業務自動化

Make.comでRSS→WordPress記事自動投稿 ブログ運用を週2時間短縮

ブログ・オウンドメディアを運用する中小企業・個人事業主 (士業・コンサル・EC・店舗・社内広報) の業務自動化レシピ
業種ブログ・オウンドメディアを運用する中小企業・個人事業主 (士業・コンサル・EC・店舗・社内広報)
ツールMake.com
難易度★☆☆ 易
設定時間約 60 分

自社の別メディアや提携先サイトの新着記事を、自分の WordPress ブログに毎回コピペして転載する ── この地味な手作業は、続けるほど時間を奪います。Make.com を使えば、外部 RSS の新着を検知して WordPress に下書き(または自動公開)として流し込めます。転載と整形の手間を編集部試算で週 約2時間圧縮できる、60分・無料で組めるレシピです。

読了時間 約9分 / 設定所要時間 約60分 / 月額固定費 ¥0-1,650

編集長の見解 ── 複数の発信チャネルを持つ事業者ほど、「あちらに書いた記事をこちらにも載せる」転載作業が積み上がります。RSS とは、サイトの新着情報を機械が読める形で配信する仕組みのこと。これを Make.com で受け取り、WordPress に下書きとして流し込めば、コピペ・整形・公開設定の手間が消えます。ここで強くおすすめしたいのは「いきなり自動公開せず、まず下書きで止める」設計です。人が最後にひと目チェックしてから公開すれば、誤転載や文脈ズレを防げます。月¥0 から始められるので、メディアに人手を割けない小規模事業者でも今日から導入できます。

なぜブログの転載作業は時間泥棒になるのか

オウンドメディア、店舗ブログ、提携先からの寄稿転載 ── ブログを運用していると、外部にある記事を自分の WordPress に載せ直す場面は意外と多く発生します。「新着が出たら手でコピペ」という運用は、見落としと作業時間の二重の損を生みます。

問題は担当者の怠慢ではなく、転載が「巡回・コピー・整形・投稿」の手作業の連続だからです。1本の記事を転載する流れを分解すると、細かい手順が積み上がっているのが分かります。

転載の作業1本あたり所要月20本で換算
元サイトの新着を確認しに行く約3分月 約 1.0 時間
本文・タイトル・画像をコピー約4分月 約 1.3 時間
WordPress に貼り付けて整形約5分月 約 1.7 時間
カテゴリー・タグ・公開設定約3分月 約 1.0 時間
合計 (1本約15分想定)約15分/本月 約 5.0 時間

このうち 「新着確認」「コピー」「貼り付け整形」 はすべて機械化できる領域で、合計の大半を占めます。Make.com で「RSS に新着が出たら WordPress に下書きを作る」仕組みにすれば、編集部試算で 週 約2時間 (月 約8時間) が手元に戻ります。

時給¥3,000 換算なら月¥24,000、年間¥288,000 規模の人件費圧縮に相当します。Make Free 枠 (¥0) と手持ちの WordPress で組めば、この時間はそのまま純粋な節約になります。

続いて、自動化前後の運用がどう変わるかを編集部の試算で示します。

自動化で何がどう変わるか

導入前後の転載フロー (編集部の試算)
導入前 (手作業の転載)
  • 確認: 元サイトを巡回して新着を目視
  • コピー: タイトル・本文を手でコピー
  • 整形: WordPress に貼って体裁を直す
  • 投稿: カテゴリ・タグ・公開を毎回設定
  • 工数: 月 約5.0時間を消費
導入後 (Make.com 自動投稿)
  • 確認: RSS 新着を15分おきに自動検知
  • コピー: タイトル・本文を自動取得
  • 整形: WordPress に下書きを自動生成
  • 投稿: 人は内容を確認して公開するだけ
  • 工数: 編集部試算で週 約2時間を削減

月 約8時間削減 = 時給 ¥3,000 換算で月 ¥24,000、年間 ¥288,000 の人件費圧縮

ポイントは「公開判断まで全自動にする」のではなく「転載と整形の手間を消し、公開の判断だけ人が残す」ことです。本レシピは新着検知と WordPress への下書き生成を自動化し、最終公開は人が担う構成を基本としています。

💡 編集部の節約ヒント ── まずは1つの RSS だけで動かし、下書きが正しく作られるのを確認してから情報源を増やすのが安全です。最初から複数サイトを登録すると、下書きが一気に溜まって確認が追いつかず「下書き渋滞」に陥ります。

次のセクションでは、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com × RSS × WordPress 自動投稿レシピ
📰
01
RSS 新着を検知
外部メディア/提携先サイトの RSS を Make が定期取得し新着のみ抽出
🧹
02
記事データを整形
タイトル+本文+抜粋+カテゴリーを WordPress の項目に合わせて整理
📝
03
WordPress に下書き生成
「Create a Post」でステータスを下書き (draft) にして投稿を作成
04
人が確認して公開
担当者が下書きをひと目チェックし、問題なければワンクリックで公開

