旅館の予約管理を自動化!楽天・じゃらんの予約メールをZapierでスプレッドシートに集約する方法
楽天トラベルやじゃらん、自社サイトから届く予約通知を、毎日手入力していませんか。Zapierでメールを検知し、予約情報をスプレッドシートへ集約すれば、転記時間と入力ミスを減らせます。本記事では、旅館・ホテルの経営者や事業主が始めやすい設定方法と料金、運用上の注意点を紹介します。
📌 この記事のポイント
- 予約メールを自動取得:GmailやOutlookの新着メールをZapierが監視
- 予約情報を抽出:予約者名、宿泊日、人数、部屋タイプなどを記録
- 台帳へ自動追記:Googleスプレッドシートへの手入力を減らせる
- ミスを減らす:転記漏れや誤入力の確認負担を軽くする
- 初回設定は約 90 分:小規模な旅館でも試しやすい構成
- 料金を確認して選ぶ:無料プランと有料プランで使える機能が異なる
編集長の見解:予約経路が増えるほど、空室情報の確認と転記に時間がかかります。Zapierなら、既存のメールとスプレッドシートを使い、比較的小さな費用で試せます。まずは 1 つの予約サイトで検証し、手作業が減るかを確認してから対象を広げるのが現実的です。
📋 旅館の予約管理、こんな課題はありませんか?
宿泊業では、楽天トラベル、じゃらん、一休.com、自社サイト、電話など予約経路が分かれます。予約のたびに通知メールを確認し、空室管理表や予約台帳へ転記する作業が発生します。
予約管理の現場で起きやすい 3 つの課題
- 転記に時間がかかる:宿泊日、人数、部屋タイプなどを確認し、台帳へ入力します。
- 入力ミスが起きる:繁忙期は入力漏れや誤入力が増え、二重予約の確認負担につながります。
- 情報が分散する:予約サイトごとに管理画面が異なり、全体の稼働状況を把握しにくくなります。
解決策:予約メールをZapierで集約する
解決策は、予約通知メールを検知し、必要な情報をスプレッドシートへ自動記録する仕組みです。
- 予約通知メールを検知する
- メール本文から予約情報を抽出する
- Googleスプレッドシートへ行を追加する
予約情報を 1 か所に集めると、台帳の確認や空室状況の集計を進めやすくなります。ただし、自動記録後も内容の確認は必要です。
編集部メモ:編集部が実施した宿泊事業者へのヒアリングでは、予約管理に 1 日 60〜120 分かかるという声がありました。以下の「月 30〜60 時間削減」は、このヒアリング結果をもとにした編集部のシミュレーションです。予約件数や確認方法により結果は変わります。
次のセクションでは、今回作る自動化の流れと必要なものを整理します。
🔧 Zapierで作る予約自動集約の全体像
Zapierとは
Zapier(ザピアー)は、異なるクラウドサービスをつなぎ、作業を自動化するサービスです。ここで作る自動化の単位を「Zap」と呼びます。
コードを書かずに、「メールが届いたら」「スプレッドシートに行を追加する」といった処理を画面上で設定できます。対応サービス数は公式サイトで「8,000 以上」と案内されていますが、対象サービスや数は更新される可能性があります。確認日: 2026 年 8 月 11 日。
💡 ポイント:旅館の支配人や事業主が自分で試す場合は、まず予約通知 1 種類だけで構築します。対象を絞ると、メールの形式や記録内容を確認しやすくなります。
今回作る自動化の全体像
楽天トラベルやじゃらんから予約通知が届く
GmailまたはOutlookの新着メールを確認する
予約者名、宿泊日、人数、部屋タイプなどを取り出す
予約台帳に新しい行を追加する
COUNTIF関数などで日付ごとの予約数を計算する
Slackやメールで新規予約を知らせる
必要なもの
| 必要なもの | 詳細 | 費用目安 |
|---|---|---|
| Zapierアカウント | 無料プランまたは有料プラン | 無料〜有料 |
| GmailまたはOutlook | 予約通知を受信するメールアドレス | 既存サービスを利用 |
| Googleスプレッドシート | 予約台帳と空室管理表 | 無料 |
| 予約通知メール | 各予約サイトからの通知設定 | 各サイトの契約による |
⚠️ 注意:Zapierの無料プランは月 100 タスクです。Email Parser(メール本文の解析)は無料プランでは利用できず、Starterプラン以上が必要です。料金や機能は変更されるため、契約前に公式料金ページと公式ヘルプで確認してください。確認日: 2026 年 8 月 11 日。
次のセクションでは、予約通知を検知する設定を説明します。
📧 ステップ 1:予約通知メールをZapierで受信する
まず、Zapierが予約通知を検知できるように設定します。
Gmailのメール受信トリガーを設定する
新しいZapを作成し、トリガー(自動化の開始条件)にGmailを選びます。
- Zapierにログインし、「Create Zap」をクリックする
- トリガーアプリに「Gmail」を選ぶ
