業務自動化

ZapierでTallyフォーム回答→Notion自動登録 問い合わせ管理を効率化するレシピ

士業・サロン・スクール・制作会社・採用担当 (中小企業/個人事業主の問い合わせ・申込・アンケート管理) の業務自動化レシピ
業種士業・サロン・スクール・制作会社・採用担当 (中小企業/個人事業主の問い合わせ・申込・アンケート管理)
ツールZapier
難易度★★☆ 中
設定時間約 80 分

Tally で作った問い合わせフォームや申込フォーム、回答が来るたびにメールを開いて Excel に転記していませんか。Zapier を1つ挟むだけで、回答が送信された瞬間に Notion データベースへ自動で1行追加され、対応状況まで管理できる「問い合わせ台帳」 が今日から動き始めます。本記事は中小企業・個人事業主が月¥7,500 規模で組める Tally→Notion 自動登録レシピを、編集部の試算と設定手順つきで整理した記事です。

読了時間 約10分 / 設定所要時間 約80分 / 月額固定費 ¥7,500 から (無料プランでも開始可)

編集長の見解 ── Tally は無料で回答数・フォーム数の制限がほぼなく、中小事業者が手軽に問い合わせ窓口を作れる優れたフォームです。一方、集まった回答を「どう管理するか」 は利用者任せで、多くの事業者は通知メールを見ながら手で台帳に書き写しています。これは問い合わせが増えるほど時間を食い、しかも「誰がいつ返信したか」 が残りません。Zapier で Notion に流し込むだけで、回答は「メールで届いて消えていくもの」 から「対応状況が見える台帳」 に変わります。本レシピが強調するのは、Notion を問い合わせの1次データ (台帳) に据え、Tally は回答を集める「入口」、通知ツールは置き換え可能な「お知らせ係」 として分離する設計です。

なぜ Tally→Notion 自動登録で月5時間が浮くのか

問い合わせや申込フォームの対応を担当している方が、1件あたりに費やしている時間を分解してみます。編集部が中小事業者にヒアリングしてまとめた「典型的な手作業フロー」 は次のとおりです。

工程1件あたり所要月100件換算
Tally の通知メールを開いて内容確認約2分月 約3.3時間
管理用スプレッドシートへ手で転記約3分月 約5.0時間
種別ごとの仕分け・担当へ連絡約2分月 約3.3時間
対応状況の更新 (返信した・完了した)約2分月 約3.3時間
月末に未対応の取りこぼしを目視チェック月 約2.0時間
合計約9分/件月 約16.9時間

このうち「転記」 と「仕分け連絡」 はほぼ全自動化できます。Zapier が Tally の回答送信を受け取り、Notion に行を追加し、Slack に通知するところまでを自動で済ませるためです。担当者は「Notion の台帳を見て対応する」 ことだけに集中でき、編集部試算で 月 約8-10時間の圧縮 に相当します。

時給¥3,000 換算で月¥24,000-30,000 の人件費に対し、Zapier の月額は無料〜¥7,500。差し引いても 月 約¥20,000 前後の手取り改善 が試算できます。何より、問い合わせや申込の取りこぼしによる失注リスクが下がる効果は、金額換算しにくい価値です。

続いて、導入前後で問い合わせ管理がどう変わるかを示します。

導入前後の比較 (BeforeAfter)

問い合わせ管理の Before / After
導入前 (通知メール + 手作業転記)
  • 回答を通知メールで都度確認
  • 誰が対応中か分からない
  • スプレッドシートへ手で転記 (月5時間)
  • 未対応の取りこぼしが月数件
  • 種別の仕分けを目視で都度判断
導入後 (Zapier × Notion)
  • 回答が即Notionに台帳化
  • ステータスで対応状況が一目で分かる
  • 転記ゼロ (自動で行追加)
  • 未対応はビューで自動抽出
  • 種別を条件で自動仕分け + Slack通知

編集部試算で月 約8-10時間の削減

ポイントは「通知メールを台帳代わりにしない」 ことです。回答は送信された瞬間に Notion へ移し、人間は Notion だけを見ます。これにより、複数人で対応する体制でも「誰が・どこまで」 が常に共有された状態になります。

次に、編集部が実装した自動化の全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Zapier×Tally×Notion 問い合わせ管理レシピ
📝
01
Tally に回答が送信される
問い合わせ・申込・アンケートなどフォームへの入力完了
📡
02
Zapier が回答を受け取る
Tally「New Submission」 トリガーで送信を即時受信
🗂️
03
Notion に行を追加
氏名・問い合わせ内容を「未対応」 ステータスで台帳化
🔀
04
種別を自動仕分け
回答内容や選択肢で「種別」 プロパティを自動セット (任意)
🔔
05
Slack / Gmail に通知
担当者にメンション付きで通知、Notion のページ URL を添付

