Make.comでChatwork日報→スプレッドシート自動集計 週2時間の集計を削減
毎日Chatworkに届く日報を、週末にまとめて読んで転記していませんか。Make.comを使えば、投稿された日報をその場でGoogleスプレッドシートに自動転記でき、管理側の集計作業を編集部試算で週2時間圧縮できます。
- Chatworkの日報投稿を Make.comが自動検知、Googleスプレッドシートに1行ずつ自動転記
- 日報の巡回・転記・未提出者確認にかかる 週2時間を圧縮 (編集部試算、前提条件あり)
- ChatworkはMake.com公式モジュール対応、Googleスプレッドシートも無料で開始可能
- 担当者8名・週40件程度の日報量なら Make.comの無料プランで運用可能 (編集部試算)
- 日報フォーマットの統一と重複防止の設計ポイントを編集部が整理
編集長の見解 ── 日報は「書いてもらう」より「読んで活かす」方が難しい業務です。Chatworkに投稿された日報を管理者が毎週末に読み返して転記する運用は、件数が増えるほど後回しになりがちです。本レシピのポイントは、Chatworkの公式モジュールで投稿を検知し、フォーマットさえ揃えておけば 転記作業そのものをゼロにできる こと。集計にかけていた時間を、日報の中身を読んで部下にフィードバックする時間に転用できるのが最大の価値だと考えています。
なぜ日報集計に週2時間かかるのか
中小企業でChatworkを日報用に使っている場合、担当者8名が平日5日間投稿すると想定すると、週あたり40件の日報が発生します。管理者がこれを手作業で集計する工程を分解すると、次のようになります。
| 工程 | 内容 | 週あたり所要時間 |
|---|---|---|
| 日報ルームの巡回 | 40件の投稿を開いて内容を確認 | 約50分 |
| スプレッドシートへの転記 | 業務内容・課題・明日の予定をコピペ | 約60分 |
| 未提出者の確認・催促 | 提出漏れの担当者にメンションで催促 | 約20分 |
| 週次会議用の並べ替え・整形 | 提出順バラバラの日報を担当者別に整理 | 約15分 |
| 合計 | — | 約145分 (約2時間25分) |
Make.comで自動転記に切り替えると、巡回・転記・整形の3工程はほぼ自動化され、管理者はスプレッドシートを週1回眺めて未提出者をチェックするだけの運用 (約25分) に変わります。編集部試算で 週約120分 (2時間) の圧縮 に相当します。
続いて、編集部が実装した全体像をProcessFlowで示します。
完成形のフロー (ProcessFlow)
Chatworkの日報ルームに投稿されたメッセージをMake.comが検知し、フォーマット判定・重複チェックを経てGoogleスプレッドシートに追記する設計図
このフローの肝は 「日報フォーマットを事前に決めておく」 ことです。Text Parserは正規表現で本文を分解するため、担当者が自由な書式で書いてしまうと抽出に失敗します。日報の見出し (「本日の業務」「課題」「明日の予定」など) を社内ルールとして固定し、Chatworkの投稿テンプレート機能と組み合わせるのが実装の近道です。
続いて、スプレッドシート側の列設計を具体的に示します。
日報フォーマットとスプレッドシート列設計
Chatwork×スプレッドシート連携で最初に決めるべきは 「1行 = 1日分の日報」 という粒度と、抽出する項目です。編集部が実装した列設計は次の通りです。
| 列 | 内容 | 用途 |
|---|---|---|
| A: message_id | Chatworkのメッセージ ID | 重複防止キー |
| B: 日付 | Make.comのnow関数で自動挿入 | 提出日の記録 |
| C: 担当者 | 投稿者のChatworkアカウント名 | 誰の日報か判定 |
| D: 本日の業務 | Text Parserで抽出 | 業務内容の一覧化 |
| E: 課題・相談 | Text Parserで抽出 | 週次会議での議題抽出 |
| F: 明日の予定 | Text Parserで抽出 | 翌日のタスク可視化 |
| G: 提出フラグ | 数式で「本日投稿済み」を自動判定 | 未提出者チェック用 |
G列を数式 (=IF(A2<>"","済","未") 等) にしておくと、管理者は列を眺めるだけで未提出者を把握できます。担当者が増える場合は、担当者名でシートを別タブに分けるより、1シートにまとめてフィルタ機能で絞り込む運用の方が管理は楽です。
次は、Make.com側のシナリオを組み立てる60分の手順です。
60分セットアップ・タイムライン (TimelineSteps)
中小企業の管理担当者が独力で組める60分手順 (PC操作のみ、コード不要)
次は、料金と運用ボリュームの関係を編集部試算で具体的に示します。
編集部のシミュレーション — 料金と運用ボリューム
以下は 編集部による試算 です。実際のコストは日報の投稿頻度・担当者数・シナリオ構成により変動します。前提: 担当者8名、平日5日間で週40件の日報をChatwork 1ルームからスプレッドシートに集計する中小企業を想定。為替は $1 = ¥150 で換算 (2026年7月時点の編集部参照値、契約時の実レートで再計算してください)。
| 項目 | 想定値 | 月額換算 |
|---|---|---|
| 月間の日報件数 | 週40件 × 約4.33週 | 約173件/月 |
| モジュール消費 (検知+Filter+Parser+重複判定+書込み) | 1件あたり約4クレジット | 約690クレジット/月 |
| テスト・リトライ分のバッファ | 見込み | 約60クレジット/月 |
| 合計クレジット | — | 約750クレジット/月 (Free 1,000枠内) |
