業務自動化

ZapierでHubSpot商談→Asanaプロジェクト自動生成 受注後の抜け漏れ防止レシピ

BtoB営業・制作会社・IT受託・士業・コンサル (中小企業/個人事業主の受注〜納品チーム) の業務自動化レシピ
業種BtoB営業・制作会社・IT受託・士業・コンサル (中小企業/個人事業主の受注〜納品チーム)
ツールZapier
難易度★☆☆ 易
設定時間約 45 分

受注が決まった瞬間の高揚感の裏で、「キックオフの準備」「初回請求」「制作タスクの割り振り」が誰かの記憶頼みになっていませんか。編集部は HubSpot で商談が受注になったら Zapier が Asana にプロジェクトと初期タスクを自動生成するレシピ を、45 分で組める手順に整理しました。受注後の抜け漏れを仕組みで防ぎます。

想定読了 約9分 / 設定所要 約45分 / 月額目安 ¥0〜¥5,000 (HubSpot 無料プラン併用可)

この記事のポイント

編集長の見解 ── 受注は「ゴール」ではなく「納品というプロジェクトのスタート」です。ところが多くの中小企業では、営業が使う HubSpot(顧客管理システム)と、現場が使う Asana(プロジェクト管理ツール)が分断され、受注情報が手作業で転記されています。この転記の隙間に抜け漏れが生まれます。本レシピは、受注(クローズ)の瞬間を合図に Asana 側でプロジェクトの器を自動で立てる設計です。人が判断すべきは「中身」だけにして、「段取りを立てる」という定型作業を機械に渡すのが狙いです。

なぜ受注後の自動化で抜け漏れが減るのか

受注から納品着手までの間に、どれだけの定型作業が発生しているかを分解してみます。編集部が制作会社・IT 受託・士業の小規模チームにヒアリングしてまとめた「受注1件あたりの典型的な段取り作業」は次のとおりです。

工程受注1件あたり所要内容
Asana でプロジェクトを新規作成約5分案件名・期日・担当を手入力
初期タスク(キックオフ/請求/契約)を追加約10分テンプレを思い出しながら手打ち
顧客情報を HubSpot から転記約5分会社名・担当者・金額をコピペ
担当者へ着手を Slack/口頭で連絡約5分「受注したので進めて」と伝達
合計約25分/件

月10件を受注するチームなら、この段取りだけで月 約4時間が定型作業に消えます。さらに問題なのは、忙しい時期ほどこの転記が後回しになり、「初回請求を出し忘れた」「キックオフ日程を押さえ忘れた」 という金銭・信頼に直結する事故が起きることです。

Zapier で受注を合図にプロジェクトの器を自動生成すれば、1〜3 の工程は待つだけになります。時給¥3,000 換算で月10件なら約¥12,000 分の作業が、月¥0(Zapier 無料枠)〜¥5,000 に置き換わる計算です。抜け漏れによる手戻りコストを含めれば、効果はさらに大きくなります。

続いて、編集部が実装した全体像を ProcessFlow で示します。

完成形のフロー (ProcessFlow)

Zapier×HubSpot×Asana 受注後プロジェクト自動生成レシピ
🤝
01
HubSpot で受注
商談(ディール)のステージが「受注(クローズ)」に変化
🔍
02
Zapier が検知・選別
Filter で「受注ステージ」かつ「金額○円以上」など対象商談だけを通過
📁
03
Asana にプロジェクト生成
会社名を含むプロジェクトを自動作成し、担当チームに割り当て
04
初期タスクを自動追加
キックオフ・初回請求・契約書送付などを期日付きで一括生成

HubSpot の商談(ディール)が受注ステージに動いたら Zapier が検知し、条件に合う商談だけを Asana のプロジェクト+初期タスクに変換して担当へ割り当てる自動化設計

このフローの肝は 02 のフィルタ設計です。すべての商談の動きでプロジェクトを作ると、失注や途中段階の商談まで器が乱立します。次のセクションで、Zapier の各ステップを具体的に見ていきます。

Zapier の設定手順 (TimelineSteps)

HubSpot→Asana 自動化の設定ステップ
STEP 1
トリガーを HubSpot に設定
Zapier で新規 Zap を作り、トリガーアプリに HubSpot を選択。イベントは「Deal Stage Updated」(商談ステージの更新)を選びます。HubSpot アカウントを接続し、対象パイプラインを指定します。
STEP 2
Filter で受注商談だけに絞る
Filter ステップを追加し、「Deal Stage が Closed Won(受注)と一致」を条件にします。誤発火を防ぐ最重要ステップです。必要なら「金額が一定以上」も追加します。
STEP 3
Asana でプロジェクトを作成
アクションに Asana の「Create Project」を選択。プロジェクト名に HubSpot の会社名フィールドを差し込み、チーム(ワークスペース)と担当者を指定します。
STEP 4
初期タスクを Create Task で追加
「Create Task」アクションを STEP 3 のプロジェクトIDに紐づけて複数追加。キックオフ・初回請求・契約書送付など、受注後に必ず発生する定型タスクを期日付きで登録します。
STEP 5
テスト送信して本番オン
テスト用の商談を受注ステージに動かし、Asana にプロジェクトとタスクが正しく生成されるか確認。問題なければ Zap をオンにして運用開始です。

タスクの説明欄に HubSpot の差込フィールドを使う場合、Asana 側のタスク名やメモに {{会社名}} や {{金額}} のような変数を埋め込めます。Zapier の画面上ではフィールドを選ぶだけで挿入できるため、記号を手で打つ必要はありません。次に、導入前後で現場がどう変わるかを整理します。

