Make.comでStripe決済→Googleスプレッドシート自動記録 売上集計を即時化
Stripe の入金を毎月 CSV で書き出し、Excel に貼り付けて集計する。その繰り返しに時間を取られていませんか。編集部は Stripe → Make.com → Google スプレッドシート の自動記録レシピを 45 分で組める手順に整理しました。決済が発生した瞬間に売上明細がシートへ追記され、集計表が常に最新になります。
この記事のポイント
- 解決する課題: Stripe 明細の手作業集計、月次レポート作成の手間、入金確認の遅れ
- 使うツール: Make.com (無料〜) + Google スプレッドシート (無料) + Stripe (既存)
- 所要時間: 初期設定 45 分、運用後はメンテ月 10 分
- 削減効果: 編集部の試算で月 4〜6 時間 (集計作業 + 入金突合)
- 対象: 個人事業主・小規模 EC・オンラインスクール運営・サブスク事業者
編集長の見解: Stripe の管理画面は決済の確認には十分ですが、「いつ・誰に・いくら売れたか」を自分の集計表として残すには別の台帳が要ります。Make.com で Stripe の決済イベントを Google スプレッドシートへ自動追記すれば、使い慣れた表計算の上に売上データが蓄積され、確定申告や月次の振り返りがそのまま行えます。Notion や Airtable を新しく覚える必要がなく、すでにスプレッドシートを使っている個人事業主にとって導入の心理的ハードルが最も低い自動化です。
このレシピで解決する 3 つの課題
決済をオンラインで受けている個人事業主・小規模事業者によくある事務作業の停滞を、編集部の取材から整理しました。
| よくある困りごと | 起きている事象 | このレシピでの解消方法 |
|---|---|---|
| 月次の入金集計に半日かかる | Stripe の CSV を書き出して表計算で集計し直す | 決済発生時にシートへ自動追記、集計関数は常に最新 |
| 入金の確認が後手に回る | ダッシュボードを開かないと売上が分からない | 行が増えるたびにシートで一覧でき、メール通知も追加可能 |
| 確定申告前にまとめて転記 | 1 年分の明細を年度末に手作業で打ち直す | 日々データが溜まるので、年度末の転記作業がゼロになる |
これらをまとめて解消するのが「Stripe → Google スプレッドシート 自動記録」です。
完成形 (フロー全体図)
決済発生からシート追記まで、数分以内に完了
セクション要点: 決済 1 件が数分でシートに到着し、集計表も常に最新です。次は必要なツールと月額コストを確認します。
必要なツールと月額コスト
| ツール | プラン | 月額 | 役割 |
|---|---|---|---|
| Make.com | Free (月 1,000 オペレーション) または Core | ¥0 〜 約 ¥1,500 (USD$9 換算) | 自動化エンジン |
| Google スプレッドシート | 無料 (Google アカウント) | ¥0 | 売上台帳 |
| Stripe | 既存 (決済手数料のみ) | 取引額 3.6% (主要カード) | 決済 |
| Gmail (任意) | 無料 | ¥0 | 入金通知用 |
合計: 月 ¥0 〜 ¥1,500 程度。Make.com の無料プランは月 1,000 オペレーション (処理単位) まで使えるため、月数百件程度の決済までは無料で運用できます。月の決済件数が多い、または複数の自動化を回したい場合は Core プラン が現実的です。Stripe の決済手数料は既存事業のコストとして計上済みのはずなので、新規追加分は Make.com の月額のみです。
まずは無料プランで始められる理由
Make.com (旧 Integromat) の無料プランは月 1,000 オペレーションまで使えます。Stripe の決済 1 件あたりの処理は「受信 → フィルタ → シート追記」で数オペレーション程度なので、月 100〜200 件の決済であれば無料枠で十分に収まります。まず無料で構築し、件数が増えてから有償プランを検討する流れがおすすめです。最新の料金体系は Make.com 公式 Pricing ページ でご確認ください。
セクション要点: 無料プランで始められ、件数が増えても月 ¥1,500 程度。次はスプレッドシートの列設計の指針です。
スプレッドシートの列設計のポイント
このレシピで作るシートは 1 枚です。最初に列を整えておくと、後から集計やピボットテーブルが組みやすくなります。
| 列 | 取得元 (Stripe フィールド) | 用途 |
|---|---|---|
| 決済日 | created (日時) | 月次・日次の集計軸 |
| 顧客名 / メール | customer / receipt_email | 顧客把握・問い合わせ対応 |