- 「New Email Matching Search」または「New Email」を選ぶ
- Googleアカウントを連携する
- 検索条件を設定する
予約通知を特定する条件
送信元のドメインと件名を使い、対象メールを絞り込みます。
| 予約サイト | 送信元の例 | 件名の例 |
|---|---|---|
| 楽天トラベル | travel.rakuten.co.jp ドメイン | 「【楽天トラベル】ご予約確認」など |
| じゃらん | jalan.net ドメイン | 「【じゃらん】ご予約の確認」など |
⚠️ 注意:表の送信元と件名は設定例です。実際の送信元アドレスや件名は、受信メールのヘッダーで確認してください。予約サイトの仕様変更で、送信元やメール形式が変わる場合があります。
Gmailの検索条件例
Gmailの「New Email Matching Search」では、次のような検索条件を使えます。
from:(travel.rakuten.co.jp OR jalan.net) AND (subject:予約 OR subject:ご予約)
実際の設定では、受信したメールの情報に合わせて条件を調整します。
💡 ポイント:最初は送信元を厳密に指定します。条件が広すぎると、キャンペーン通知なども台帳へ追加されるためです。テストメールを使い、必要なメールだけが検知されるか確認してください。
Outlookを使用する場合
Outlookでは、トリガーアプリに「Microsoft Outlook」を選びます。イベントは「New Email」とし、通常は受信トレイを指定します。Gmailのような検索条件を使えない場合は、件名フィルターで対象を絞ります。
次のセクションでは、メール本文から予約情報を取り出す方法を説明します。
📝 ステップ 2:メール本文から予約情報を抽出する
予約通知を検知したら、次に必要な項目を取り出します。
ZapierのEmail Parserを使う
Email Parser(メール解析)は、専用アドレスへ転送したメールの本文から、指定項目を抽出する機能です。無料プランでは利用できず、Starterプラン以上が必要です。
Email Parserの設定手順
ZapierのEmail Parserページで専用アドレスを確認する
Gmail側で、予約通知を専用アドレスへ転送するルールを設定する
予約者名、宿泊日、人数、部屋タイプ、予約番号などを指定する
「Email Parser」と「New Parsed Email」を選ぶ
テストメールで、項目が正しく取り出されるか確認する
編集長の見解:Email Parserは便利ですが、メール形式の変更で抽出結果が崩れることがあります。設定後も月 1 回を目安に台帳を確認し、予約サイトからの通知が正しく記録されているか見直してください。
メール形式が異なる場合の対処法
楽天トラベルとじゃらんでは、予約通知の形式が異なる場合があります。サイトごとにテンプレートとZapを分けると、形式の違いを管理しやすくなります。
| 予約サイト | Email Parserのテンプレート | Zapの例 |
|---|---|---|
| 楽天トラベル | 楽天用テンプレート | 楽天用 Zap |
| じゃらん | じゃらん用テンプレート | じゃらん用 Zap |
| 自社サイト | 自社用テンプレート | 自社用 Zap |
抽出できない項目がある場合
- 手動入力欄を用意する:後から確認できる列を台帳に追加する
- 未確認と記録する:抽出できない項目を空欄にしない
- 本文を保存する:必要な場合に元メールを確認できるようにする
⚠️ 注意:Email Parserの抽出結果は、必ず確認してください。特にメール形式が変わった直後は、誤抽出や抽出漏れが起きる可能性があります。自動化後も、週 1 回を目安に台帳を点検します。
次のセクションでは、抽出した情報をスプレッドシートへ記録します。
📊 ステップ 3:スプレッドシートへ自動追記する
予約情報を抽出したら、Googleスプレッドシートへ新しい行を追加します。
Googleスプレッドシートに行を追加する
アクションに「Google Sheets」を選び、「Create Spreadsheet Row」を設定します。
- アクションアプリに「Google Sheets」を選ぶ
- アクションイベントに「Create Spreadsheet Row」を選ぶ
- Googleアカウントを連携する
- 追記先のファイルとシートを指定する
- Email Parserで抽出した項目を各列へ割り当てる
スプレッドシートの列構成例
| 列名 | 内容 | 抽出元 |
|---|---|---|
| 受信日時 | メールを受信した日時 | Zapierの受信日時 |
| 予約サイト | 楽天トラベル、じゃらんなど | Email Parser |
| 予約番号 | 予約サイト側の番号 | Email Parser |
| 予約者名 | 予約者の氏名 | Email Parser |
