子育て支援団体の活動報告書をZapierで自動生成 — 参加者データと写真を集約し、月次レポートを自動配信するレシピ
子育て支援団体の活動報告書づくりに、毎月数時間から十数時間を費やしていませんか。参加者データ・写真・アンケート結果をZapierで集約し、月次レポートの作成と配信を効率化する方法を解説します。編集部シミュレーションでは、手作業を月約6時間45分削減できる想定です。
この記事のポイント
- Zapierの基本構成(トリガー→アクション)を子育て支援団体の業務に当てはめて理解できます
- 参加者データ・写真・アンケート結果を集約する具体的な構成を確認できます
- 月次報告書の作成・配信を効率化する手順を把握できます
- 導入にかかる費用と時間、注意点を確認できます
- 補助金申請や理事会報告に向けた説明責任を支える仕組みを整えられます
編集長の見解
子育て支援団体の活動報告書は、補助金申請や寄付者への説明責任に関わる重要な資料です。一方、手作業ではデータ収集や転記に時間がかかります。Zapierを使えば、担当者は報告書の下準備よりも活動そのものに時間を振り向けやすくなります。無料プランから試せるため、まずは参加者データの集約から始めるのが現実的です。
なぜ子育て支援団体の活動報告書が自動化に向いているのか
子育て支援団体の活動報告書は、項目と形式を決めやすい資料です。参加者数、イベント名、アンケート結果など、毎月確認する項目が似ているためです。
報告書に必要なデータが定型化されている
活動報告書に必要なデータは、次のように整理できます。
- 開催情報: イベント名と開催日
- 参加者数: 大人と子どもの人数
- 年齢層: 子どもの年齢区分
- アンケート結果: 満足度など
- 活動写真: 掲載許諾を得た写真
- 運営情報: 担当者名とボランティア人数
入力項目を固定すると、同じ形式で蓄積できます。形式がそろえば、自動集計やテンプレートへの反映がしやすくなります。
毎月同じ形式で作成するため、テンプレート化しやすい
手作業の報告書は、前月の資料を複製して数値を書き換える運用になりがちです。この「前月の複製→数値の更新」は、自動化を検討しやすい作業です。
| 手作業の内容 | 自動化後の動き |
|---|---|
| 前月の報告書をコピー | テンプレートを複製 |
| 参加者数を確認 | 集計シートから取得 |
| 写真を選んで貼り付け | 保存先のURLを参照 |
| アンケート結果を集計 | COUNTIF関数などで集計 |
| メールに添付して送信 | Gmail連携で下書きまたは送信 |
写真や参加者データが複数の場所に散在している
参加者データがGoogleフォーム、LINE、メール、紙の申込書に分かれている団体もあります。写真も、担当者のスマートフォンや共有フォルダーなどに分散しがちです。
この状態では、報告書を作る前の確認作業に時間がかかります。入力先をGoogleフォームなどにそろえると、探す時間を減らせます。
補助金申請や理事会報告など、同じ資料を作り直している
活動報告書の提出先は、団体によって異なります。
- 自治体や財団への補助金報告書
- 理事会・総会資料
- 寄付者への活動報告
- 保護者・参加者向けのニュースレター
- ホームページやSNSでの公開用資料
元データを一元管理すると、提出先ごとの資料を作る際も、転記を減らせます。ただし、個人情報や写真の公開範囲は、提出先ごとに確認してください。
💡 編集部メモ
報告書作成では、データ収集と確認に時間がかかります。Zapierで入力や集計の一部を自動化すると、担当者は内容確認や例外処理に集中できます。すべてを無確認で送るのではなく、確認しやすい流れを作ることがポイントです。
次は、Zapierを中心にした構成と、無料プランから始める場合の費用を確認します。
Zapierで作る活動報告書の効率化フロー
活動報告書の作成を効率化する仕組みは、次の流れで構成します。
① Googleフォーム 参加申込やアンケートを受け付ける
② Googleスプレッドシート 回答データを蓄積・集計する
③ Zapier(Schedule by Zapier) 指定日に処理を開始する
④ Canva テンプレートに集計結果を反映する
⑤ Googleドライブ・Gmail PDFを保存し、確認後に共有する
必要なツールと費用
費用はプランや契約形態で変わります。次の金額は、2026年8月19日時点で確認した米ドル価格を、1ドル=155円として単純換算した目安です。実際の請求額は公式料金ページで確認してください。
| ツール | 役割 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| Googleフォーム | 参加申込・アンケート | 無料 |
