業務自動化

Make.com×ChatGPTでブログ記事下書きを30分→3分に短縮する自動生成レシピ

EC・士業・サービス業・店舗 (中小企業・個人事業主) の業務自動化レシピ
業種EC・士業・サービス業・店舗 (中小企業・個人事業主)
ツールMake.com
難易度★★☆ 中
設定時間約 90 分

「ブログを更新したいが、1本書くのに半日かかる」── 中小企業のオウンドメディア運用で最も多い悩みです。Make.com と ChatGPT API をつなげば、キーワードを1行入力するだけで記事下書きが自動生成される仕組みを月¥1,500 規模で組めます。本記事は編集部が実装ベースで整理した設計レシピです。

読了時間 約8分 / 設定所要時間 約90分 / 月額固定費 ¥1,500 から

編集長の見解 ── ブログ自動化で最も避けたいのは「AI が書いた薄い記事を無加工で大量公開する」 ことです。検索エンジンは独自性のない自動生成コンテンツを評価しません。本レシピは ChatGPT に「下書き (たたき台)」だけを作らせ、担当者が自社の実例・数値・見解を上乗せして仕上げる分業を前提にしています。ゼロから書く負担を消しつつ、記事の独自性は人が担保する。これが中小企業のブログ運用における現実解です。

なぜ「下書き工数の85%」が削減できるのか

中小企業がブログ記事を1本仕上げる工程は、次のように分解できます。手が止まりやすいのは前半の「構成づくり」と「初稿のタイピング」です。

工程1本あたり所要月8本で換算
キーワード選定・検索意図の整理約20分月 約2.7時間
見出し構成 (アウトライン) 作成約30分月 約4.0時間
初稿の本文タイピング約120分月 約16.0時間
加筆・事実確認・推敲約40分月 約5.3時間
合計約210分月 約28時間

Make.com×ChatGPT を導入すると、上の3工程 (約170分相当) のうち大部分が自動化されます。担当者の作業は「生成された下書きに自社の実例と数値を足して整える」 だけ。1本あたり実工数が約210分から約30-40分へ短縮され、編集部試算で 約85%削減 に相当します。

時給¥3,000 換算で月¥84,000 相当の作業が約¥18,000 相当に圧縮され、固定費を差し引いても 月¥64,500 前後の手取り改善 が試算できます。

続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com×ChatGPT ブログ下書き自動生成レシピ
📊
01
キーワード入力
Googleスプレッドシートに記事テーマを1行追加 (例: 「税理士 選び方 個人事業主」)
🗂️
02
構成生成
ChatGPT が検索意図を読み、H2/H3 の見出し構成案を作成
🤖
03
本文下書き生成
構成に沿って各セクションの本文と、タイトル・要約案を生成
📝
04
下書き保存 + 通知
WordPress 下書き or Google ドキュメントに保存、Slack/メールで担当者通知
05
人が加筆・公開
担当者が自社の実例・数値・見解を上乗せして仕上げ → 公開

スプレッドシートにキーワード入力 → 構成生成 → 本文生成 → 下書き保存 → 人が加筆公開、までを自動化する設計図

このフローの肝は 「たたき台までAI、独自性は人が上乗せ」 という分業です。自社にしか書けない事例や数値を人が足すことで、検索エンジンに評価される独自性を担保しつつ、ゼロから書く負担を消せます。

続いて、ゼロから稼働までの90分セットアップ手順を TimelineSteps で示します。

90分セットアップ・タイムライン (TimelineSteps)

Make.com×ChatGPT ブログ下書き自動化 0→稼働まで
0:00 - 0:10
記事の型 (テンプレート) を決める
自社ブログの記事構成パターンを1つ決める。例:「リード文 → 結論 → 理由3つ → 注意点 → まとめ」。この型を後で ChatGPT のプロンプトに埋め込むため、Googleドキュメントに整理しておく。
0:10 - 0:20
OpenAI API キー発行
OpenAI Platform でアカウント作成、API キーを発行。従量課金制 (gpt-4o-mini なら1記事の生成で約¥3-8 程度)。クレジットカード登録と月額上限の設定を必ず行う。
0:20 - 0:30
Make.com アカウント開設
make.com で Core プラン (月 ¥1,500、1万オペレーション込) に登録。月20記事 × 約4モジュール = 80オペレーション程度なので Core で十分足りる。
0:30 - 0:45
入力スプレッドシートを用意
Googleスプレッドシートに「キーワード / 想定読者 / ステータス」の3列を作る。担当者はキーワード列に書きたいテーマを記入するだけ。「ステータス」列は生成済みかどうかを Make.com が書き戻すために使う。
0:45 - 1:05
シナリオ#1 — 構成生成
Trigger: Google Sheets「Watch New Rows」(ステータスが空の行を検知) → OpenAI「Create Chat Completion」にプロンプト「次のキーワードについて、◯◯向けブログ記事の H2/H3 見出し構成を作成してください」を指定。出力 (構成) を次モジュールへ渡す。
1:05 - 1:20
シナリオ#2 — 本文下書き生成 + 保存
2つ目の OpenAI モジュールに「Step1 の構成と、記事の型 (テンプレート本文を埋め込み) に従い、各見出しの本文・タイトル案・要約を作成。断定や数値の捏造は避け、確認が必要な箇所は【要確認】と明記」と指示。出力を WordPress「Create a Post (status: draft)」 か Google Docs「Create a Document」 で下書き保存。
1:20 - 1:25
シナリオ#3 — 通知 + ステータス更新
下書き保存後、Slack か メールで「下書き生成完了: ◯◯」 と担当者へ通知。同時に Google Sheets の「ステータス」列を「生成済み」に更新し、二重生成を防止する。
1:25 - 1:30
テスト生成 + プロンプト調整
テスト用キーワードを3パターン入れ、生成された下書きの品質を確認。トーンが合わない・構成が浅い場合はプロンプトに「自社の口調」「具体例を入れる指示」を追記して調整する。1週間運用して「そのまま使える率」を記録するのが定着のコツ。

