業務自動化

Make.comでChatGPT→Notion議事録要約 会議メモ整理を週2時間削減する自動化

士業・制作・コンサル・IT・サロン (中小企業/個人事業主の会議メモ整理) の業務自動化レシピ
業種士業・制作・コンサル・IT・サロン (中小企業/個人事業主の会議メモ整理)
ツールMake.com
難易度★★☆ 中
設定時間約 75 分

会議は終わったのに、議事録づくりで30分──多くの中小企業・個人事業主が抱える「会議メモの整理」は、ChatGPT (OpenAI API) と Make.com、Notion の組み合わせでほぼ自動化できます。本記事は、会議の文字起こしを要約して Notion に議事録として自動保存する設計レシピを、編集部の試算と費用の注意点を添えて整理した記事です。

読了時間 約10分 / 設定所要時間 約75分 / 月額固定費 ¥1,500 から

編集長の見解 ── 議事録は「作らないと決定が共有されない」のに、付加価値を生まない典型的な間接業務です。会議の音声を文字起こしし、ChatGPT が要約・構造化し、Make.com が Notion に議事録ページとして書き込む。担当者は「中身が正しいかの確認」だけに時間を使えるようになります。本レシピが重視するのは、要約 AI を 置き換え可能な部品 として扱い、Notion を議事録の正本(1次データ)に固定する設計です。後から要約モデルを差し替えても、蓄積した議事録は崩れません。

なぜChatGPT→Notion議事録自動化で週2時間が浮くのか

中小企業や個人事業主が、1週間分の議事録づくりにどれだけ時間を使っているかを分解してみます。編集部が制作・士業・IT の小規模事業者にヒアリングしてまとめた「典型的な手作業フロー」は次のとおりです。

工程週5会議あたり所要内容
録音・メモを聞き直して書き起こす約45分走り書きメモと記憶を頼りに復元
決定事項・宿題・次回予定を仕分け約30分何が決まり、誰が何をやるか整理
議事録フォーマットに清書約25分体裁を整えて読める形にする
Notion や共有フォルダに保存・命名約10分あとで探せるよう整理
関係者へ共有・通知約10分チャットやメールで展開
合計約120分 (≈2.0時間)

ChatGPT→Notion議事録自動化を組むと、1〜4 の工程はほぼ全自動化、5 も Make.com が通知まで担えます。担当者は「要約の中身が事実と合っているか」の最終確認にだけ時間を使えるようになり、編集部試算で 週 約2時間の圧縮 に相当します。

時給¥3,000 換算で週¥6,000、月にすれば¥24,000 規模、外注に頼っていれば月¥40,000 前後の費用が、月¥1,500 (Make.com Core + OpenAI API 従量) に置き換わる計算です。決定事項の聞き漏らしや「言った言わない」が減ることも、金額に表れない大きな効果です。

続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com×ChatGPT×Notion 議事録レシピ
🎤
01
会議の文字起こしが届く
Zoom 録音の文字起こしやメモを、トリガー(フォルダ追加・Webhook 等)で Make.com に渡す
📡
02
Make.com がテキストを受領
文字起こし本文を変数に格納し、後続モジュールへ引き渡す
🤖
03
ChatGPT で要約・構造化
OpenAI モジュールに固定プロンプトを渡し、決定事項・宿題・次回予定を抽出
🗂️
04
Notion に議事録ページを作成
要約結果をテンプレートに差し込み、日付・参加者・タグ付きで保存
🔔
05
関係者へ通知
Slack やメールに Notion ページの URL を流し、共有を自動化

会議の文字起こしを Make.com が受け取り、ChatGPT(OpenAI)で要約・構造化し、Notion に議事録ページとして保存して関係者へ通知する自動化設計

このフローの肝は 「Notion を議事録の正本、要約 AI を置き換え可能な部品」 にする設計です。要約をどこか一箇所に抱え込むと、後でモデルやツールを乗り換えたい時の移行コストが膨らみます。Notion を1次データに固定すれば、要約エンジンは料金や精度で自由に差し替えられます。

続いて、要約エンジンの選択肢を中小企業の目的別に比較します。

要約エンジン比較 — ChatGPT / Claude / Gemini

Make.com から議事録を要約する場合、現実的に組みやすいエンジンは 3 つに集約されます。編集部の用途別おすすめを比較表で整理します。為替は $1 = ¥150 で換算 (2026 年 6 月時点の編集部参照値、契約時の実レートで再計算してください)。

要約エンジン料金の目安強み弱み編集部のおすすめ用途
ChatGPT (OpenAI API)従量・1会議あたり数円〜日本語要約が安定、Make.com に専用モジュールあり、情報が豊富長い文字起こしはトークン上限に注意まず標準的に始めたい中小企業・個人事業主
Claude (Anthropic API)従量・1会議あたり数円〜長文の取り扱いに強く、要点整理が丁寧Make.com では HTTP 連携が必要な場合あり1時間超の長い会議が多いチーム
Gemini (Google API)従量・無料枠ありGoogle アカウントと相性が良い、無料枠で試せる日本語の細かなニュアンスは要検証Google ワークスペース中心の事業者

中小企業の現場では「まず ChatGPT で標準的に始め、会議が長くなってきたら Claude を検討」という棲み分けが現実的です。いずれのエンジンも従量課金で、1回の会議要約あたり数円〜十数円程度に収まるため、固定費は Make.com 側が中心になります。

次に、ChatGPT に渡す要約プロンプトの設計を示します。

要約プロンプトの設計例 (そのまま使えるテンプレート)

要約の品質は、ChatGPT に渡す指示文(プロンプト)でほぼ決まります。編集部が中小事業者に勧める、議事録向けの基本プロンプトは次のとおりです。Make.com の OpenAI モジュールの「システム」または「ユーザー」メッセージに貼り付けて使います。