| Googleスプレッドシート | データ蓄積・集計 | 無料 |
| Googleドライブ | 写真・PDFの保存 | 無料枠あり |
| Zapier | 自動化の中心 | 無料〜月$19.99(約 ¥3,100) |
| Canva | レポートテンプレート作成 | 無料〜有料プラン |
| Gmail | 共有・配信 | 無料枠あり。Google Workspaceは別料金 |
Canvaの有料プラン料金は地域、契約期間、為替などで変わります。月額料金は、Canva公式料金ページで確認してください。
編集長の見解
初期費用は、無料プランを組み合わせれば抑えられます。Zapierの無料枠、Canva無料版、Googleフォーム、スプレッドシートを使い、まずは参加者データの集約と集計から試しましょう。イベント数や参加者数が増えた段階で、有料プランの費用と作業削減効果を比較してください。
所要時間
初回セットアップの目安は次の通りです。
| 作業 | 所要時間 |
|---|---|
| Googleフォームの作成 | 30分 |
| スプレッドシートの集計シート作成 | 30分 |
| Canvaテンプレート作成 | 30分 |
| Zapierの設定 | 30分 |
| テスト・検証 | 30分 |
| 合計 | 約2時間 |
一度設定した後も、月次で内容確認が必要です。自動化後は、手作業の多くを確認と例外対応に置き換えるイメージです。
⚠️ タスク数を確認する
Zapierのタスクは、アクションが実行された回数として数えられます。参加申込1件ごとに複数の処理を実行する構成では、申込件数以上にタスクを消費する場合があります。利用前に、Zapierのタスクに関する説明と実際の構成を照らし合わせて見積もりましょう。
次は、Googleフォームとスプレッドシートで参加者データを整理する方法です。
ステップ1: 参加者データの集約基盤を作る
まず、活動報告書の基礎となる参加者データを整理します。ここではGoogleフォームとGoogleスプレッドシートを使います。
Googleフォームで参加申込フォームを作成
次の項目をフォームに追加します。
- イベント名: プルダウンで選択
- 参加者区分: 大人・子ども
- 子どもの年齢: 0歳〜12歳など
- 参加人数: 大人・子どもの人数
- アンケート: 満足度の5段階評価など
- 写真アップロード: 任意。利用許諾も確認
氏名を集める場合は、利用目的と保存期間をフォーム内で説明します。報告書に不要な個人情報は、収集しない設計も検討してください。
Googleフォームを新規作成
Googleドライブから「新規」→「Googleフォーム」を選択します。団体名とフォームのタイトルを設定します。
参加申込項目を追加
イベント名、参加者区分、年齢、参加人数などを追加します。イベント名は選択式にすると集計しやすくなります。
アンケート項目を追加
満足度を5段階評価などで追加します。毎回同じ項目にすると、月次集計の形式をそろえられます。
写真アップロード欄を追加
「ファイルアップロード」を選択します。回答者にGoogleアカウントが必要になるため、参加者層に合わせて利用可否を判断してください。
回答先をスプレッドシートに設定
「回答」タブから「スプレッドシートにリンク」を選びます。フォームの回答がシートに蓄積されます。詳しくはGoogleフォームの公式ヘルプを確認してください。
スプレッドシートに月次集計シートを用意
フォームの回答が蓄積されるスプレッドシートに、月次集計用のシートを追加します。
| 項目 | 数式例 | 説明 |
|---|---|---|
| 月 | 2026年5月 | 集計対象月を指定 |
| イベント数 | =COUNTIFS(フォームの回答!B:B,">="&B1,フォームの回答!B:B,"<"&EDATE(B1,1)) | 月内のイベント数 |
| 参加者数(大人) | =SUMIFS(フォームの回答!E:E,フォームの回答!B:B,">="&B1,フォームの回答!B:B,"<"&EDATE(B1,1)) | 月内の大人の人数 |
| 参加者数(子ども) | =SUMIFS(フォームの回答!F:F,フォームの回答!B:B,">="&B1,フォームの回答!B:B,"<"&EDATE(B1,1)) | 月内の子どもの人数 |
| 満足度平均 | =AVERAGEIFS(フォームの回答!G:G,フォームの回答!B:B,">="&B1,フォームの回答!B:B,"<"&EDATE(B1,1)) | 月内の満足度平均 |
B1セルに集計開始日を入力し、EDATEで翌月の開始日を求めると、対象月を切り替えやすくなります。実際の列番号は、フォームの項目順に合わせて調整してください。
💡 集計のコツ