Tally の回答送信を Zapier が受け取り、Notion データベースに台帳化し、Slack / Gmail に通知する自動化設計

このフローの肝は 「Notion を問い合わせの1次データ、通知ツールを置き換え可能なお知らせ係」 にする設計です。通知先を Slack から Chatwork や LINE に変えても、台帳である Notion はそのまま使い続けられます。通知ツールに問い合わせ履歴を抱え込ませない構造が、長く使える自動化のコツです。

続いて、Tally と Notion を Zapier でつなぐ準備を整理します。

接続前に準備すること — Tally と Notion の下ごしらえ

Tally と Notion を Zapier でつなぐには、両サービス側で事前準備が必要です。中小企業の運用に合わせて編集部が表で整理します。

準備項目対象サービス作業内容編集部のおすすめ
質問項目を確定するTally後から増減すると Zapier の項目対応がずれるため先に固める公開前に項目を最終確定
データベースを作るNotion1行=1問い合わせになる「データベース」 を新規作成テーブルビューで運用
プロパティを設計するNotion氏名・メール・本文・ステータスなどの列を用意下記の最小構成を採用
連携を認可するZapierTally / Notion / Slack をそれぞれログイン認可一度に3つ接続しておく

Tally の質問項目を後から変更すると、Zapier 側のマッピング (どの回答をどの列に入れるか) がずれて空欄の行が量産されます。質問は公開前に確定させておくのが、つまずかないコツです。

💡 編集部のヒント ── Notion 側では「ページ」 ではなく「データベース」 を作ってください。問い合わせを1行ずつ蓄積するには、表形式のデータベース (テーブルビュー) が必須です。空のデータベースを1つ作り、テーブルビューにしておけば、Zapier から行を追加できる状態になります。最初に1件だけ手で行を作っておくと、Zapier のマッピング画面で列が認識されやすくなります。

次に、Notion 側の台帳をどう設計するかを示します。

Notion 側のプロパティ設計例 (問い合わせ台帳)

問い合わせ管理は、最初のプロパティ設計で運用のしやすさが決まります。編集部が中小事業者によく勧める最小構成は次のとおりです。

- 受付番号 (タイトル / Title)        : 連番や回答IDを入れる主キー列
- 受付日時 (作成日時 / Created time) : Notion が自動記録 (設定不要)
- 氏名 (テキスト / Text)             : 問い合わせ者の名前
- メール (メール / Email)            : 返信先メールアドレス
- 種別 (セレクト / Select)           : 申込 / 質問 / 採用 / その他
- 問い合わせ本文 (テキスト / Text)   : 自由記述の内容
- ステータス (セレクト / Select)     : 未対応 / 対応中 / 完了
- 担当者 (セレクト / Select)         : 対応する担当者
- 対応日時 (日付 / Date)             : 返信した日時 (対応したら手で記録)
- 流入元 (テキスト / Text)           : フォーム名 (複数フォーム識別用)

ステータス担当者 が問い合わせ管理の核です。Notion のビュー機能で「ステータス = 未対応」 を絞り込んだビューを作っておけば、それが「対応すべきリスト」 になります。複数のフォームを運用する場合は 流入元 で識別すると、後から流入元別の集計も取れます。

プロパティ役割運用上のコツ
ステータス対応状況の管理初期値を「未対応」 にして Zapier から登録
担当者担当の明確化自動仕分けか手動か運用に合わせる
受付日時受付からの経過時間把握作成日時なら自動、設定不要
流入元複数フォームの識別Zapier 側で固定値を流し込む

このプロパティ設計のまま、Zapier 側の構築手順に進みます。

実際の80分セットアップを時系列で見ていきましょう。

80分セットアップ・タイムライン (TimelineSteps)

Zapier×Tally×Notion 0→稼働まで
0:00 - 0:20
Notion 問い合わせ台帳データベース構築
Notion でデータベースを新規作成し、上記プロパティ設計に従って列を用意。「ステータス」 の選択肢に「未対応 / 対応中 / 完了」 を登録。「未対応だけ」 を表示するビューを1つ作っておく。
0:20 - 0:30
Tally の質問項目を確認
Tally の対象フォームに「氏名」「メール」「自由記述」 などの質問が揃っているか確認。質問を公開前に最終確定し、テスト回答を1件送信しておく (Zapier がこの回答を取得して項目を認識する)。
0:30 - 0:40
Zapier アカウント開設と Zap 作成開始
zapier.com でアカウントを作成。まずは無料プランで開始可。新規 Zap を作成し、Connections に Tally / Notion / Slack のアカウントを順次接続 (各サービスでログイン認可するだけ)。
0:40 - 0:55
トリガー設定 — Tally 新規回答
Trigger に Tally「New Submission」 を選択し、対象フォームを指定。Zapier が先ほどのテスト回答を取得できれば成功。各質問が項目として表示されることを確認する。
0:55 - 1:10
アクション設定 — Notion に行追加
Action に Notion「Create Database Item」 を選び、対象データベースを指定。Tally の各回答を Notion の各プロパティにマッピング (氏名→氏名、メール→メールなど)。「ステータス」 には固定値「未対応」、「流入元」 にはフォーム名を流し込む。テスト実行して Notion に1行追加されることを確認。
1:10 - 1:20
通知アクション — Slack / Gmail
2つ目の Action に Slack「Send Channel Message」 を追加。担当チャンネルへ「新規問い合わせ: [氏名] / [種別]」 を送信し、Notion のページ URL を添付。Slack を使わない場合は Gmail「Send Email」 で担当者に転送。Zap を ON にして本番フォームから1件テスト回答し、台帳化と通知を最終確認。