導入前後で何が変わるか (BeforeAfter)

受注1件あたりの段取り作業
導入前 (手作業)
  • Asana を開いてプロジェクト新規作成 (5分)
  • 初期タスクをテンプレ記憶で手打ち (10分)
  • HubSpot から顧客情報を転記 (5分)
  • 抜け漏れ・請求忘れのリスク常在
導入後 (Zapier 自動化)
  • 受注した瞬間にプロジェクト自動生成 (0分)
  • 初期タスクが期日付きで一括作成 (0分)
  • 会社名・金額は自動で差し込み済み
  • 確認と中身の議論だけに集中

編集部試算で受注1件あたり約25分の段取り作業を圧縮

導入前は「受注したら段取りを立てる」という作業が担当者の記憶と手作業に依存していました。導入後は器が自動で立つため、人は「この案件ならキックオフはいつにするか」という判断だけに集中できます。次のセクションでは、この自動化でつまずきやすい失敗パターンを共有します。

編集部が指摘する失敗パターン

自動化は「一度組んだら放置で完璧」ではありません。編集部が想定する、つまずきやすい 3 つの落とし穴を挙げます。

失敗1: フィルタなしで全商談を通してしまう ── トリガーを「ステージ更新」にしたまま Filter を省くと、商談が1段階進むたびに Asana プロジェクトが乱立します。必ず「Closed Won(受注)と一致」で絞り込んでください。

失敗2: 同じ商談で二重にプロジェクトが作られる ── 受注後にステージを再編集すると、トリガーが再発火して同名プロジェクトが重複することがあります。Zapier の「Filter」で更新履歴を条件に加えるか、月次でプロジェクト名の重複を目視確認する運用にすると安全です。

コツ: 初期タスクは「必ず発生するもの」だけに絞る ── 案件ごとに変わる作業まで自動生成すると、不要タスクの削除が手間になります。キックオフ・初回請求・契約書送付など、どの案件でも100%発生するタスクだけをテンプレ化するのが、運用を軽く保つコツです。

これらは設計段階で対策できます。特にフィルタ設計は、この自動化の成否を分ける最重要ポイントです。次に、料金と対象規模の目安を確認します。

料金と対象規模の目安

このレシピにかかるコストは、使う3ツールの組み合わせで決まります。編集部が整理した料金の目安は次のとおりです。

ツール必要プラン月額目安備考
Zapier無料〜Starter¥0〜約¥3,000複数ステップの Zap は Starter 以上が目安
HubSpot無料 CRM¥0商談管理は無料プランでも可能
Asana無料〜Starter¥0〜約¥1,700/人少人数なら無料プランで開始可

Zapier の無料プランは月あたりの実行回数と単一ステップの Zap に制限があります。本レシピは「プロジェクト作成+複数タスク作成」と複数アクションを含むため、受注件数が増える場合は Starter プラン以上が現実的です。最新の料金は各社公式でご確認ください。

編集部メモ: まずは無料プランで「受注→プロジェクト作成」の1アクションだけを組み、効果を実感してから初期タスク自動追加まで拡張する段階導入がおすすめです。いきなり全部を組もうとすると設定でつまずきやすくなります。

料金は規模に応じて段階的に上がる設計なので、小さく始めて効果を確かめられます。次に、関連する自動化レシピを紹介します。

あわせて読みたい関連レシピ

受注前後の営業・進捗フローは、他の自動化と組み合わせるとさらに効果が高まります。編集部の関連記事もご参照ください。

まとめ

Zapier を無料プランで試す → ※ PR・アフィリエイトリンクを含みます

受注は喜びの瞬間であると同時に、抜け漏れが生まれやすい瞬間でもあります。HubSpot の受注を合図に Zapier が Asana へプロジェクトと初期タスクを自動生成する ことで、段取りの転記が消え、初回請求やキックオフの抜け漏れを仕組みで防げます。

月 ¥0 から始められ、設定は約45分。受注1件あたり約25分の段取り作業を圧縮できる、編集部おすすめの「受注後フォローを仕組み化する」自動化です。


出典・参考情報


よくある質問

Q. HubSpot の無料プランでもこのレシピは組めますか?

編集部の答え: 商談(ディール)の作成とステージ管理は HubSpot の無料 CRM でも可能なため、基本的な「受注→Asana プロジェクト生成」は組めます。ただし高度なパイプライン自動化やプロパティは有料プランの機能もあるため、複雑な条件分岐を使う場合は各プランの機能範囲を公式でご確認ください。

Q. Asana ではなく他のプロジェクト管理ツールでもできますか?

編集部の答え: できます。Zapier は Trello・ClickUp・Notion・monday.com など多くのプロジェクト管理ツールに対応しています。STEP 3〜4 のアクションを使いたいツールに差し替えるだけで、同じ「受注を合図にプロジェクトを立てる」設計を流用できます。

Q. 受注以外(失注や再交渉)でも通知させたいです

編集部の答え: 可能です。Filter の条件を「Closed Lost(失注)」に変えれば、失注時に振り返りタスクを Asana に自動生成する Zap を別途組めます。用途ごとに Zap を分けると、条件がシンプルになり誤発火も減らせます。


本記事の数値・事例のうち、「編集部のシミュレーション」「編集部の試算」と明示された箇所は編集部による試算・推論です。実際の効果は事業特性により変動します。事実関係(機能・料金)は各社公式情報源を確認のうえご判断ください。

編集長 Mira / AI経営ラボ 本記事は 2026-07-14 時点の情報です。料金・機能は各社公式情報を最新でご確認ください。

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