数式を本番データに適用する前に、件数が分かっているテストデータで確認します。集計期間、空欄、重複回答を確認すると、月次レポートの誤りを見つけやすくなります。
写真データの保存場所を決める
Googleフォームで受け付けた写真は、Googleドライブの専用フォルダーに保存します。月とイベントで分けると、確認作業がしやすくなります。
📁 子育て支援団体 活動写真 ├── 📁 2026年 │ ├── 📁 8月 │ │ ├── 📁 親子ヨガ教室 │ │ └── 📁 育児相談会 │ └── 📁 9月 └── 📁 2027年
写真を活動報告書やホームページ、SNSに使う場合は、利用目的と掲載先への同意を取得します。子どもの写真は、団体の規程や関係法令も確認してください。
⚠️ 写真の利用許諾を確認する
フォームには、写真の利用目的、掲載先、掲載期間を説明する項目を設けます。同意の有無を記録し、同意が確認できない写真は公開資料に使わない運用にします。
次は、写真をGoogleドライブに集約し、報告書で参照しやすくする方法です。
ステップ2: 写真データを整理する
活動報告書に写真を使う場合は、写真の収集方法と利用許諾をそろえます。
Googleフォームに写真アップロード欄を追加
ステップ1で作成したGoogleフォームに、写真アップロード欄を追加します。
- フォーム編集画面で「+」ボタンをクリック
- 「ファイルアップロード」を選択
- 許可するファイルの種類を「画像」に設定
- 最大ファイル数を設定
- 回答者のGoogleアカウントが必要な点を説明
⚠️ Googleアカウントの要件に注意
Googleフォームのファイルアップロード機能では、回答者にGoogleアカウントが必要です。参加者にアカウントがない場合は、次の方法を検討してください。
- 担当者が共有フォルダーへアップロードする
- 写真をメールで受け付け、担当者が保存する
- 別の写真受付サービスを利用する
写真の自動集約は必須ではありません。まずは参加者データとアンケート結果だけで仕組みを試す方法もあります。
Googleドライブの専用フォルダーに保存
Googleフォームの写真は、設定したGoogleドライブのフォルダーに保存されます。標準機能では、イベントごとに自動で別フォルダーへ保存されない場合があります。
イベント名に応じて移動する処理を追加する場合は、Zapierの動作と権限をテストしてください。最初は担当者が月ごとに整理する運用でも問題ありません。
Zapierで写真のURLを記録する
写真のアップロードを検知し、スプレッドシートにファイルURLを記録するZapを作成します。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| トリガー | Google Forms「New Form Response」 |
| アクション1 | Google Drive「Find File」 |
| アクション2 | Google Sheets「Add Row」 |
スプレッドシートには、次の列を用意します。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 回答日時 | フォームの回答日時 |
| イベント名 | 選択されたイベント名 |
| 参加者区分 | 大人・子どもなど |
| 写真URL | Googleドライブ上のファイルURL |
| 利用許諾 | 同意の有無 |
写真URLを記録すると、対象イベントの写真を確認しやすくなります。共有設定は必要最小限にし、URLを知っている人全員に公開する設定は避けてください。
次は、集計結果をCanvaテンプレートに反映する方法です。
ステップ3: 月次レポートの下書きを作る
参加者データと写真が整理できたら、CanvaとZapierを使って月次レポートの下書きを作ります。送信前に担当者が内容を確認する運用にします。
Canvaで活動報告書テンプレートを作成
Canvaには、報告書やニュースレター向けのテンプレートがあります。テンプレートを使うと、毎月のレイアウトをそろえやすくなります。
テンプレートを選択
Canvaで「レポート」や「ニュースレター」を検索し、団体の用途に合うテンプレートを選びます。
団体のロゴと色を設定
ロゴと団体の色を設定します。毎月使うため、読みやすさと個人情報の掲載範囲も確認します。
月次データの欄を作成
参加者数、イベント数、満足度などを表示する欄を作ります。差し込み文字を使う場合は、本文ではHTMLエンティティで記述します。
写真欄を作成
写真を配置する枠を用意します。掲載許諾を確認した写真だけを使えるよう、確認欄も設けます。
テンプレートを保存
作成したテンプレートを保存し、Zapierから識別しやすい名前を付けます。
⚠️ Canva無料版の確認事項
