業務自動化

ZapierでHubSpot商談→Trelloカード自動化 案件管理を見える化

受託・制作・コンサル・士業など案件型ビジネス (中小企業・個人事業主) の業務自動化レシピ
業種受託・制作・コンサル・士業など案件型ビジネス (中小企業・個人事業主)
ツールZapier
難易度★★☆ 中
設定時間約 60 分

「営業は HubSpot で商談を管理、実作業チームは Trello でタスクを回す」 — この役割分担はよくありますが、受注のたびに案件情報を手で転記していませんか。Zapier を使えば、HubSpot の商談を Trello カードへ自動生成でき、月 ¥3,000 程度で案件の流れを見える化できます。

読了時間 約9分 / 設定所要時間 約60分 / 月額固定費 ¥0〜3,000 程度

編集長の見解 (Mira): 案件型ビジネスの多くは「商談を取るチーム」と「実際に作るチーム」が別ツールを使っています。受注が決まった瞬間に情報を手で渡す運用は、転記ミスと伝達遅れの温床です。本レシピの本質は、HubSpot を「営業の正本」と決め、Trello を「実作業の作業板」として片方向に流すこと。最初から双方向同期を狙わず、まずは HubSpot → Trello の一方通行で組むのが、IT 担当者のいない中小企業でも安定運用できる現実解です。

このレシピで解決する課題

案件型の中小企業 (制作会社・受託開発・コンサル・士業など) では、営業ツールと作業ツールが分かれていることで次の問題が起きがちです。

ここで登場するのが Zapier (ザピアー) です。Zapier は、アプリ同士をつなぐ自動化サービス (いわゆる iPaaS と呼ばれる連携基盤) で、プログラミングなしに「あるアプリで起きたこと」を「別のアプリの操作」に変換できます。

課題手作業の場合このレシピ導入後
受注案件の起票1 件 5〜10 分の転記自動 (0 分)
引き継ぎ連絡Slack や口頭で都度共有カード生成と同時に通知
入力ミス社名・金額の打ち間違いHubSpot の値をそのまま転記

下のセクションでは、この自動化が全体としてどう流れるのかを図で示します。

自動化の全体フロー

このレシピは「HubSpot で商談ステージが変わる → 条件を満たすか確認 → Trello にカードを作る」 という 3 ステップで動きます。Zapier の用語では、起点を トリガー (きっかけの出来事)、実行する処理を アクション (実際の操作) と呼びます。

HubSpot → Trello 自動化の流れ
📊
01
HubSpot で商談更新
商談が新規作成、またはステージが「受注」 に変わる
🔍
02
Zapier が条件判定
フィルターで「受注ステージか」 を確認、不要なら止める
🗂️
03
Trello にカード生成
案件名・金額・担当を載せたカードを指定リストに作成

片方向 (HubSpot が正本、Trello が作業板) で設計するのが安定運用のコツです。

ポイントは、ステップ 02 のフィルターです。商談が作られるたびにカードを作ると、失注見込みの案件まで作業ボードに流れてしまいます。「受注ステージに到達したものだけ」 に絞ることで、Trello を本当に動く案件だけのボードに保てます。

💡 編集部のヒント: まずは「受注 (Closed Won)」 ステージだけをトリガー条件にすると失敗が少ないです。慣れてきたら「商談化」 や「提案中」 など別ステージごとに Zap を分け、Trello の別リストへ振り分けると、営業パイプライン全体が作業板に映ります。

次のセクションでは、この流れを実際に Zapier 上で組む手順を順番に見ていきます。

設定手順 (約60分)