中小企業の担当者または個人事業主が独力で組める80分手順 (PC操作のみ、コード不要)

ここまでで「回答送信 → Notion 台帳化 → 通知」 の基本ラインが完成します。種別ごとの自動仕分けを入れたい場合は、Notion「Create Database Item」 の前に Zapier の「Paths (条件分岐)」 を挟み、問い合わせ内容ごとに「種別」 や「担当者」 を出し分けると実現できます。

最後に、運用上の注意点と料金の考え方を整理します。

料金と運用上の注意

Zapier の料金は「月あたりのタスク数 (= アクション実行回数)」 で決まります。中小企業の問い合わせ件数を目安に、編集部がプランの考え方を整理します。為替は $1 = ¥150 換算 (2026 年 6 月時点の編集部参照値、契約時の実レートで再計算してください)。

想定問い合わせ数推奨プラン月額目安備考
月100件以下 (1ステップ)無料プラン¥0月100タスク・単一ステップまで。まず試すならここ
月100-500件 (複数ステップ)有料プラン約¥3,000-¥7,500台帳化+通知の2ステップ以上を回すなら有料が必要
月500件超・複数フォーム上位プラン¥7,500超条件分岐や複数 Zap の本格運用向け

無料プランは「1回の回答で1アクション (Notion 行追加だけ)」 という制約があるため、Slack 通知まで含めると有料プランが必要になります。最新の正確な料金とタスク上限は、必ずZapier の公式料金ページで確認してください。なお Tally 側は無料でも回答数・フォーム数の制限がほぼないため、フォーム作成自体の費用は抑えやすいのが利点です。

⚠️ 編集部の警告 (1) ── 個人情報の取り扱いに注意してください。問い合わせや申込フォームには氏名・メール・場合によっては電話番号が含まれます。Notion に保存する以上、自社のプライバシーポリシーに「外部サービス (Zapier・Notion) に問い合わせ情報を保存する」 旨を明記し、データベースの共有設定を「メンバーのみ」 に絞ってください。Notion のページを安易に「ウェブで公開」 にすると、個人情報が外部から閲覧可能になる事故につながります。

⚠️ 編集部の警告 (2) ── テストなしで本番運用を始めないでください。Tally の質問を追加・削除すると Zapier のマッピングがずれ、Notion に空欄の行が量産されることがあります。フォームを改修したら必ず Zap のテスト実行をやり直し、最初の数件は人間が台帳を目視確認する運用にしてください。「自動化したから見なくていい」 ではなく「自動化したからこそ最初は丁寧に見る」 が定着のコツです。

💡 編集部のヒント ── 問い合わせの「対応漏れアラート」 も組めます。Notion の「ステータス」 が「未対応」 のまま24時間経過したページを、Zapier の「Schedule + Notion Find」 で毎朝チェックし、Slack に再通知するだけです。これで「返信を忘れる」 を仕組みで防げます。

よくある質問

Q. Tally の無料プランでも使えますか。 A. 使えます。Tally は無料プランでも回答数・フォーム数の制限がほぼなく、Zapier 連携の利用自体に追加費用は発生しにくいツールです。ただし一部の高度な機能は有料プランが必要なため、必要な機能は公式の料金ページで確認してください。

Q. プログラミングの知識は必要ですか。 A. 不要です。本レシピはすべて画面操作 (質問のマッピングとボタン操作) だけで完結します。コードを書く場面はありません。

Q. Notion ではなく Slack だけに通知したい場合は。 A. Notion を台帳の中心に据えているため、通知ツールは後からいつでも変更・追加できます。台帳 (Notion) と通知 (Slack 等) を分けておくのが、長く使える設計です。

問い合わせ管理を仕組み化したら、次は別ツールへの連携も自動化したくなります。同じ Notion を台帳として使う発想を広げるなら、Typeform の回答を Notion に集約するレシピや、Calendly の予約を Notion に集約するレシピが参考になります。フォームからの通知をチャットに流したいなら、Google フォーム→LINE 通知の自動化も実用的です。

出典・参考情報

※本記事の時間・金額の試算は編集部のシミュレーションです。実際の効果は問い合わせ件数や運用体制により異なります。料金・プラン仕様は変動するため、契約前に各公式ページで最新情報をご確認ください。

Mira / AI経営ラボ 編集長

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