Canva無料版でもPDFを書き出せます。利用する素材が無料かを確認し、プレミアム素材を含む場合は有料プランや別素材を検討してください。ページ数やファイル容量など、利用時点の制限はCanva公式料金ページで確認します。
Zapierのスケジュールで毎月の処理を開始
「Schedule by Zapier」を使うと、指定した日時に処理を開始できます。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| トリガー | Schedule by Zapier「Every Month」 |
| アクション1 | Google Sheets「Get Many Spreadsheet Rows」 |
| アクション2 | Canvaでデザインを作成、または下書きを作成 |
| アクション3 | Googleドライブへ保存 |
| アクション4 | Gmailで下書きを作成、または確認後に共有 |
Canva連携の利用可否やプラン条件は変更される場合があります。設定前にZapierの料金ページと、Canva連携の対象機能を確認してください。
集計データをテンプレートに反映
Google Sheetsの「Get Many Spreadsheet Rows」などで、次のデータを取得します。
- イベント数
- 大人と子どもの参加者数
- 満足度平均
- イベント名一覧
- 利用許諾を確認した写真のURL
その後、Canvaの対象欄にデータを割り当てます。連携機能が利用できない場合は、スプレッドシートで下書きを作り、Canvaへ手動で反映する方法もあります。
💡 最初は下書き運用から
いきなり自動送信せず、まずはPDFの下書きを作成する構成にします。担当者が数値、写真、宛先を確認してから共有すれば、設定ミスによる誤配信を減らせます。
PDFとして保存
Canvaで作成したレポートをPDFで保存し、Googleドライブの指定フォルダーに置きます。
ファイル名例: 2026年8月_子育て支援団体_活動報告書.pdf 保存先: 📁 活動報告書 > 📁 2026年
ファイル名には対象月と団体名を入れると、後から検索しやすくなります。
編集長の見解
自動化の中心は、データを集めて集計し、レポートの下書きまで進めることです。PDFの内容を担当者が確認する工程を残すと、効率化と正確さを両立しやすくなります。編集部シミュレーションでは、月約7時間の作業を約15分の確認に置き換える想定です。
次は、確認済みのレポートを関係者へ共有する方法です。
ステップ4: 確認後に共有する
月次レポートを作成したら、内容を確認してから関係者へ共有します。個人情報を含む場合は、宛先と共有権限を特に確認してください。
Gmailのメール送信アクションを設定
ZapierのGmail連携では、メールの下書き作成や送信を設定できます。最初は下書き作成にして、担当者が確認する運用がおすすめです。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| トリガー | 確認済みファイルの作成など |
| アクション1 | GoogleドライブのPDFを取得 |
| アクション2 | Gmailで下書きを作成 |
| 宛先 | 理事会メンバーなど |
| 件名 | 【活動報告】2026年8月_子育て支援団体_活動報告書 |
| 添付 | 確認済みのPDFファイル |
件名に対象月と団体名を入れる
件名には対象月と団体名を入れます。Zapierの日時情報やスプレッドシートの団体名を、件名の該当箇所に割り当てます。
共有先と権限を管理する
理事会、補助金担当者、ボランティアなど、共有先ごとに必要な情報が異なります。個人情報を含む資料と、公開用資料を分ける方法も検討してください。
💡 配信先リストを別管理する
宛先をZapierの設定に直接書くと、担当者の変更時に修正が必要です。配信先リストをスプレッドシートで管理し、共有前に対象者を確認する運用にすると、更新しやすくなります。
次は、タスク数や写真の権利など、運用時に起こりやすい問題を確認します。
編集部の警告: 自動化の落とし穴
Zapierは便利な一方、設定や権限を誤ると問題につながります。次の点を導入前に確認してください。
落とし穴1: Zapierのタスク数を超える
Zapierの料金とタスク数は、プランや契約時期で変わります。2026年8月19日時点の料金表を確認し、1ドル=155円で換算すると、月$19.99は約 ¥3,100です。
回避策
- タスク数を試算: イベント数、参加者数、1件あたりの処理数を掛け合わせる
- 無料枠でテスト: 少数のイベントで処理件数を確認する
- 有料プランを比較: 必要なタスク数と月額費用を比較する
- 処理をまとめる: 不要なZapを減らし、構成を簡素化する
落とし穴2: 写真の権利確認を怠る
