業務自動化

Make.comでStripe新規支払い→Slack自動通知 入金確認を5秒に短縮するレシピ

EC運営・サブスク事業・オンラインスクール・フリーランス受注 (中小企業/個人事業主) の業務自動化レシピ
業種EC運営・サブスク事業・オンラインスクール・フリーランス受注 (中小企業/個人事業主)
ツールMake.com
難易度★☆☆ 易
設定時間約 30 分

「入金、来てるかな」と Stripe の管理画面を1日に何度も開いていませんか。本記事は、Stripe で新規支払いが発生した瞬間に Make.com が検知し、Slack の指定チャンネルへ自動通知するシナリオ(Make.com の自動化単位)を、月額¥1,400 規模から組める手順として整理したレシピです。

読了時間 約8分 / 設定所要時間 約30分 / 月額固定費 ¥0〜¥1,400 から

編集長の見解 ── 中小企業やひとり事業主にとって、「入金があったかどうか」を確認する行為そのものが、地味に積み重なる時間コストです。Stripe の管理画面を開いて確認し、また閉じて他の作業に戻る、この切り替えのたびに集中力も削られます。本レシピが目指すのは、確認しに行く運用から、届いたら分かる運用への切り替えです。Make.com という 1 つの橋渡し役を挟むだけで、Stripe の決済情報が Slack という「すでにチームが見ている場所」に届くようになります。難しい設定は不要で、初めてノーコード自動化に触れる方でも30分あれば形になります。

なぜ「Stripe→Slack自動通知」で入金確認の手間が消えるのか

EC やサブスク事業、オンラインスクールを運営する中小企業・個人事業主が、入金確認にどれだけ時間を使っているかを編集部で整理すると、次のような手作業が積み重なっています。

よくある状況原因損失の目安
1日に何度もStripe管理画面を開いて確認通知がない運用になっている1日20分×20営業日=月約400分(約6.7時間)
入金の有無をチームに口頭やチャットで共有情報が担当者の頭の中にしかない確認のたびに業務が中断される
深夜・休日の入金に気づくのが翌営業日通知手段が管理画面のみ発送・対応の初動が半日以上遅れる
「振込まだですか」の問い合わせに慌てて確認入金確認が受け身になっている顧客対応の初速が遅れ、印象を損なう

これらの根本原因は、入金情報がStripeの管理画面の中に閉じていることです。Stripeには支払い成立などのイベントを外部へ知らせる仕組みがあり、これをMake.comで受け取ってSlackに整形して流せば、チーム全員が同じ通知を同時に見られるようになります。

編集部試算では、1日20分を確認作業に充てていた運営者がこの仕組みを導入すると、月あたり約6.7時間の確認作業を圧縮できます。時給¥3,000換算で月約¥20,000の人件費改善に相当し、Make.comの固定費(月¥0〜¥1,400)を差し引いても十分にプラスです。金額に表れない効果として、入金確認のために作業を中断する回数が減り、集中力が保たれる点も見逃せません。

次に、編集部が組んだ「新規支払い→Slack通知」フローの全体像をProcessFlowで示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Make.com×Stripe×Slack 新規支払い通知レシピ
💳
01
Stripeで新規支払いが発生
顧客がチェックアウトを完了し、支払いが成立
📡
02
Make.comがイベントを検知
Stripeモジュールの「Watch Events」で支払い成立イベントを受信
🔎
03
条件でフィルタ
金額の下限や通貨などの条件で「通知すべき支払い」だけに絞り込み
📝
04
通知文を整形
金額・顧客名・商品名・Stripeダッシュボードへのリンクを読みやすく組み立て
💬
05
Slackへ通知
指定チャンネルへ投稿、金額基準で分岐して別チャンネルに大口通知も可能

Stripeで新規支払いが発生したら、Make.comがイベントを検知し、条件に合う支払いだけを整形してSlackの指定チャンネルへ通知する自動化設計

このフローで最も重要なのはステップ03のフィルタです。すべての支払いイベントを流すとチャンネルが通知で埋もれてしまい、かえって誰も見なくなります。後述する通知設計の考え方を押さえておくと、運用が長続きします。

続いて、ゼロから稼働までの具体的な手順を時系列で示します。

設定手順 (TimelineSteps)

Make.com×Stripe×Slack 0→稼働まで
0:00 - 0:05
Slack側の準備
通知用のチャンネル(例: #売上通知)をあらかじめ作成しておきます。既存のワークスペースがあれば新規チャンネルを1つ用意するだけで済みます。
0:05 - 0:12
Make.comアカウント開設と接続
make.com に登録し、まずはFreeプラン(月1,000クレジット、無料)で試作します。Connectionsに Stripe と Slack を追加し、それぞれの管理画面の指示に沿って接続(認証)します。Stripe側はAPIキーの権限確認、Slack側はワークスペースへのアプリ許可が必要です。
0:12 - 0:20
シナリオ本体 — トリガーの設定
新規シナリオを作成し、最初のモジュールに Stripe「Watch Events」を選びます。監視するイベントグループで支払い成立に関するイベント(例: 「charge」グループ)を選択すると、Make.comが自動でWebhookを発行・登録してくれるため、Stripe側の管理画面で個別にWebhookを手動登録する必要はありません。
0:20 - 0:26
フィルタとSlack通知の設定
Watch Eventsの後に「Filter」を挟み、金額の下限(例: 一定額以上のみ)や通貨などの条件を設定します。続けてSlackモジュール「Create a Message」を配置し、投稿先チャンネルを選び、メッセージ本文に金額・顧客名・商品名・Stripeダッシュボードへのリンクを差し込みます。最初はテスト用の支払いを1件流して動作検証します。
0:26 - 0:30
本番テストと稼働開始
Stripeのテストモードで少額の支払いを作成し、Slackに想定どおりの通知が届くか確認します。文面や条件に問題がなければシナリオをONにして本番稼働させます。通知が多すぎる/少なすぎる場合はフィルタ条件を後から調整すれば十分です。