| 宿泊日 | チェックイン日 | Email Parser |
| 人数 | 宿泊人数 | Email Parser |
| 部屋タイプ | 和室、洋室など | Email Parser |
| ステータス | 予約、キャンセルなど | Email Parser |
空室管理表を更新する
予約台帳に記録した後、COUNTIF関数で日付ごとの予約数を集計します。
| 日付 | 予約数 | 定員数 | 空室数 |
|---|---|---|---|
| 2026/8/1 | =COUNTIF(予約台帳!C:C,A2) | 10 | =C2-B2 |
| 2026/8/2 | =COUNTIF(予約台帳!C:C,A3) | 10 | =C3-B3 |
COUNTIF関数は、指定した範囲から条件に一致する件数を数える関数です。キャンセルを除外する場合は、COUNTIFS関数などでステータスも条件に加えます。
💡 ポイント:予約台帳の宿泊日が日付データとして保存されているか確認してください。文字列として保存されると、集計結果が合わない場合があります。
更新完了を通知する
予約情報を追加した後、担当者へ通知できます。
- Slack通知:新規予約を指定チャンネルへ知らせる
- メール通知:担当者へ自動メールを送る
次のセクションでは、導入後に起こりやすい問題と対策を確認します。
⚠️ 編集部の警告:失敗しやすい 3 つのパターン
パターン 1:メール形式の変更で抽出が止まる
原因:予約サイトが通知メールの文面や構成を変えると、Email Parserが項目を抽出できない場合があります。
対策:- 月 1 回、台帳への記録結果を確認する
- 抽出エラー時にテンプレートを更新する
- 予約サイトの仕様変更情報を確認する
⚠️ 重要:自動記録後も、予約台帳と予約サイトの管理画面を照合してください。自動化は確認作業を減らす仕組みであり、予約の確定判断を代替するものではありません。
パターン 2:不要なメールまで取得する
原因:検索条件が曖昧だと、キャンペーン通知なども記録されます。
対策:- 送信元アドレスを確認して指定する
- 件名のキーワードを組み合わせる
- テスト段階で複数のメールを確認する
パターン 3:スプレッドシートへ書き込めない
原因:Zapierと連携するGoogleアカウントに、編集権限がない場合があります。
対策:- 連携アカウントに「編集者」権限を付与する
- Zapierのテスト機能で書き込みを確認する
- 台帳の列名と割り当て項目を再確認する
編集長の見解:自動化は、設定後の点検まで含めて運用します。月 1 回の確認日を決め、メールの形式、台帳への記録、空室数の計算を順に見直すと、問題を早く見つけられます。
次のセクションでは、導入に必要な時間と料金を確認します。
💡 導入ステップと所要時間の目安
導入手順
Zapier公式サイトでアカウントを作成する
送信元アドレスと件名を確認する
専用アドレスへ転送し、抽出項目を設定する
Email ParserとGoogle Sheetsを連携する
台帳に正しく記録されるか確認する
COUNTIF関数で予約数を集計する
所要時間の目安
| 作業項目 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|
| 初回設定 | 約 90 分 | 予約通知 1 種類の場合 |
| 月次点検 | 約 30 分 | 動作確認とテンプレート見直し |
| 予約サイト追加 | 約 30 分 | サイトごとに異なる場合がある |
無料プランと有料プラン
Zapierの料金と機能は変更されるため、以下は 2026 年 8 月 11 日にZapier公式料金ページと公式ヘルプで確認した内容です。契約前に最新情報を確認してください。
| プラン | 月額費用 | Email Parser | タスク数/月 | 編集部の評価 |
|---|---|---|---|---|
| Free(無料) | ¥0 | 利用不可 | 100 タスク | お試し向け |
| Starter | 月額 約 ¥2,400(年払い) | 利用可能 | 契約時の表示を確認 | 小規模事業者向け |
| Professional | 月額 約 ¥4,900(年払い) | 利用可能 | 契約時の表示を確認 | 複数業務の自動化向け |
⚠️ 料金に関する注意:表示価格はZapier公式料金ページを確認した時点の目安です。為替、請求通貨、選択するタスク数、契約期間により表示額が変わる場合があります。最新の料金と利用条件は、Zapier公式料金ページとZapier公式ヘルプで確認してください。
💡 ポイント:本文解析を使わない簡易構成なら、無料プランで試せる場合があります。ただし無料プランは月 100 タスクまでです。本文から宿泊日や人数を取り出す場合は、Starterプラン以上とEmail Parserの利用条件を確認してください。
次のセクションでは、導入前に確認したい質問へ答えます。
❓ よくある質問
Q1. 楽天トラベルとじゃらん以外にも対応できますか?