| 金額 | amount (最小単位) | 売上集計 (¥ は 1 単位 = 1 円) |
| 通貨 | currency | 複数通貨対応 |
| 商品 / 説明 | description | 何が売れたかの内訳 |
| 決済 ID | id | Stripe との突合キー |
金額の扱いには注意が必要です。Stripe は金額を「最小通貨単位」で返すため、米ドルなどは 100 で割ってドル表示にしますが、日本円 (JPY) はもともと最小単位が 1 円なので割り算は不要です。
税区分・手数料の列も足しておくと後が楽
適格請求書 (インボイス制度) 対応や経費計上のために、消費税区分や Stripe 手数料の列を最初から用意しておくと、確定申告時の集計が一気に楽になります。Stripe の決済イベントには手数料情報が直接含まれないため、必要なら「Balance Transaction を取得」するステップを Make.com に 1 つ追加して fee を引いてくる設計が確実です。
セクション要点: 決済日・金額・決済 ID を軸に 1 枚のシートで完結。次は 45 分でゼロから組み上げる手順を時系列で示します。
設定手順 (45 分の全体像)
payment_intent.succeeded などのイベントを送るよう設定します。livemode equals true」 に設定。これでテスト環境の決済がシートに流れ込む事故を防げます。本ステップが本レシピの肝 です。¥<金額> の入金がありました (<顧客名>) の形式が読みやすいです。入金のたびにスマホへ通知が届くようになります。シート準備から本番テストまで、45 分で組み上がる構成
エラー時のフォールバック設計
Make.com にはシナリオの実行ログが残り、失敗した実行を確認・手動再実行できます。さらに「Break」 や「自動リトライ」 の設定を有効にしておくと、Google API の一時的なエラーで処理が止まった場合も自動で再試行されます。週次で実行ログを確認するルーチンを合わせて推奨します。
セクション要点: 45 分で組み終わり、テスト決済 1 件で検証できる構成。次は導入前後で何が変わるかを試算します。
導入前後の比較 (編集部の試算)
以下は 編集部のシミュレーション です。実際の効果は決済件数・業種により変動します。
前提: 月間 80 件の Stripe 決済が発生する個人事業主 (オンライン講座 + 単発販売) で、月次集計と入金確認に従来 6 時間かけているケース。
- 月次の Stripe CSV ダウンロード + 集計: 月 2.5 時間
- 入金確認のためのダッシュボード往復: 月 1.5 時間
- 確定申告用の年度末まとめ転記 (月割り): 月 1 時間
- 集計ミスの発見・修正: 月 1 時間
- 合計: 月 6 時間
- 月次集計 (シート閲覧のみ): 月 0.2 時間
- 入金確認 (自動追記 + メール通知): 月 0.2 時間
- 確定申告用まとめ (日々蓄積で不要): 月 0 時間
- 集計ミス (自動転記で激減): 月 0.1 時間
- 合計: 月 0.5 時間
月 5.5 時間削減 + 入金可視化の即時化。時給 ¥3,000 換算で月 ¥16,500 相当の機会コスト改善。Make.com は無料プランでも始められるため、削減分はそのままプラスになります。
セクション要点: 月 5 時間前後の事務削減と、入金状況のリアルタイム把握。次は失敗パターンを 3 つ整理します。
編集部の警告 (よくある失敗パターン)
失敗パターン 1: 「テスト決済が本番シートに紛れ込む」
開発中の Stripe テスト決済は livemode: false で発行されます。Filter を入れずにシナリオを稼働すると、テスト ¥100 の決済が売上シートに並びます。「livemode equals true」 のフィルタを最初の動作確認の前に必ず入れる。これを怠ると月次集計の数字が崩れ、修正にさらに数時間かかる事故が起きます。
失敗パターン 2: 「日本円の金額が 100 分の 1 になる」
Stripe は金額を「最小通貨単位」で返します。米ドルなど多くの通貨は 100 で割ってメイン単位にしますが、日本円 (JPY) はもともと最小単位が 1 円なので割ってはいけません。海外向けのサンプル設定をそのまま流用すると ¥10,000 が ¥100 と記録される事故が起きます。通貨が JPY のときは金額をそのまま使う設計にしてください。
失敗パターン 3: 「無料枠のオペレーション上限に当たって止まる」
Make.com の無料プランは月 1,000 オペレーションの上限があります。1 決済あたり数オペレーション消費するため、月数百件の決済 + 複数モジュールを回すと月末に上限到達でシナリオが止まる可能性があります。決済件数が増えてきたらモジュール数を絞るか、Core プランへ早めに切り替える のが現実解です。実行ログでオペレーション消費を月中に確認しておくと安心です。