あなたは会議の議事録作成アシスタントです。
以下の会議文字起こしを読み、次の構造で日本語の議事録にまとめてください。

# 会議の概要
- 3行以内で要点を要約

# 決定事項
- 箇条書きで、決まったことだけを記載

# ToDo(宿題)
- 「担当者」と「期限」をセットで箇条書き

# 次回までの確認事項
- 未決のまま持ち越した論点を箇条書き

注意:
- 推測で事実を補わない。文字起こしにない情報は書かない。
- 個人名は文字起こしの表記をそのまま使う。

文字起こし本文:
[ここに文字起こしテキストが入る]

このプロンプトの肝は 「推測で事実を補わない」と明示する 点です。AI は穴を埋めようとして、会議で出ていない内容を補完してしまうことがあります。議事録は事実の記録なので、書いていないことは書かないよう制約をかけることが、後のトラブルを防ぎます。

💡 編集部のヒント ── プロンプト末尾の「文字起こし本文」の差込部分には、Make.com の変数(前のモジュールで受け取ったテキスト)をマッピングします。プロンプト本体は固定テキストにしておき、会議ごとに変わるのは文字起こし部分だけ、という設計にすると保守が楽になります。

次に、実際の設定手順を TimelineSteps で順を追って示します。

設定手順 (TimelineSteps)

Make.com×ChatGPT×Notion 議事録 設定手順
1
Make.com と各サービスを接続

Make.com に登録し、OpenAI・Notion の接続(コネクション)を作成します。OpenAI は API キー、Notion は連携トークンを発行して登録します。所要 約20分。

2
トリガーを設定する

文字起こしの入口を決めます。Zoom 録音の文字起こしを Google ドライブに保存しているなら「Watch Files」、フォームやアプリから送るなら「Webhook」を起点にします。所要 約15分。

3
OpenAI モジュールで要約する

OpenAI の「Create a Completion」モジュールを追加し、前掲の固定プロンプトを貼り付けます。文字起こしの差込部分にだけ前ステップの変数をマッピングします。所要 約20分。

4
Notion にページを作成する

Notion の「Create a Database Item」モジュールを追加し、要約結果・日付・参加者・タグを各プロパティに差し込みます。議事録テンプレートのデータベースを事前に用意しておきます。所要 約15分。

5
通知を追加してテスト実行

Slack やメールのモジュールで Notion ページの URL を関係者に通知します。最後にテスト用の文字起こしで一連を実行し、要約の精度とプロパティの差込を確認します。所要 約5分。

設定の難所は手順3のプロンプト調整です。最初の数回は要約結果を見ながらプロンプトを微修正し、自社の会議に合った粒度に整えると、以降は安定して回るようになります。

次に、月額のランニングコストを試算します。

月額コストの試算

このレシピの固定費は Make.com、変動費は要約 AI の従量課金です。週5会議(月20会議前後)を想定した編集部試算は次のとおりです。為替は $1 = ¥150 で換算しています。

項目月額の目安内訳・前提
Make.com Core ($9)約¥1,350月10,000オペレーションまで。月20会議なら十分余裕
OpenAI API(要約)約¥100〜3001会議あたり数円〜十数円 × 月20会議の従量課金
Notion¥0〜個人・小規模なら無料プランで運用可能
合計約¥1,500 前後会議本数が増えても Make.com のプラン内で吸収

月¥1,500 前後で週2時間の会議メモ整理が消えるなら、時給換算でも十分に元が取れます。会議が増えても、Make.com のオペレーション上限と OpenAI の従量分が緩やかに増えるだけで、突然跳ね上がることはありません。

⚠️ 編集部の警告(1) ── OpenAI API は無料ではなく従量課金です。長い文字起こし(1時間超の会議など)を毎日大量に処理すると、想定よりトークン消費が増えることがあります。導入初月は OpenAI の利用ダッシュボードで実際の請求額を必ず確認し、上限(Usage limits)を設定しておきましょう。

⚠️ 編集部の警告(2) ── 会議の文字起こしには、取引先名・人事情報・未公開の数字など機密が含まれます。外部 API に送る前に、社内の情報取り扱いルールと AI 提供企業の利用規約・データ取り扱いポリシーを必ず確認してください。機微な会議は自動化の対象から外す、という運用判断も有効です。

最後に、よくある失敗とその回避策を整理します。

よくある失敗と回避策

導入時につまずきやすいポイントを、編集部が現場で見たパターンとしてまとめます。

失敗パターン何が起きるか回避策
プロンプトに制約を書かないAI が会議にない内容を補完してしまう「推測で補わない」を必ず明記する
文字起こしが長すぎるトークン上限でエラー・要約が途切れる長い会議は分割するか長文に強いモデルを選ぶ
Notion プロパティ名の不一致書き込みエラーでフローが止まるデータベースのプロパティ名を事前に固定する
機密会議も無差別に処理情報管理ルール違反のリスク対象会議をタグやフォルダで線引きする

これらはいずれも、最初の設計段階で「制約を明示する・対象を線引きする・名前を固定する」を徹底すれば防げます。自動化は「動けば終わり」ではなく、止まらず安全に回り続ける設計が肝心です。

編集部のまとめ ── 議事録づくりは、Notion を正本に固定し、ChatGPT を置き換え可能な要約部品として扱うことで、週2時間規模の間接業務を月¥1,500 前後に圧縮できます。まずは1つの定例会議だけで試運用し、要約の粒度を自社に合わせてから対象を広げるのが、失敗しない進め方です。

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出典・参考情報

Mira / AI経営ラボ 編集長

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