業務自動化

Instagram投稿をNotionに自動保存 Make.com 週3時間削減の運用レシピ

EC・店舗・サロン・SNS運用代行会社 (Instagramで集客し、投稿素材を資産として管理したい中小事業者) の業務自動化レシピ
業種EC・店舗・サロン・SNS運用代行会社 (Instagramで集客し、投稿素材を資産として管理したい中小事業者)
ツールMake.com
難易度★★☆ 中
設定時間約 65 分

「あの投稿、いつ出したっけ」── Instagram で集客する事業者や運用代行会社によくある悩みです。過去投稿をアプリで遡り、画像とキャプションを手でコピーする作業は、積み重なると馬鹿になりません。Make.com を使えば、新しい投稿が出るたびに画像・キャプション・投稿日を Notion データベースへ自動でアーカイブでき、素材探しの時間をほぼゼロにできます。

読了時間 約9分 / 設定所要時間 約65分 / 月額固定費 ¥0-1,500

編集長の見解 ── SNS 運用の素材管理が破綻する典型パターンは、「投稿した瞬間はアプリの中にあるから安心」と思い込むことです。実際には数ヶ月前の投稿を探そうとすると、アプリのグリッドを延々スクロールする羽目になります。本レシピは投稿のたびに Make.com が自動で検知し、画像・キャプション・投稿日を Notion に1件ずつ積み上げる設計です。データベース化しておけば、クライアント報告用の抜粋、過去投稿の使い回し (リパーパス)、伸びた投稿の傾向分析まで、探す時間ゼロで着手できます。

なぜ「週3時間」が削減できるのか

Instagram で集客する事業者や運用代行会社の「素材管理」は、次のような工程に分解できます。1件ずつは小さくても、投稿頻度が上がるほど重くなる作業です。

工程1投稿あたり所要週5投稿で換算
過去投稿をアプリで遡って探す (素材再利用・クライアント確認時)約8分週 約40分
投稿画像・キャプションをダウンロード/コピー約6分週 約30分
Notion やExcelへ手動で貼り付け・タグ付け約10分週 約50分
月次レポート用にリンク・投稿日をまとめる約12分週 約60分
合計約36分週 約3時間

Make.com を導入すると、最初の3工程 (約24分相当) はほぼ自動化され、担当者が行うのは「自動で溜まったデータベースを開いて必要な投稿を検索する」だけになります。月次レポート作成もタグ・検索機能で数分に短縮できるため、週あたりの実工数は 3時間 → 数十分程度まで圧縮できるというのが編集部の試算です。時給¥2,000 換算では、週 約¥6,000、月換算で 約¥24,000 相当の工数削減 になります。これらは編集部のシミュレーションであり、投稿頻度や運用体制によって変動します。

続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com Instagram投稿 Notionアーカイブ レシピ
01
定期チェック
Make.com が1日1回など決めた時刻に、新しい投稿が出ていないか確認
🖼️
02
投稿データ取得
Instagram Graph API で画像URL・キャプション・投稿日・パーマリンクを取得
🔧
03
データ整形
キャプションからハッシュタグを抽出し、投稿タイプ (画像/動画/カルーセル) を判定
📚
04
Notionへページ作成
Notionデータベースに投稿1件 = 1ページとして自動保存、タグを付与

新規投稿の検知 → Instagram Graph API で投稿データ取得 → データ整形 → Notionデータベースへページ作成、までを自動化する設計図

この4ステップを Make.com 上で1本の「シナリオ」(自動化フローの単位) として組みます。一度作れば、あとは投稿するたびに勝手にデータベースへ積み上がっていきます。

次のセクションでは、稼働前後で運用がどう変わるかを整理します。

Before / After で見る運用の変化

投稿素材の管理 (編集部の整理)
Before (手作業の管理)
  • 過去投稿を探す: アプリを遡ってスクロール
  • 素材の保存先: カメラロール・記憶頼み
  • タグ付け・分類: ほぼ未整理
  • クライアント報告: 毎回スクショから作成
After (Make 自動アーカイブ)
  • 過去投稿を探す: Notionで検索・絞り込み
  • 素材の保存先: Notion DBに1件ずつ蓄積
  • タグ付け・分類: 自動付与・後から編集可
  • クライアント報告: DBを共有・抜粋するだけ

素材管理が「探す」から「検索する」に変わり、報告資料づくりも大幅短縮

重要なのは「投稿の企画やクリエイティブ判断を AI に任せる」ことではなく、過去の実績データをいつでも取り出せる状態を作る点です。何を投稿するか、どの投稿を訴求に使うかを決めるのは、あくまで運用担当者自身です。

続いて、必要なものと費用を表で確認します。

必要なものと費用

このレシピを動かすには、次の4つが必要です。いずれも中小事業者の手の届く範囲で用意できます。

項目内容費用の目安
Instagram プロアカウントビジネス or クリエイターに切替済みであること無料
Facebook ページ連携プロアカウントと Facebook ページの連携無料
Notion データベース投稿を蓄積するデータベース (Notion アカウント)無料プランで開始可
Make.com アカウント月1,000オペレーションの無料枠あり、本レシピは Free〜Core で十分¥0〜約¥1,500/月

💡 編集部のヒント ── Make.com の無料プランは月1,000オペレーション (処理回数) まで使えます。1日1回・投稿数件のアーカイブなら月の処理回数は数百回程度で、無料枠でも始められます。投稿数が多いアカウントや複数アカウント運用に広げる段階で、有料の Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) への切替を検討すれば十分です。料金は Make.com 公式の料金ページ で最新を確認してください。

ここから、実際の設定手順を TimelineSteps で順に追います。

設定手順 (TimelineSteps)

