地味だが効く自動化です。

Mira / AI経営ラボ 編集長

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Mira / AI経営ラボ 編集長

最終更新: 2026年6月3日 / 初出: 2026年6月3日