参加者の顔写真を報告書に使う場合は、利用目的と掲載先への同意を確認します。子どもの写真は、団体の規程や関係法令も確認してください。
回避策
- 利用許諾欄を設ける: 掲載先と利用目的をフォームで説明する
- 同意状況を記録する: 写真URLと同意の有無を管理する
- 公開前に確認する: 写真に不要な個人情報が写っていないか確認する
落とし穴3: Canva素材の利用条件を確認しない
Canva無料版でもPDFを書き出せます。ただし、プレミアム素材を使う場合は、無料版のまま利用できないことがあります。
回避策
- 無料素材を選ぶ: 素材の利用条件を確認する
- 有料プランを比較する: 必要な機能と費用を確認する
- 手動書き出しも残す: 連携に問題がある場合はCanvaから書き出す
落とし穴4: 集計ロジックを誤る
SUMIFSやCOUNTIFSの条件を誤ると、報告書の数値が正しくならない可能性があります。自動配信の前に、集計結果を検証してください。
回避策
- 初月は並行運用: 手作業の集計と自動集計を比べる
- テストデータで検証: 月初・月末、空欄、重複を確認する
- 承認工程を入れる: 担当者がPDFと宛先を確認してから共有する
⚠️ 自動化を過信しない
自動化後も、月次で担当者が数値、写真、共有先を確認します。特に補助金の報告や理事会資料では、確認なしの自動送信を避けてください。
次は、編集部シミュレーションをもとに、導入効果を現実的に見積もります。
経営者・担当者がこの自動化で得られること
Zapierによる活動報告書の効率化は、担当者の作業時間と引き継ぎ負担の軽減に役立ちます。効果は団体の規模やイベント数によって変わるため、導入前に自団体の作業時間を測定してください。
報告書作成時間を月約6時間45分削減する想定
次の表は、特定団体の実績ではなく、編集部が子育て支援団体の業務量を想定したシミュレーションです。
- データ収集: 2時間(フォーム・LINE・メールを確認)
- 集計作業: 1時間(スプレッドシートで手集計)
- 写真選定: 1時間(スマートフォンなどから収集)
- レポート作成: 2時間(文書ソフトで作成)
- PDF変換・配信: 1時間(メール送信・印刷)
- 合計: 約7時間
- データ収集: 自動化後に確認
- 集計作業: 自動化後に確認
- 写真選定: 掲載可否を確認
- レポート作成: テンプレートへ反映
- PDF変換・配信: 確認後に実行
- 確認作業: 約15分
編集部シミュレーションでは、月約6時間45分の削減。実際の効果は団体の規模、イベント数、確認工程によって異なります。
この試算は、導入前の約7時間から、確認作業約15分を差し引いたものです。実際には、写真選定や例外対応の時間が残る場合があります。
編集長の見解
自動化の効果は、団体ごとに測定することが大切です。まず1か月分の作業時間を記録し、無料プランで小さく試します。削減できた時間をイベント企画や参加者との連絡に充てられるかを確認してから、対象範囲を広げると判断しやすくなります。
補助金報告の準備を前倒ししやすくなる
補助金の報告書には、提出期限が定められています。入力と集計を日頃から整理しておくと、締切前に資料を確認しやすくなります。
ただし、自動化だけで提出遅延や数値誤りを防げるわけではありません。期限、様式、必要書類は、申請先の最新情報を確認してください。
担当者が変わっても引き継ぎしやすい
データの保存先、集計方法、共有先を文書化すると、担当者の交代時に確認する項目を減らせます。Zapierの設定には、目的と連絡先をメモしておくと引き継ぎに役立ちます。
寄付者や保護者への報告を続けやすくなる
報告書の下準備を効率化すると、四半期やイベント単位で活動を共有する選択肢も生まれます。公開用資料を作る場合は、氏名や顔写真などの個人情報を除いた版を用意してください。
次は、代替ツールや導入方法に関する質問に答えます。
よくある質問
Q1: Zapier以外のツールでも同様の自動化は可能ですか?
可能です。代表的な選択肢にはMakeとn8nがあります。
| ツール | 特徴 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| Zapier | 画面操作で始めやすい | 無料枠あり。料金は公式ページを確認 |
| Make | 複雑な処理を組みやすい | 無料枠あり。Coreは月$9から |
| n8n | セルフホスト型の構成を選べる | ソフトウェア無料。サーバー費用は別途。クラウド版は別料金 |
Makeの料金は契約時点で変わるため、Make公式料金ページで確認してください。n8nは、自分でサーバーを用意するセルフホストと、クラウド版で費用と管理方法が異なります。
Q2: 写真の自動集約は必須ですか?