RSS 新着 → Make で検知 → 記事データを整形 → WordPress に下書き生成、までを自動制御

この4ステップはすべて Make.com の標準モジュールと、WordPress の標準機能 (投稿の作成) だけで組めます。プログラミングは不要で、画面上でモジュールを線でつなぐだけです。

続いて、このフローを動かす最低限のツール構成を整理します。

必要なツール (ブログ運用担当者向け最小構成)

ツールプラン月額 (税別)役割
Make.comFree (月1,000 オペレーション)¥0フロー全体の制御 (上位プラン: Core 約¥1,500)
RSS元サイトの配信¥0監視対象の新着情報源
WordPress既存サイト (自己ホスト型)既存投稿先のブログ本体
WordPress 接続アプリケーションパスワード¥0Make から WordPress に投稿するための内部認証

合計: 月 ¥0 (手持ちの WordPress + Make Free 枠で完結)。WordPress 側に追加費用は発生しません

オペレーション消費の試算: 1 本投稿あたり Make モジュール 2-3 個 (RSS 取得 / 整形 / WordPress 投稿) を通過します。月50本で 100-150 オペレーション、月200本でも 400-600 オペレーション となり、Free 枠 (1,000 オペレーション) の範囲に収まる試算です。

編集部の判断: 転載用途は1本あたりの消費が軽いため、ほとんどの個人事業主・小規模メディアは Free 枠で十分です。監視サイトを増やして月の投稿が数百本規模になってきたら Core プラン (約¥1,500 / 10,000 オペレーション) への切り替えが現実的です。

💡 Make の「オペレーション」とは ── 1つのモジュールが1回実行されると1オペレーションを消費する仕組みです。本レシピは1本あたり2-3オペレーションなので、月1,000 オペレーション枠 = 月 約330-500本の投稿上限と覚えておくと見通しが立ちます。最新の正確な料金は必ず公式の料金ページで確認してください。

次のセクションでは、このフローを実際に作る手順を TimelineSteps で順を追って示します。

セットアップ手順 (TimelineSteps)

Make.com RSS→WordPress自動投稿 60分セットアップ
STEP 1 (約10分)
WordPress でアプリケーションパスワードを発行
WordPress 管理画面の「ユーザー」→ 自分のプロフィールを開き、画面下部の「アプリケーションパスワード」で新しいパスワードを発行します。発行された文字列は一度しか表示されないので必ず控えます。これが Make から投稿するための鍵になります。
STEP 2 (約5分)
投稿先カテゴリーを準備
WordPress 側に「自動転載」などの専用カテゴリーを1つ作っておきます。自動投稿された記事を後から見分けやすくなり、誤公開のリカバリーも楽になります。
STEP 3 (約10分)
Make.com アカウント作成とシナリオ新規作成
公式サイトから無料登録し、「Create a new scenario」で空のシナリオを開きます。最初のモジュールに「RSS」を選びます。
STEP 4 (約10分)
RSS モジュールに新着監視を設定
RSS の「Watch RSS feed items」を選び、元サイトの RSS URL を貼ります。WordPress なら通常 サイトURL/feed/ です。取得開始位置を「最新の項目から」にして過去記事の一斉投稿を防ぎます。
STEP 5 (約15分)
WordPress「Create a Post」で下書きを作成
WordPress モジュールの「Create a Post」を追加し、サイト URL・ユーザー名・STEP 1 のアプリケーションパスワードで接続します。タイトル・本文・抜粋に RSS 側の値をマッピングし、ステータスは必ず「Draft (下書き)」に設定します。カテゴリーは STEP 2 で作ったものを指定します。
STEP 6 (約5分)
実行間隔を設定してテスト稼働
スケジュールを「15分ごと」などに設定し、「Run once」でテスト記事が WordPress に下書きとして作成されるか確認します。問題なければシナリオを ON にして稼働開始です。

難易度 easy / 所要約60分 / 必要なもの: Make アカウント・元サイトのRSS URL・WordPress 管理者権限

ここまでで自動転載は稼働します。なお RSS の取得や記事の転載は、配信元サイトの利用規約・転載許諾の範囲で行ってください。他者の著作物を無断で全文転載すると著作権侵害となるおそれがあるため、必ず権利関係を確認してください。

次のセクションでは、月にどれくらいのコストがかかるのかを編集部が試算します。

コストと適用規模の試算

Make.com は「オペレーション数」(モジュールが1回動く回数) で課金されます。RSS→WordPress のレシピは1本の投稿で数オペレーションを消費します。WordPress 側は既存サイトをそのまま使うため追加費用はかかりません。