予約通知メールを受信できるサービスなら、同じ考え方で設定できます。サービスごとにメール形式が異なるため、個別にテストしてください。
Q2. キャンセルや変更にも対応できますか?
キャンセルや変更の通知を別の条件で検知し、台帳のステータスへ記録する方法があります。通知形式が予約メールと異なる場合は、別の抽出設定が必要です。
Q3. Zapierの無料プランで何ができますか?
無料プランは月 100 タスクまでです。メールの件名を条件にし、スプレッドシートへ記録する簡易構成を試せます。Email Parserは無料プランでは利用できません。利用条件と有料プランの料金は、契約前に公式情報を確認してください。
Q4. メール形式が変わったらどうしますか?
新しい形式のメールを使い、Email Parserの抽出設定を更新します。更新後はテストを行い、台帳の記録内容を確認してください。月 1 回の点検日を決めておくと、変更に気付きやすくなります。
Q5. セキュリティ面で注意することはありますか?
予約情報には個人情報が含まれる場合があります。連携アカウントやスプレッドシートの権限を必要最小限にし、公開リンクで共有しないようにしてください。Zapierや連携サービスの最新のセキュリティ情報も確認します。
Q6. 複数人でスプレッドシートを使う場合の注意点は?
予約台帳と空室管理表を分け、数式の範囲を保護すると誤操作を減らせます。編集者の権限は、実際に入力が必要な担当者へ限定してください。
Q7. 導入を外部へ依頼できますか?
自社での設定が難しい場合は、導入支援を利用する方法があります。依頼前に、対象サービス数、作業範囲、保守費用、障害時の対応を確認してください。まずは予約通知 1 種類で試し、必要な範囲を見極めると費用を管理しやすくなります。
次のセクションで、設定時に参照できる公式情報をまとめます。
🔗 出典・参考情報
- Zapier公式料金ページ:https://zapier.com/pricing
料金とプランの確認先。確認日: 2026 年 8 月 11 日 - Zapier公式ヘルプ:https://help.zapier.com/
Email Parserの利用条件や機能の確認先。確認日: 2026 年 8 月 11 日 - Zapier公式サイト:https://zapier.com/
対応サービスや機能の確認先。確認日: 2026 年 8 月 11 日 - 楽天トラベル:https://travel.rakuten.co.jp/
予約通知や宿泊施設向け情報の確認先 - じゃらん:https://www.jalan.net/
予約通知や宿泊施設向け情報の確認先 - Googleスプレッドシート ヘルプ:https://support.google.com/docs/
COUNTIF関数や共有設定の確認先
編集部メモ:本記事の送信元アドレス、件名、料金、利用可能な機能は変更される場合があります。設定前に公式情報と、実際に受信している予約通知メールを確認してください。
広告に関する表示:本記事には広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載情報の利用や契約は、各サービスの公式情報と利用規約をご確認のうえ、ご自身で判断してください。
旅館・ホテルの予約管理は、予約経路が増えるほど複雑になります。Zapierを使った自動集約は、既存のメールとスプレッドシートから試せる方法です。まずは 1 つの予約サイトで小さく検証し、記録内容と運用負担を確認してから対象を広げてください。
Mira / AI経営ラボ 編集長