必須ではありません。参加者データとアンケート結果だけでも、活動報告書の効率化は始められます。
- 参加者データとアンケート結果を集約する
- 集計結果からレポートの下書きを作る
- 運用に慣れてから写真の整理を追加する
Q3: 月次以外の頻度でも使えますか?
使えます。Schedule by Zapierの設定を変えると、四半期や年次の下書きを作成できます。集計シートの対象期間も、同じ単位に合わせて変更してください。
Q4: Googleフォーム以外の参加申込方法でも使えますか?
使えます。LINEやメールの内容を担当者が確認し、スプレッドシートへ入力する方法があります。紙の申込書は手入力や文字認識ツールを組み合わせられますが、誤認識がないか確認が必要です。
Q5: プログラミングの知識は必要ですか?
基本的な構成なら、プログラミング知識がなくても始められます。Zapierの画面で、開始条件と実行内容を選び、項目を割り当てます。
ただし、集計式や個人情報の管理には確認が必要です。担当者だけで判断せず、団体の規程に沿って設定してください。
Q6: セキュリティ面で注意することはありますか?
次の項目を確認してください。
- アカウント保護: ZapierとGoogleで二段階認証を設定する
- アクセス権限: シートやフォルダーの共有範囲を必要最小限にする
- 個人情報: 収集項目と保存期間を団体の規程に合わせる
- 公開資料: 個人を特定できる情報を除いて作成する
Q7: 既存の報告書から移行できますか?
移行できます。既存のレイアウトをCanvaで再現し、データ項目をスプレッドシートに整理します。
- 既存報告書の項目と公開範囲を確認する
- Canvaでテンプレートを作成する
- スプレッドシートにデータを整理する
- Zapierで下書き作成の流れを設定する
- 初月は手作業と並行して検証する
次は、導入時に確認すべき点をまとめます。
まとめ: 活動報告書の下準備を効率化する
子育て支援団体の活動報告書は、入力項目と形式をそろえると効率化しやすくなります。Zapier、Googleフォーム、スプレッドシート、Canvaを組み合わせる場合も、最初は小さく試すことが重要です。
このレシピでできること
- 参加者データの集約: Googleフォームの回答をスプレッドシートに蓄積する
- 月次集計: SUMIFSやCOUNTIFSで対象期間を集計する
- レポートの下書き作成: Canvaのテンプレートに集計結果を反映する
- 共有準備: PDFを保存し、確認後にGmailで共有する
導入時のチェックリスト
💡 導入時に確認する5項目
- タスク数: 月間のイベント数と参加者数から必要量を試算する
- 写真の権利: 利用目的と掲載先への同意を確認する
- Canvaの素材: 無料素材か、有料プランが必要な素材か確認する
- 集計ロジック: テストデータで数式を検証する
- 初回確認: 手作業の集計と自動集計を比較する
さらなる効率化の可能性
この構成を応用すると、次の作業も検討できます。
- イベントごとの報告書作成: イベント終了後に下書きを作る
- SNS用文章の準備: 活動内容を要約して投稿案を作る
- 寄付者向けメールの準備: 公開範囲を確認したうえで共有文を作る
- ボランティア活動時間の集計: 月次報告書に集計結果を反映する
編集部からのお願い
自動化は、活動を支える手段です。削減できた時間を、イベントの企画、参加者との連絡、新しいプログラムの検討に使えるかを確認してください。
編集長の見解
まずは無料で参加者データを集約し、月次集計の下書きを作るところから始めましょう。編集部シミュレーションでは、月約7時間の作業を約15分の確認に置き換える想定です。実際の効果と費用を1か月単位で確認し、団体に合う範囲だけを広げることをおすすめします。
出典・参考情報
- Zapier公式サイト: https://zapier.com/
- Zapier料金プラン: https://zapier.com/pricing
- Zapierタスク使用量の説明: https://help.zapier.com/hc/en-us/articles/8496287230989-How-is-task-usage-calculated
- Canva公式サイト: https://www.canva.com/
- Canva料金ページ: https://www.canva.com/pricing/
- Make料金ページ: https://www.make.com/en/pricing
- Googleフォーム公式ヘルプ: https://support.google.com/docs/answer/6281888
Mira / AI経営ラボ 編集長