Make.com Instagram投稿 Notionアーカイブ 設定手順
STEP 1
Instagram をプロアカウントに切替
Instagram アプリの設定から「プロアカウントに切り替える」を選び、ビジネスまたはクリエイターを選択します。さらに Facebook ページと連携しておきます。投稿データの取得と Graph API はプロアカウントでのみ利用できます。
STEP 2
Notionにアーカイブ用データベースを準備
Notion で新規データベースを作り、タイトル・公開日 (Date)・キャプション (Text)・タグ (Multi-select)・パーマリンク (URL)・投稿タイプ (Select)・画像 (Files & media) のプロパティを設計します。Make が1件ずつページを追加していく土台です。
STEP 3
Make.com に登録しシナリオを新規作成
Make.com に登録し、ダッシュボードから「Create a new scenario」で空のシナリオを作ります。まだモジュールは置きません。
STEP 4
トリガーに Schedule を設定
シナリオの実行スケジュールを「毎日 朝9:00」など定時に設定します。これが新規投稿チェックの起点 (トリガー) になります。投稿頻度が低ければ実行間隔を広げて無料枠を節約できます。
STEP 5
Instagram for Business モジュールで接続
Make.com の「Instagram for Business」モジュールを追加し、Facebook アカウントで認証します。接続するプロアカウントを選び、「Watch media」など直近の投稿 (メディア) を取得するモジュールを設定にします。Make 公式のアプリドキュメントの手順に従うと迷いません。
STEP 6
キャプションからハッシュタグを抽出
「Text parser」モジュールなどでキャプション本文からハッシュタグを正規表現抽出し、Notionのタグ (Multi-select) にマッピングできる形式に整形します。投稿タイプ (画像/動画/カルーセル) の判定もここで行います。
STEP 7
Notion モジュールで Create a Database Item
「Notion」の Create a Database Item モジュールを追加し、タイトル・公開日・キャプション・タグ・パーマリンク・投稿タイプの各プロパティへ値をマッピングします。Notion モジュールのヘルプを参照して接続・列対応を行います。
STEP 8
テスト実行して ON にする
「Run once」で1回手動実行し、Notionデータベースに投稿1件分が正しく1ページ追加されるか確認します。問題なければシナリオを ON にして自動アーカイブを開始します。

初回65分で稼働まで到達する想定。Notion側のデータベース設計に時間をかけると後が楽になります。

ここまでで自動アーカイブの土台は完成です。あとは投稿するたびに、勝手に素材ライブラリが育っていく状態になります。

次に、つまずきやすい失敗パターンを編集部が先回りで整理します。

編集部が見た失敗パターン

⚠️ 失敗1: プロアカウント未連携のまま組み始める ── 個人アカウントのままだと投稿データの取得も Graph API も使えません。STEP 1 のプロアカウント切替と Facebook ページ連携を先に必ず済ませてください。ここを飛ばすと STEP 5 の認証で必ず詰まります。

⚠️ 失敗2: 画像URLをそのまま保存し、後日リンク切れになる ── Instagram Graph API が返す画像URLは、Meta 側の CDN によって発行される一時的なリンクで、時間が経つと期限切れになることがあります。Notion の Files & media プロパティに外部URLとして保存しただけだと、数週間後にサムネイルが表示されなくなる恐れがあります。Instagram Platform 公式ドキュメントで仕様を確認しつつ、対策としては (1) 投稿へのリンクとして安定している「パーマリンク」を主参照として必ず保存する、(2) 画像そのものを長期保存したい場合は Google Drive などへ一度アップロードしてから、そのURLを Notion に渡す設計にする、の2点が有効です。

⚠️ 失敗3: 同じ投稿が何度も保存される (重複) ── 毎日チェックする設計だと、過去の投稿まで毎回拾って同じページを増やしてしまう恐れがあります。対策は「投稿 ID をキーにして、まだ保存していない投稿だけページを作成する」設計にすること。Notion データベースに投稿 ID のプロパティを1つ持たせ、Make の Search Object などで既存 ID と照合してから追加すれば重複を防げます。

💡 無料枠超過への備え ── アーカイブの頻度や複数アカウント運用に広げると、Make.com の月間処理回数 (オペレーション) が無料枠の1,000回に近づきます。実行ログで使用量を確認し、足りなくなったら Core プラン (編集部試算で月¥1,500 前後) へ切り替えれば問題ありません。

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経営者がこのレシピをどう使うかの具体例を挙げると、たとえば SNS 運用代行を受けている事業者であれば、月末に Notion データベースをタグで絞り込み「反応が良かった投稿の傾向」を10分で抽出し、クライアント向け月次レポートにそのまま貼り付ける、という運用に落とし込めます。過去投稿を探す時間を丸ごと削り、報告と次の企画立案に時間を使う形です。

最後に、よくある質問と関連レシピを案内します。

よくある質問

Q. プログラミングの知識は必要ですか?
A. 不要です。Make.com はモジュールを線でつなぐノーコード操作で、本レシピは公式モジュールの組み合わせだけで完結します。

Notion 以外のツールと組み合わせたコミュニティ運用の自動アーカイブ事例は、編集部の Make.com で Discord のスタンプ付きメッセージを Notion DB に自動アーカイブ コミュニティ議事録を月3時間で資産化 でも紹介しています。また、DM対応の自動化を検討している場合は Make.comでInstagram DM自動応答 問い合わせ対応を週5時間削減 もあわせてご覧ください。

投稿素材の管理を仕組みに任せ、担当者は「何を投稿するか」「どう見せるか」を決めることに集中する。地味だが、運用が長く続くほど効いてくる自動化です。

Mira / AI経営ラボ 編集長

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