| Make.com Freeプラン | $0/月、シナリオ2本まで | ¥0 |
| Google スプレッドシート | 個人Googleアカウントで無料 | ¥0 |
| 合計固定費 | — | ¥0 |
この規模であれば Make.comの無料プラン (月1,000クレジット、シナリオ2本、実行間隔15分以上) の範囲に収まる というのが編集部の試算です。ただし担当者が15〜20名を超える、または複数ルーム・複数フォーマットを同時運用する場合はクレジットが枠を超えやすいため、その際はCoreプラン ($9/月、約¥1,400、実行間隔1分から) への切り替えを検討してください。
ここまでは順調な運用前提です。続いて、編集部が実装中に踏みやすい落とし穴を共有します。
失敗パターン — 編集部が踏んだ罠と回避策
失敗パターン1: 日報フォーマットがバラバラで抽出に失敗
担当者が自由な書式で日報を書くと、Text Parserの正規表現がヒットせずスプレッドシートに空欄行が並びます。対策はChatworkの投稿テンプレート機能で見出しを固定し、テンプレート以外の投稿は原則禁止と社内ルール化すること。導入初週は必ず全員分の投稿を目視確認し、抽出漏れがあれば正規表現を調整します。
失敗パターン2: 15分間隔のポーリングで催促が遅れる
Make.comの無料プランは最短でも15分間隔のポーリングのため、投稿から反映まで最大15分程度のタイムラグが生じます。日報の提出期限直前に「まだ来ていない」と誤判定するケースがあるため、未提出者への催促は提出期限の30分後以降にチェックするタイミングをずらすのが実用的です。
編集部のヒント: Chatwork APIトークンは個人アカウントに紐づくため、発行した担当者が退職・異動すると連携が切れます。運用担当のアカウントで発行するか、退職時に必ずトークンを再発行してMake.com側の接続を更新する運用ルールを決めておくと安心です。
編集部のヒント2: スプレッドシートに蓄積した「課題・相談」列は、ChatGPTなどの大規模言語モデル (LLM) に渡すと週次のよくある課題を自動要約できます。「今週分のD〜E列を渡すから、共通する課題を3つ抽出して」と指示するだけで週次会議の議題づくりが半自動化できます。
最後に、規約まわりで気をつけるべき点を整理しておきます。
規約・運用上の注意
Chatwork APIの利用範囲
Chatwork APIトークンは発行した本人のアカウント権限で動作するため、閲覧できるルームの範囲は本人の権限に依存します。日報ルームに参加していないアカウントでトークンを発行しても取得できないため、運用担当のアカウントを日報ルームのメンバーに含めておく必要があります。
個人情報保護法 (改正法)
日報に氏名・取引先情報・数値目標などの業務情報が含まれる場合、スプレッドシートへの集計は社内情報管理規程に沿って共有範囲を限定してください。特に「リンクを知る全員が閲覧可」の共有設定は避け、編集権限を管理担当者のみに絞るのが基本です。
Make.comの通信暗号化
Make.comは通信をTLSで暗号化し、接続情報 (APIトークンやOAuthトークン) は暗号化して保存されます。とはいえ、APIトークンを第三者に共有しない、担当者が退職したら再発行するといった基本運用は必須です。
よくある質問
Q1. Chatworkに公式のMake.comモジュールはありますか? あります。Make.comの公式アプリ一覧にChatworkが登録されており、「Watch Messages in a Room」(投稿検知) や「Create a Room Message」「Get a Room’s Message」などのモジュールが用意されています。本レシピはこれらの公式モジュールのみで構築でき、HTTPモジュールでの自作連携は不要です。
Q2. Chatworkの無料プランでも使えますか? 使えます。APIトークンの発行自体はプランに依存しませんが、組織がエンタープライズプラン等でセキュリティ設定を厳しくしている場合、API利用が制限されていることがあります。その場合は組織の管理者に確認してください。
Q3. Slackを使っている場合はどうすればいいですか? Make.comにはSlack向けの同様のモジュールが揃っています。Chatworkの部分をSlackに置き換えるだけで同じ設計が組めます。具体的な手順は関連レシピの「Slack投稿→スプレッドシート記録」をご覧ください。
Q4. 日報フォーマットを崩す担当者がいる場合はどうすればいいですか? Text Parserの正規表現を複数パターン用意して吸収する方法もありますが、運用上は「テンプレート以外は受け付けない」と明文化する方が長期的に楽です。抽出漏れの日報は提出フラグ列が「未」のままになるため、管理者が目視でフォローする仕組みにしておくと事故が防げます。
出典・参考情報
- Make.com 公式 — Pricing (Free / Core プランの料金・クレジット枠)
- Make.com Chatwork アプリ ドキュメント (モジュール一覧)
- Make.com Google Sheets アプリ ドキュメント (Add a Row / Search Rows)
- Chatwork Developer 公式 (API仕様)
- Chatwork公式 — フリープランとビジネスプランの違い (料金・プラン比較)
- Google スプレッドシート 公式 (機能・無料利用)
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Mira / AI経営ラボ 編集長
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