EC運営者・個人事業主が独力で組める30分手順 (PC操作のみ、コード不要)

ここまでで基本の自動通知は稼働します。次に、運用でつまずきやすい「通知設計」について、編集部が現場で見てきた失敗パターンを共有します。

通知設計の失敗パターンと対策

失敗パターン①: 全支払いを流して通知が埋もれる ── 少額の支払いまですべて通知すると、決済件数が多い事業では1日に何十件も流れてチャンネルが「通知の壁」になり、誰も読まなくなります。対策は、Make.comのFilterで「金額が一定以上」といった条件を設定し、見るべき通知だけに絞ることです。

失敗パターン②: テストモードの支払いが本番チャンネルに混ざる ── Stripeにはテスト用の環境と本番環境があり、初期設定を急ぐとテスト決済の通知が本番の売上通知チャンネルに混ざってしまうことがあります。動作確認はテスト用のチャンネルで行い、問題ないことを確認してから本番チャンネルに向け先を切り替えると安全です。

失敗パターン③: 通知文に手がかりが少なく、誰も動かない ── 金額だけの通知では「で、どうすればいいのか」が伝わりません。通知文には顧客名・商品名・Stripeダッシュボードへのリンクを含め、担当者がその場で次の対応(発送準備や問い合わせ対応など)に移れる情報量にしておくことが重要です。

通知は「数」ではなく「読まれて行動につながるか」で評価します。最初はフィルタ条件を厳しめに設定し、見落としが出るようなら少しずつ緩める運用が、結果的に長続きします。

次に、自動通知の活用イメージを具体的なシナリオで示します。

中小企業・個人事業主での活用シナリオ

例えば、オンライン講座をStripe決済付きの自社サイトで販売する個人事業主を想定します。これまでは1日に何度もStripeの管理画面を開き、「新しい申込みが来ていないか」を確認していました。作業の合間に確認する習慣がついてしまい、集中が途切れることも少なくありませんでした。

本レシピを導入すると、新規支払いが発生した瞬間に #売上通知 チャンネルへ「新規申込み ¥15,000 / 田中様 / 経営戦略講座」といった通知が届くため、確認のために手を止める必要がなくなります。複数人で運営している場合は、経理担当が同じ通知を見て請求書発行の準備を始めたり、サポート担当が受講開始案内を送る準備をしたりと、入力する人・見る人・動く人が同じ情報を同時に共有できるようになります。

導入前導入後
Stripe管理画面を1日に何度も確認新規支払いの瞬間にSlackへ自動通知
入金の把握が担当者任せでバラつくチーム全員が同じ通知を同時に見られる
問い合わせで慌てて確認する通知履歴を見ればすぐ状況が分かる

このように、自動通知は「確認しに行く運営」から「情報が届く運営」へと働き方を変えます。最後に、規約・運用面で気をつけるべき点を整理しておきます。

規約・運用上の注意

Stripeの手数料と通知の固定費は別物と理解する

Stripe自体には月額固定費がなく、決済が発生したときだけ手数料が引かれる仕組みです(国内カード決済の手数料は公式料金ページを参照)。本レシピで発生する固定費はMake.com側のプラン料金のみで、支払い件数が増えても通知の仕組みにかかる固定費は基本的に変わりません。

Slackの通知チャンネル運用

Slackに自動通知を大量に流すと、ワークスペース全体の体験が悪化します。通知専用チャンネルを用意し、必要なメンバーだけが参加する設計にすると、関係のないメンバーの集中を妨げません。

Make.comの接続情報の管理

支払い通知には顧客名や金額という機密情報が含まれます。(1) StripeとSlackの接続は必要最小限の権限で作成する、(2) 担当者の異動・退職時は接続を再認証する、(3) Make.comのアカウントに2段階認証を設定する、という基本運用を徹底してください。

各サービスの利用規約

Stripe・Slack・Make.comはいずれも商用利用が可能ですが、それぞれの利用規約でAPIの利用条件や禁止事項が定められています。導入前に各社の公式規約を確認し、無理のない範囲で運用してください。

最後に、導入検討時によく寄せられる質問にまとめて答えます。

よくある質問

Q1. Zapierではなく Make.com を選ぶ理由は? Make.comはクレジットあたりの単価が安く、フィルタや金額別の分岐といった条件設計の自由度が高いという強みがあります。シンプルな1対1の通知であればZapierも選択肢ですが、金額に応じて通知先を分けたいなど条件を作り込む場合はMake.comが向いています。

Q2. Stripe側でWebhookを手動登録する必要はありますか? 本レシピで使う「Watch Events」はMake.comの即時トリガーで、シナリオを保存すると必要なWebhookをMake.comが自動で作成・登録してくれます。Stripeダッシュボードで個別にエンドポイントを手動登録する手間は基本的にかかりません。

Q3. 通知が多すぎてチームから不満が出たらどうすればいい? Make.comのFilter条件を厳しくし、「金額が一定以上」の支払いだけに絞ります。それでも多い場合は、1日1回まとめて件数と合計金額を通知する設計に切り替えるのも有効です。

Q4. 完全無料で構築できますか? Make.comのFreeプラン(月1,000クレジット)は決済件数が少ないうちであれば運用可能です。決済件数が増えてクレジットが不足してきたら、Coreプラン(月$9、約¥1,400)への切り替えを検討してください。Slack・Stripe(固定費なし)は無料の範囲で始められます。

出典・参考情報

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Mira / AI経営ラボ 編集長

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