中小企業の担当者が独力で組める90分手順 (PC操作のみ、コード不要)

次は、導入後にどれくらい工数が浮くかを編集部試算で具体的に示します。

編集部のシミュレーション — 中小企業の収支インパクト

以下は 編集部による試算 です。実際の効果は記事ジャンルの専門性・テンプレートの作り込み・担当者の加筆スキルにより変動します。前提: 月8本のブログ記事を1名で運用する中小企業 (士業事務所 / EC ショップ / 店舗など) のケース。

項目Before (手書き運用)After (Make.com×ChatGPT)差分
1本あたり作成時間約210分約30-40分 (加筆・確認・公開のみ)約 -175分
月8本の作成工数月 約28時間月 約4.5時間-23.5時間
OpenAI API 利用料 (gpt-4o-mini)¥0月 約¥100-200+¥200
Make.com Core¥0¥1,500+¥1,500
テンプレート整備の初期工数0初月のみ約2時間一時的
機会損失 (時給¥3,000換算)月¥84,000月¥13,500-¥70,500
純額メリット月 約¥68,800

工数削減率は 約84% (23.5時間 / 28時間) で、本記事タイトルの「約85%削減」とほぼ整合します。

加えて、更新が止まりがちだったブログを継続的に回せるようになる効果も大きいです。検索エンジンは更新頻度と記事の独自性を評価するため、AI で下書きの負担を消しつつ人が独自情報を足す運用は、長期の集客資産づくりと相性が良いといえます。

ここまでは順調な運用前提です。続いて、編集部が実装中に踏みやすい落とし穴を共有します。

失敗パターン — 編集部が踏んだ罠と回避策

失敗パターン1: AI 下書きを無加工で公開し、検索評価が伸びない
独自性のない自動生成記事を大量公開すると、検索エンジンに評価されないどころか、サイト全体の評価を下げるリスクがあります。対策は 「下書きは必ずたたき台」と割り切り、自社の実例・数値・体験を人が必ず上乗せする こと。本レシピもこの方針です。

失敗パターン2: ChatGPT のハルシネーション (虚偽生成) で誤情報が混入
ChatGPT は事実を推測で書くことがあります。「補助金の上限は◯◯円」 のような数値を勝手に作るケースが起こり得ます。対策は (1) プロンプトに「確認が必要な箇所は【要確認】と明記」 と指示、(2) 公開前に担当者が一次情報で数値を必ず裏取りする、の2段構え。

失敗パターン3: OpenAI API キーの月額上限を設定し忘れて高額請求
Make.com の設定ミスで無限ループになり API を叩き続けると、想定外の請求が発生し得ます。OpenAI 管理画面の Usage Limits で必ず月額上限 (例: $10 = 約¥1,500) を設定してください。

編集部のヒント: 記事生成は gpt-4o-mini で十分実用的です。1記事あたり入力2,000トークン+出力3,000トークン程度で、コストは約¥3-8円/本。月20本でも約¥100-200 に収まります。品質をさらに上げたい看板記事だけ gpt-4o (高性能版) に切り替える「使い分け」がコスト効率の良い運用です。

編集部のヒント2: 「記事の型 (テンプレート)」を作り込むほど下書き品質が安定します。実際に評価が高かった自社記事を1本テンプレート化し、プロンプトに「この構成・口調を踏襲」と添えるだけで、量産しても文体がぶれません。

最後に、規約まわりで気をつけるべき点を整理しておきます。

規約・運用上の注意

OpenAI の利用規約

OpenAI API では、入力データが学習に使われない設定 (デフォルト適用) を API データ取り扱いポリシー で確認できます。生成物の商用利用は規約上認められていますが、出力をそのまま信頼せず、事実確認は利用者側の責任となります。

WordPress / Google の利用規約

Make.com の WordPress モジュールは REST API 経由で動作し、Google Sheets / Docs モジュールは Google 利用規約 に準拠します。業務利用は Google Workspace アカウント (Business Starter 以上) を推奨します。

検索エンジンのコンテンツ品質方針

Google は独自性・専門性・信頼性のあるコンテンツを評価する方針を Google検索セントラル — 有用なコンテンツ で公開しています。AI 生成それ自体は禁止されていませんが、「検索順位操作を主目的とした独自性のない量産」は評価されないと明記されています。人による加筆を前提に運用してください。

よくある質問

Q1. AI が書いた記事を公開すると検索ペナルティを受けますか? AI を使うこと自体はペナルティ対象ではありません。Google が問題視するのは「独自性がなく、検索順位操作だけを目的とした量産」 です。自社の実例や数値を人が加筆し、読者にとって有用な記事に仕上げれば問題ありません。

Q2. WordPress を使っていなくても組めますか? 可能です。下書きの保存先を Google ドキュメントや Notion に変えれば、CMS を問わず同じフローを組めます。Make.com には Notion / Google Docs / WordPress のモジュールが用意されています。

Q3. 月にどれくらいの本数まで自動化できますか? Make.com Core (1万オペレーション) なら、1記事約4オペレーション換算で月2,000本以上が理論上可能です。実際は人の加筆が律速になるため、月10-30本のペースが中小企業の現実的な運用範囲です。

出典・参考情報

関連レシピ


Mira / AI経営ラボ 編集長

Make.com を無料で試す → ※ PR・アフィリエイトリンクを含みます