プラン月額目安月間オペレーション想定できる投稿規模 (編集部試算)
Free¥01,0001〜3サイト・月数百本の転載なら十分
Core約 ¥1,500 (年払い換算)10,0005〜10サイトの監視・高頻度更新も対応
Pro約 ¥3,000 前後10,000+多数サイト監視・画像取得など複雑な処理

※価格は為替やプラン改定で変動するため、最新の正確な金額は必ず公式の料金ページで確認してください。

多くの中小企業・個人事業主は Free プラン (¥0) で開始可能 です。1本あたりの消費が軽いため、よほど多数のサイトを高頻度で監視しない限り無料枠に収まる試算です。WordPress も手持ちのものを使うため、初期費用ゼロで始められます。

💡 編集部の節約ヒント ── 無料枠が足りなくなってきたら、まず「RSS の取得間隔を15分から60分に延ばす」だけでオペレーション消費を大きく減らせます。転載の即時性をどこまで求めるかで、コストはコントロールできます。

このコスト感なら、ブログ運用に予算をかけられない事業者でも導入のハードルは低いと言えます。

続いて、編集部が実際に詰まりやすいと整理した失敗パターンを共有します。

編集部が整理した失敗パターン

自動化は便利な一方、設計を誤ると「誤転載」や「サイトの信頼低下」を招きます。導入前に以下を必ず押さえてください。

⚠️ 失敗パターン1: 過去記事の一斉投稿 ── RSS の取得開始位置を「すべて」にすると、過去記事が数十本まとめて WordPress に下書き登録され収拾がつかなくなります。**必ず「最新の項目から」**に設定し、初回はテスト投稿で挙動を確認してください。

⚠️ 失敗パターン2: いきなり自動公開にする ── ステータスを「公開 (publish)」にすると、未チェックの記事がそのまま世に出ます。文脈ズレや誤情報、ひいては著作権上の問題がある記事まで公開されかねません。**最初は必ず「下書き (draft)」**で止め、人の確認を挟む運用を強く推奨します。

⚠️ 失敗パターン3: 著作権・転載許諾の確認漏れ ── 他者のサイトの記事を本文ごと転載するのは、許諾がなければ著作権侵害になり得ます。自社の別メディアや、転載許諾を得た提携先に限定するのが安全です。要約+元記事へのリンクという形にとどめる設計も検討してください。

WordPress のアプリケーションパスワードは外部に漏れるとサイトを勝手に操作されるおそれがあるため、パスワード管理ツールで安全に保管してください。月に一度はシナリオの実行ログを点検し、エラーが続いていないか確認する運用にしておくと安心です。

最後に、このレシピと組み合わせると効果が高い関連自動化を紹介します。

関連する自動化レシピ

RSS→WordPress が動き始めたら、転載した記事を起点にした他の手作業も自動化していくと相乗効果が出ます。編集部が解説した関連レシピを以下にまとめます。

これらを段階的に組み合わせれば、「集める → 転載する → 発信する」の流れを少人数でも回せるようになります。

補助金活用 (編集部の提案)

💰 IT 導入補助金 + 小規模事業者持続化補助金 ── 本レシピ単体は月¥0 で運用可能ですが、ブログ運用を オウンドメディア・コンテンツ集客の基盤 に拡張する場合、Make 上位プランや WordPress 有料テーマ・運用コンサル費を含めると IT 導入補助金 2026小規模事業者持続化補助金 の対象になり得ます。詳しくは IT 導入補助金 2026 / 小規模事業者持続化補助金 2026 の解説記事を参照してください。

なお、補助金の採択 (申請が通ること) は要件審査次第で必ずもらえるものではありません。事業計画書には本記事の自動化レシピを「情報発信・集客の業務改善施策」として位置付けると、加点要素になりやすい傾向があります。

よくある質問

質問編集部の回答
プログラミングは必要ですか不要です。Make.com は画面上でモジュールをつなぐだけで組めます
WordPress.com (無料ブログ) でも使えますか自己ホスト型 (WordPress.org) を推奨します。WordPress.com はプランにより外部連携の制限があります
いきなり自動公開にできますか技術的には可能ですが、誤転載・著作権リスクのため編集部は下書き運用を強く推奨します
他社サイトの記事を転載してよいですか許諾がない全文転載は著作権侵害の恐れがあります。自社メディアか許諾済みの提携先に限定してください

導入判断に迷う場合は、まず Free プランで1サイトだけの最小構成を1週間試し、効果を体感してから監視先を増やすのが現実的です。

出典・参考情報


本記事の数値・事例のうち、「編集部のシミュレーション」「編集部の提案」と明示された箇所は編集部による試算・推論です。実際の効果は監視サイト数・更新頻度・既存の運用体制により変動します。事実関係 (機能・料金) は各社公式情報源を確認のうえご判断ください。

Mira / AI経営ラボ 編集長

本記事は 2026-06-29 時点の情報です。料金・機能は各社公式情報を最新でご確認ください。

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