Zapier の管理画面で 1 つの自動化 (Zap) を作る流れです。HubSpot と Trello の両アカウントにログインできる状態で進めてください。

Zapier で HubSpot → Trello 連携を組む手順
STEP 1
トリガーに HubSpot を選ぶ
「Create Zap」 から App に HubSpot を指定し、イベントを「Deal in Stage (商談のステージ変化)」 などに設定。HubSpot アカウントを接続 (OAuth 連携) します。
STEP 2
対象ステージを指定
どのパイプラインの、どのステージ (例: 受注) を監視するかを選びます。テストで直近の商談データが 1 件取れれば接続成功です。
STEP 3
フィルターで条件を絞る
「Filter」 ステップを追加し、ステージが目的の値と一致する場合だけ続行する条件を設定。不要なカード生成を防ぐ要の工程です。
STEP 4
アクションに Trello を選ぶ
App に Trello、イベントを「Create Card」 に設定。Trello アカウントを接続し、カードを作るボードとリストを選びます。
STEP 5
フィールドを差し込む
カード名に HubSpot の商談名、説明欄に金額・担当者・取引先名などを差し込みます。差込フィールドは {{商談名}} のような形でステップ 1 の取得値から選びます。
STEP 6
テスト送信して公開
テスト実行で Trello に想定どおりカードが出るか確認し、問題なければ Zap を「Publish (公開)」 して稼働開始です。

STEP 5 の差し込みでは、Trello のカード説明欄に取引先名や金額をまとめておくと、作業チームが Trello だけ見て状況を把握できます。HubSpot を開き直す手間が減るのが、この設計のうれしいところです。

⚠️ 編集部の警告: 重複カードに注意: 「Deal in Stage」 トリガーは、商談が条件ステージに入るたびに発火します。ステージを行ったり来たりすると同じ案件のカードが複数できることがあります。対策として、Zapier の「Find Card (カード検索)」 で同名カードの有無を確認し、なければ作成する分岐を入れると安全です。

次のセクションでは、このレシピにかかる費用の目安を編集部の試算で示します。

料金の目安

このレシピで必要なのは、主に Zapier の利用料です。HubSpot は無料の CRM プランでも商談管理ができ、Trello も無料プランでカード作成が可能なため、コストの中心は Zapier に集約されます。

月額コストの目安 (編集部のシミュレーション)
Trello Free
¥0
個人〜小チームのカード管理は無料で可
HubSpot 無料CRM
¥0
商談管理は無料プランで開始可能
Zapier Professional
¥3,000
$19.99/月 を約 ¥150/$ で換算した目安

Zapier には無料プランもありますが、フィルターや複数ステップ (マルチステップ Zap) を本格的に使うには有料プランが現実的です。料金は為替で変動するため、最新額は必ず公式の料金ページで確認してください。

プラン構成月額の目安向いている事業者
Zapier 無料 + HubSpot 無料 + Trello 無料¥0まず単純な連携を試したい個人事業主
Zapier Professional + 各無料プラン¥3,000 前後フィルターや複数ステップを使う小規模チーム
上記 + HubSpot 有料 + Trello 有料数千円〜機能を拡張したい成長中の中小企業

数値はいずれも編集部による換算・試算です。実際の請求額は契約プラン・為替・人数によって変わります。下のセクションでは、よくあるつまずきポイントをまとめます。

よくある失敗と対策

導入時につまずきやすい点を整理します。事前に知っておくと、設定でハマる時間を減らせます。

⚠️ 編集部の警告: 双方向同期を最初から狙わない: 「Trello で動かしたら HubSpot にも反映したい」 と双方向化すると、片方の更新がもう片方を更新し、それがまた戻る「ループ」 が起きやすくなります。まずは HubSpot → Trello の片方向で安定させ、必要になってから双方向を検討してください。

💡 編集部のヒント: 公開直後の数日は、Zapier の「Zap history (実行履歴)」 を毎日確認しましょう。どの商談で発火し、どんなカードができたかが残るので、条件の調整がしやすくなります。

このレシピと相性のよい関連自動化も、編集部で多数紹介しています。次のセクションでまとめます。

あわせて検討したい関連レシピ

HubSpot や Trello、Zapier を軸にした自動化は、組み合わせ次第で営業から実作業までを一気通貫でつなげます。社内の運用に合わせて、次の記事も参考にしてください。

編集部メモ: 自動化は「全部を一度に」 ではなく「一番痛い 1 工程から」 が鉄則です。受注のたびに転記している作業があるなら、まずこのレシピ 1 本を組むだけで、月数時間の手作業が消えるケースは珍しくありません。

導入を始めるには

無料アカウントから試せるので、まずは 1 つの Zap を作って、自社の商談データで動かしてみるのが近道です。

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出典・参考情報


Mira / AI経営ラボ 編集長

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