セクション要点: Filter・JPY 換算・無料枠上限の 3 点を押さえれば運用は安定します。次は補助金活用の可能性です。
補助金活用 (編集部の提案)
IT 導入補助金 2026 との組み合わせ
Make.com・Stripe・Google スプレッドシートは単独では IT 導入補助金 (デジタル化基盤導入枠) の登録ツールに該当しないケースが多いものの、会計 SaaS (クラウドサービス) や受発注 SaaS とパッケージで申請 すれば対象になり得ます。詳しい申請ガイドライン (公募要領) の読み方は IT 導入補助金 2026 の解説記事 をご覧ください。
編集部メモ: なぜ Google スプレッドシートが個人事業主に向くか
Notion や Airtable も Make.com 連携が可能ですが、Google スプレッドシートは 「新しいツールを覚えなくても、すでに使い慣れた表計算の上に売上が溜まる」 点が決め手です。完全無料で始められ、SUMIF やピボットテーブルでそのまま集計でき、税理士とのデータ共有も簡単です。まず自動化の効果を体感したい個人事業主の最初の一歩として最適です。
関連レシピと内部リンク
- Zapier×Stripe→Notion自動同期で月次集計を5分化
- Zapier×QuickBooks×Stripe で会計連携を自動化
- Zapier×Gmail→スプレッドシートで問い合わせを自動記録
まとめ
Stripe のダッシュボードは決済確認には十分ですが、自分の売上台帳として残し、確定申告や月次の振り返りに使うには別のシートが要ります。Make.com で Stripe の決済イベントを Google スプレッドシートへ自動追記する ことで、使い慣れた表計算の上に売上データが蓄積され、月次集計は閲覧するだけの作業に変わります。
無料プランから始められ、設定はわずか 45 分。集計作業を月 6 時間から 30 分に圧縮できる、個人事業主・小規模事業者の基盤レシピです。Stripe で売上を立てていて、まだ手作業で集計している事業者なら最初に組むべき自動化と編集部は判断します。
出典・参考情報
- Make.com 公式 — https://www.make.com/
- Make.com 料金ページ — https://www.make.com/en/pricing
- Make.com × Stripe インテグレーション — https://www.make.com/en/integrations/stripe
- Make.com × Google Sheets インテグレーション — https://www.make.com/en/integrations/google-sheets
- Stripe 公式 (日本) — https://stripe.com/jp
- Stripe API リファレンス — https://docs.stripe.com/api
- Stripe Webhook ドキュメント — https://docs.stripe.com/webhooks
- Google スプレッドシート — https://www.google.com/sheets/about/
よくある質問
Q. Make.com と Zapier はどちらを選ぶべき?
編集部の答え: 月数百件程度の決済を無料で自動化したいなら Make.com が向きます。無料プランのオペレーション枠が広く、複雑な分岐も無料で組める点が魅力です。一方、接続できるアプリ数や日本語情報の多さでは Zapier に分があります。すでに Zapier を契約済みなら無理に乗り換える必要はありません。
Q. Stripe のテスト環境と本番を完全に分けたい
編集部の答え: Filter で「livemode equals true」 を入れるのが基本です。さらに厳密にしたい場合は、本番用と検証用で別のシナリオを組み、シート側も「本番ログ」「テストログ」 を別シートに分離する設計が安全です。経理データに迷いが出ないことが最優先です。
Q. サブスクの継続課金や解約も記録できる?
編集部の答え: できます。トリガーで受け取るイベントを invoice.paid (継続課金成功) や customer.subscription.deleted (解約) に切り替えれば、それぞれ別シートや別列に記録できます。解約発生時に Gmail へ即時通知する設計も併用すると、解約理由の聞き取りが間に合います。
本記事の数値・事例のうち、「編集部のシミュレーション」「編集部の提案」と明示された箇所は 編集部による試算・推論です。実際の効果は事業特性により変動します。事実関係 (機能・料金) は各社公式情報源を確認のうえご判断ください。
編集長 Mira / AI経営ラボ 本記事は 2026-06-04 時点の情報です。料金・機能は各社公式情報を最新でご確認ください。
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